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小学校の教員をしています。 仕事のことやらプライベートのことやら、感じたり考えたりした…

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小学校の教員をしています。 仕事のことやらプライベートのことやら、感じたり考えたりしたことをアウトプットしていきたいと思います。

最近の記事

心がスッと軽くなる‐ぼくの病休日記(16)

「もう行かなくていい」 そう妻に言ってもらった僕は、心が軽くなった。大人やったら自分で自分のけつをふけ!と言いたくなるところだけど、僕にはそれができなかった。 その日、きっかけをくれた妻との共通の知り合いに連絡してもらうと、教頭から連絡がきた。 「学校はなんとでもなるから、しばらく休み。」 「落ち着いたら次にできることをさがそ。」 「欠勤の連絡もしなくていい。申し訳ないと思う必要ないで。今日まで全力で戦ってくれたんやから。」 「ただ、ずっとこのままってわけにはいか

    • もういかなくていい‐ぼくの病休日記(15)

      僕は妻に素直に弱音を吐くことができなかった。仕事がしんどいと話してはいたし、眠れないことも言っていた。 でも、仕事に行けなかった。休んだとは言えなかった。 だれがどう考えてもパートナーには大事なことは話してほしい。相談してほしい。なのに、ぼくは言えなかった。 休憩すると進めると思っていた。弱いやつだと思われたくなかった。 ぼくのそんな考え方が、さらに自分を追い込んでしまう。 休んでは行ってを繰り返していることを妻が知ることになる。 仕事に行けなくて家に一人、玄関で

      • 明日が来てしまう-ぼくの病休日記(14)

        眠ってしまうと明日が来てしまう 今はもう、明日のためにしっかりと眠って元気に明日に備えよう!とは思えない。 眠たいんだけど、眠れない。寝落ちするまでテレビを見続ける生活は続く。テレビの内容もまったく入ってこないからただついているだけ。 それまでは妻と横並びで寝ていたけれど、今はリビングのソファで寝る。妻も気がじゃない。とっても心配してくれている。でも、そんな言葉も受け入れられず。 同僚からも「だいじょうぶ?」「顔色悪いで」と声を掛けられることが増えるが、「ありがとうござ

        • 成瀬は信じた道を行く

          「成瀬は天下を取りに行く」に引き続いて読みました。 もう成瀬中毒になっています。 おもしろい! なんだろう。この感じ。 面白いのは面白いんだけど、言語化するのが難しい。 なんで面白いって感じるんだろう。 やっぱり成瀬の人柄なんだろう。 武士のような切れ味ある語り口と正直さ。 思ったことを口に出してしまう。でも人は傷つけない。 人の幸せを願った上で愛のある発言なのである。 周りとは違う成瀬の言動は、読者に勇気を与えたのかもしれないね。 本当はこう言いたいけれど、こう思

        心がスッと軽くなる‐ぼくの病休日記(16)

          銀河鉄道の父

          注文の多い料理店で描かれる世界、しかけ、感覚。とんでもない人、すごく魅力的な人だと思う。自分にはないものを持っている人。 子どもが小学生になったら、宮沢賢治童話村や記念館にぜひ行ってみたい。 変わり者ともされる宮沢賢治は、どんな場所・家庭で育ち、どんな家族・人と関わりながら育ったのか。童話との出会いや創作へのモチベーションは。 すごく気になって読んだんだけど、少し前の話で、間違いがあると嫌なので、内容には触れないでおこうと思う。 よかったよ。

          銀河鉄道の父

          変化‐ぼくの病休日記(13)

          家庭訪問を終えても日常は変わることなく、ぼくにとって“しんどい”日が続いていく。 子どもたちのつながりも改善されることなく、毎日ケンカ。むしろひどくなっている。 毎日のルーティンとして、子どもたちの下校後は、保護者への連絡→主任との会話→教室のそうじ(破り捨てられたプリントや子どもの持ち物が散乱している)→一日の記録を記入 泣きながら、時には机やいすをけりながら続けていた。 毎日誰かがケガをする。そして血が出る。大人も子どもも。 この頃から自分がおかしくなっていったん

          変化‐ぼくの病休日記(13)

          成瀬は天下を取りに行く

          話題過ぎたのだ読んでみたくなりました。 「めちゃおもろい」 マジメというか素直というか、そんな言葉では表せない成瀬というキャラクター。自分ではしないことをする人。それが成瀬。 みんな友だちになってほしいと思う。でも、周りの人は少し離れてみてる感じ。 ぼくは友だちになりたい。定期的に現状報告をしあいたい。 一番心に残ったのはここ。 「わたしの描く相関図の外で暮らしているひとたちも、それぞれの相関図の中で生きている。これだけ多くの人がいる世界で、線がつながるなんて奇跡み

          成瀬は天下を取りに行く

          泣ける家庭訪問‐ぼくの病休日記(12)

          そんなこんなで始業式から一か月がたち、5月のGWの谷間に家庭訪問がありました。 当時の勤務校では、家庭訪問期間が3日間設定されており、期間中の授業は午後カット。給食を食べて下校。そのため、毎日13軒くらいの家庭を訪問することになります。 学級の約半数の家庭から、年度当初に「なんであいつと一緒のクラスやねん」とお声をいただいたり、教室に入らずにトムとジェリーみたいなケンカ(そんなに可愛くないけど)をずっと繰り広げている子たちがいたり、授業妨害、授業にならないなどの日々なので

          泣ける家庭訪問‐ぼくの病休日記(12)

          きみのお金は誰のため 田内学

          時代が進んでお金に振り回されるだけでなく、つながりも失ってしまった。 あるあるやな 「昔は良かった。それに比べて…」 これからの時代、よくないことばっかりと思えてしまうけれど、そんな中で大事なこと、大切なことを自分の中に作って広げていこう。 その大切なこととは、「“ぼくたち”の範囲を広げる」 「お金の奴隷になっている人ほど、“ぼくたち”の範囲が狭くなって、社会をぼくたちの外に感じて、すべてが人ごとになり、お金を増やすことしか考えなくなる。」 「“ぼくたち”の範囲が広

          きみのお金は誰のため 田内学

          きみのお金は誰のため 田内学

          僕 お金大好きです 家庭を持って子どもが生まれて、車を買って家を買って、人生の大きな買い物をしてお金の不安もあって、FP(ファイナンシャルプランナー)の資格を取ったりもしました。 ちょっとわかったつもりになったりしたけど、全然知らないんだな。 これだけ「へー」と思えるということは知識量が圧倒的にたりないよなと思わされました。もうちょっとお金の勉強したいと思います。 「僕らは、良くも悪くもお金に惑わされているんや。このお金という存在を取り払うと、経済の風景もまったく別物に

          きみのお金は誰のため 田内学

          自分にしかわからない‐ぼくの病休日記(11)

          いろんな人に相談しては、「当たり前やん、そんなことで解決できたら自分はしんどくない。」って思いながら日々を過ごし、だんだんと「もうええわ」と感じるようになっていきました。 「自分のしんどさは、自分にしかわからない。」 長い年月が経った今もそう思います。 長い長い子どもとの一日を過ごしては、放課後になっては学年主任から逃げ惑う毎日。とはいえ、まったく話さないわけにもいかないので、自分から何気ない話題を振っては、いそいそと切り上げていきます。 主任の先生は悪くないのに、今

          自分にしかわからない‐ぼくの病休日記(11)

          賢者の書‐パート2

          昨日、喜多川泰さんの「賢者の書」を投稿したんだけど、大事なこと忘れてた。 道徳の学習とからめて、伝記についてふれたんだけど、もう一つ。 「あなたの言葉を一番聞いているのはあなた自身なの。そしてあなたは誰の言葉よりも自分自身の言葉に強い影響を受けて人生をつくっているの。」 教師として、言葉を使って子ども・保護者・同僚と関わり、言葉を育んでいく立場にあることをここ最近強く感じていた。 以前なら、なんで国語の勉強すんの?について話すとき、「大切な人に君のことが大切だと伝える

          賢者の書‐パート2

          賢者の書

          またまたやってきました!喜多川シリーズ 読むのは4冊目かな⁉自己啓発なので、やっぱり読後感が良く、読みやすい。 筆者の喜多川さんの本は、手紙屋が最初だったかな。奥さんのおすすめとして読んでみたらびっくりだったんだけども。やっぱりいい! 四冊目にして、どれを読んでも共通している部分が多く、一緒やんって感想を持つ人もいるかもしれないけれど、言葉が素直にどんどん入ってくるのでなにより気持ちいい。すごく前向きな気持ちになれる。 今回の一番のお気に入りは、第5の賢者の教え。 5人

          だいじょうぶ‐ぼくの病休日記(10)

          学年主任に相談すると、 「ここをこうしよう」 「こんなときはこうしよう」 たくさんのアドバイスをいただけます。 ただ、この行為が僕を苦しめます。 アドバイスされるのは、すごく基本的なこと。基本ができていないから学級はしんどい状況にある。でも逆に、しんどい状況だから基本ができないのである。 宿題やってきません。チャイムなっても教室戻ってきません。授業のじゃまします。友だちにも、先生にも。当番まもりません。腹立ったら出ていきます。学校飛び出しちゃいます。書き出したらきり

          だいじょうぶ‐ぼくの病休日記(10)

          ちゃんとしなきゃ‐ぼくの病休日記(9)

          教室に連れ戻して、ケンカの仲裁して、保護者に電話連絡して、の毎日。 クラスの約半数の子の家庭から、なんであいつと同じクラスやねんと連絡がきた児童大杉君(仮名)の言動は、日に日に激しくなっていきます。 前年度この子達を担任していた先生、1名は退職してしまいましたが、1名は残っておられたので、毎日のように相談に行っていました。というより、話を聞いてもらいに。 「大変よな~」 「ぼくのやったらこうするかな~」 「正直に話すしかないよな~」 こういう会話しかできないけれども、

          ちゃんとしなきゃ‐ぼくの病休日記(9)

          読書記録

          「タカラモノ」和田裕美 この本を良い本だと思っていいのだろうか… 葛藤の中、読み終えました。 ストーリーも家族の絆も面白く読み進められます。どんな展開があるのか楽しめます。 お母さんの言っていること、心に響くもの、勇気づけられるものあります。 その言葉はお母さんの考えを表していて、行動に移しているので読者に届くんだと思う。 「あんたが自信さえもてば、めちゃすごい長所になるねん」 「あんたが幸せやなと思えたらそれが成功。どんな人生でもや。」 「自分の人生は自分だ