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2024-1928 東中野の土地を振り返る②

現在の上落合16丁目に「全日本無産者芸術連盟」があり、機関誌の「ナップ」などが編集されていたと言われている。 現在そのあたりには「とんかつたかはし」などがあり、少し歩いたところにはクラフトビールを製造する「ハニカム&ホップワークス」がある。 「無産者」とは、無産階級に属する人。プロレタリア文学の中で頻繁に使われた。1910年代後半から、のちに〈大正労働文学〉という位置づけをされる現場での労働体験をもつ一群の作家たちを指す。 1924年、雑誌『文芸戦線』が創刊、新しいプロ

    • 2024-1992 東中野の土地を振り返る①

      人が住まうあらゆる土地というものは、移り変わっていくものです。大型ショッピングモールや大規模都市開発により、今までの生活基盤が粉砕されても、そこに住む人々はそれぞれに適応し、プロジェクトに関わった人々が去った後も、それらを自分たちのものにしていきます。 例えば今では中野の街に定着した中野ブロードウェイですが、あのような大型ショッピングモールが建設されれば、周辺の商店街には大きな打撃となることは間違いありません。現に中野の周りには「かつてここに商店街があった」という路地の痕跡

      • 南アフリカがイスラエルを提訴した件の、その後と、日本への余波について調べました。【2月06日】

        ・前回、南アフリカが国際裁判所を通してイスラエルを提訴した件ですが、国際司法裁判所(ICJ)は暫定措置命令を発出しました。 ・暫定措置命令は、イスラエルがジェノサイド条約違反を行っているか否かを現時点で判断したものではありません。 ・しかしイスラエルに対し、ガザ地区のパレスチナ人との関係において  ジェノサイド及びその扇動を防ぐための措置をとること  緊急に必要とされる基本的サービス及び人道支援を供給可能とする措置をとること 等を命じました。 ・この決定は当事国を

        • イスラエルのジェノサイドに対して南アフリカが国際司法裁判所に訴えた件、それに伴うドイツ、ナミビアの声明について調べました。【1月15日】

          ・1月11日、12日、イスラエルがパレスチナ自治区ガザ地区でジェノサイド(集団虐殺)を犯していると、南アフリカが国際司法裁判所(ICJ)に訴えました。 ・国際司法裁判所とは、国家間の法律的紛争について裁判をしたり、国連総会や国連安保理などの要請に応じて勧告的意見を与える機関です。 ・判決や勧告的意見による国際司法裁判所の意見は、国際法の発展に影響を与える。世界法廷 (World Court) とも呼ばれています。 ・この裁判では、ジェノサイドの疑いについて見解を示すにと

        2024-1928 東中野の土地を振り返る②

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        • KOHH
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        記事

          イスラエルのアパルトヘイトに抗する全世界的PUMA不買運動について調べました。

          パレスチナ市民主導のBDS(ボイコット、投資撤収、制裁)運動は、プーマがイスラエルサッカー協会(IFA)とのスポンサー契約を結んだ2018年から、同ブランドの不買運動を呼びかけてきた。 BDSはイスラエルによるパレスチナ占領やパレスチナ人への暴力・差別に抗議して、同国を支持・関係の深い企業などのボイコットを呼びかけるムーブメントで、2005年に始まった。 BDS運動の団体は、今回のプーマとIFAの契約終了はボイコット運動の成果だとSNSに投稿しているものの、IFAはこの主

          イスラエルのアパルトヘイトに抗する全世界的PUMA不買運動について調べました。

          イスラエルとパレスチナで何が起こっているか調べました。

          こんにちは。2023年10月7日のパレスチナの民族原理主義ハマースによる先生攻撃から、中東は戦争状態となっていることはみなさん知っていることかと思います。日本でも停戦を呼びかけるデモや、SNS上では署名活動が行われています。 多くの人が悩んでいることが、戦争をやめてもらいたいが、自分がどのようなアクションを起こしていいかわからない、ということだと思います。有事の状態時、どちらかが悪いかをニュースの情報だけで私たち市民に判断することはできません。親米国家である日本のニュース番

          イスラエルとパレスチナで何が起こっているか調べました。

          このままだといつまでも書かないつもりなので「百年」にまつわるテキスト⑤

          今までのまとめ 今まで「百年」というものを、とりとめもなく書いてきたが、見返してみると、本当にまとまりがなく、どうしようもない思いにかられるが、そのどうしようもなさも引き受けつつ、書くことを続けて行きたく思う。 まずなぜ「百年」か、ということなのであるが、歴史的な出来事に対しての教訓、2度と起こさないという全人類的な自戒、というものは「当事者の語り」によって支えられていることは言うまでもない。 実際にその体験をした「当事者」は、論理では想像もしえない、さまざまな波及やデ

          このままだといつまでも書かないつもりなので「百年」にまつわるテキスト⑤

          このままだといつまでも書かないつもりなので「百年」にまつわるテキスト④

          前回は、人の語りにおける「百年」とは、当事者の語りができなくなるおおよその年月であることと、考えた。 「当事者の語り」が不能となったとき、人はいかに語りうるか、その時、身体はいかなるものになりうるか、ということについて考えていこうと思います。 ・非当事者の語り ・非当事者の語りの身体 この2点を語る上で補助線となる作品がある。それはたかはしそうた監督『移動する記憶装置展』です。『移動する記憶装置展』は横浜の郊外の町に芸術家がやってきて、町民に町の思い出などを話してもらう

          このままだといつまでも書かないつもりなので「百年」にまつわるテキスト④

          このままだといつでも書かないつもりなので「百年」についてのテキスト③

          ②において、百年の語りの不可能性だとか、失われていくことばなどと、偉そうなことをいったものの、そもそもわたし自身、今現在残されている百年前のことばに、まったくアクセスしていませんでした。ということで、というわけではありませんが、むしろその思考に至ったプロセスは逆で、本屋に行って『関東大震災 文豪たちの証言』と言う本があったので買って読んでみてから、今現在残されている百年前のことばに、まったくアクセスしていなかったなあ、と反省した次第であります。 本書では百年前の文豪たちが、

          このままだといつでも書かないつもりなので「百年」についてのテキスト③

          このままだといつまでも書かないつもりなので「百年」についてのテキスト②

          語りの臨界点 コロナ禍、あるいはコロナ禍を経て、あるいはそれ以前から、リモートで会話する手段や、場所を介さないデジタルなシステムが登場すると、人と人が空間を介して存在し、あるいは話すことの重要性のようなものを説かれる場面が多い印象にある。それは例えば書店であったり、映画館であったり、日々の雑談であったり様々なことが言われているのであろうが。 あらゆるものが非場所と場所性というトピックスから語られていたが、そういった面から考えると「百年」という年月は、人間の寿命がやってくる

          このままだといつまでも書かないつもりなので「百年」についてのテキスト②

          このままだといつまでも書かないつもりなので「百年」についてのテキスト①

          一年前に失格ZINE05を5月に出版するといったものの、忙しさにかまけて白目になっていたので、こちらで連載形式にしてモチベーションを上げていこうという魂胆です。 百年とは何か? このテーマを伝えたとき、多くの人にはきょとんとされた記憶がある。わたし自身もなぜこのようなテーマにしたのかにわかに思い出すことができないが、その時わたしのずいぶん昔の先祖について調べていたから、それがひとつの要因かもしれない。コロナ禍中に思いつきで先祖について調べ始めて、関連書籍などを拾い集めて読

          このままだといつまでも書かないつもりなので「百年」についてのテキスト①

          一昨日みたもの2023/08/16

          一見のBARで飲む。トイレは席から近くドアを閉めると席での会話が少しフィルターがかかった状態で聞こえてきた。座っている人々の飲む仕草、手をつく所作すべてが聴こえる。言葉で説明しても伝わらないかもしれないが、音を見ている。見ることに目をこらすと、音から見ていることが多くなった。 一昨日の一昨日ぐらいにも「昨日みたもの(耳と目を澄ますとき)」というものを下書きに残していた。BAR、ビルの同じ階にはスナックやBARが三軒ある。トイレはひとつ、ある客はトイレに毎回人が入っているとい

          一昨日みたもの2023/08/16

          見てしまったものへの応答2023/08/11

          昨日みたもの① 総武線、四ツ谷駅、ちょうどエスカレーター前に車両が止まる。ホームの人々が上へ上がる。電車に乗る人が下へ下がる。どうしても今の電車に乗り込みたい男性が、ゆっくり下がる人々を追い越し、車内に乗り込んできた。電車が動き出し、エスカレーターの見える景色は左側へ遠ざかっていく。上下の運動は遭遇することあまりがない分、見ごたえがある。 昨日みたもの② 停車中の電車の車中、紙袋を少し上に上げふらふらとホームに出る中年もしくは初老の男性。電車が進む方向をまっすぐ見据え「

          見てしまったものへの応答2023/08/11

          昨日見たもの2023/08/10

          昨日見たもの① 中野、商店街から抜ける路地で休憩。商店街には栓を抜いたように人が流れている。飲食店の排水が地面を濡らし、商店街の光をうつす。路地には飲食店の従業員が煙草を吸っている。この路地には別の時間のようなものが流れているに違いない。

          昨日見たもの2023/08/10

          昨日見たもの2023/08/09

          昨日の出来事① 八剣伝の店長が商店街を入口にむてて走り抜けていた。あまりの走りにわたしは振り返り、その背中を追っていた、続いてluupに乗った女性が通り過ぎたが、店長はそれよりもはやかった。時速10kmはでていたのだろう。 店長の背中を追うことをやめて、わたしが歩き始めると、再び店長が小走りでわたしの目の前を通り過ぎ、八剣伝にはいっていった。 店長はバイトの女性に「間に合いましたか?」といって迎えられていた。 昨日の出来事② 老人が電話を手にして何かをつぶやいている

          昨日見たもの2023/08/09

          それはハードディスクの類の何かですか? —映画『移動する記憶装置展』のこと—

          たかはしそうた監督『移動する記憶装置展』を鑑賞しました。こちらの作品は東京藝術大学映像研究科17期修了作品のひとつです。 物語は、横浜市泉区上飯田町、アーティスト谷繁がこの町のスペースを利用して作品を展示するために、町民に土地の記憶や思い出をヒアリングすることから始まる。 谷繁はその後、発言者と同じ場所、同じ動きで、そっくりそのまま発話を繰り返すことをしていた。以後この行為を「語りの模倣」と呼ぼう。その後展示準備から期間中の間だけルームシェアしている女性に「語りの模倣」を

          それはハードディスクの類の何かですか? —映画『移動する記憶装置展』のこと—