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イスラエルのアパルトヘイトに抗する全世界的PUMA不買運動について調べました。

パレスチナ市民主導のBDS(ボイコット、投資撤収、制裁)運動は、プーマがイスラエルサッカー協会(IFA)とのスポンサー契約を結んだ2018年から、同ブランドの不買運動を呼びかけてきた。

BDSはイスラエルによるパレスチナ占領やパレスチナ人への暴力・差別に抗議して、同国を支持・関係の深い企業などのボイコットを呼びかけるムーブメントで、2005年に始まった。

BDS運動の団体は、今回のプーマとIFAの契約終了はボイコット運動の成果だとSNSに投稿しているものの、IFAはこの主張を否定している。

BDSによる不買運動はイスラエルによるアパルトヘイトに起因する。イスラエルのパレスチナ市民は国籍を認められず、ユダヤ系イスラエル人との法的差別が行われている。

イスラエルによるアパルトヘイト

2002年に建設が始まりパレスチナ自治区とイスラエルの境界に建つ壁「ベツレヘムの分離壁」

2002年から壁を作りはじめたのはイスラエル側で、アラブ諸国のテロリストから自国の住民を守るという名目があった。

その壁の位置は国連が定めた分離ラインよりもパレスチナ側に寄っており、領土の侵攻として新たな火種となった。

国連総会での非難決議可決や国際司法裁判所による違法認定勧告がなされてきたが、イスラエルはそれを無視して壁の建設を進めている。

この壁はアパルトヘイト・ウォールとも呼ばれ、パレスチナの市民が日々直面する屈辱と困難の象徴となった。

2003年にバンクシーがエルサレムの南にあるベツレヘムの分離壁を訪れて絵を描いたのは、このようなイスラエルの武力行使に抗議する意味がある。

2014年のガザ地区への空爆後に北部のベイトハヌーンに描かれた"Kitten"。ガザでどんなことが起きていようとも無関係な顔をして子猫の映像に夢中でいる世界中の人びとへの痛烈な風刺がこめられている。

バンクシーは子猫の絵についてウェブサイトで意図を説明している。

地元の人が来て「これはどういう意味だ?」と聞いてきた。私はこう答えた。インターネットの人々は破壊されたガザの廃墟は置き去りにして、子猫の写真ばかりを見ている。だから自分のサイトで悲惨なガザ地区の現状と対照的な陽気な子猫の絵を描き、そのギャップでガザ地区の現状を伝えたかった。

【作品解説】バンクシー「子猫」

バンクシーとイスラエルとパレスチナの関係

バンクシーは、2015年2月27日に自身のサイトに約2分のガザ訪問時に撮影したビデオをアップロードして国際的な注目を集めた。

Make this the year YOU discover a new destination

gigazineが日本語で内容を解説している。

バンクシーのビデオが公開された同日、30もの国際支援団体は、パレスチナの被災者の生活の再建と紛争問題の解決の進展の声明を出した。

バンクシーが描いた陽気な子猫の絵は、周囲の環境から場違いのように見えたが、結果として国際的なメディアの関心を誘い、国際援助組織を動かすきっかけとなった。

強者と弱者の間での紛争から私たちが身を引くことは、結果として私たちは強者の味方になったことになる。われわれは中立性を維持していない。

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