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ジョンウィックの失望からユーザを解放する映画「イコライザー」

ヘッダ画像をお借りしています。

何かをくさして何かを褒める的なことがしたいわけではないのですが、ぼくはジョンウィックをヒューマンドラマだと思ってたらそうではなかった2話目以降に打ちのめされたことがありました。あまりに悲しかったため、1話を褒め称えるnoteを含めて5つぐらい「ジョンウィック2話目以降の何がつらいのか」といった趣旨のnoteを書きました。

それはカリフォルニア大教授の言葉を借りればあまりにもジョンウィック1のスローシネマ然とした佇まいを強大に評価してしまったことから生まれた、言わば悲しいすれ違いだった。

ジョンウィックの2話目以降は、あまりに記号化していた。キアヌ・リーブスが人を殺しまくるための曖昧な理由付けに終止する映画といえるでしょう。

さらに、ぼくは黒人が主体となる映画になぜか異様に惹かれてしまうのですが、その中で見たデンゼル・ワシントンのフェンスにも主観の押しつけをどえらい感じてしまい、食傷気味になってしまった。

そしてその直後にフェンスと同じくデンゼルが制作側に立ったというマ・レイニーのブラックボトムを見たら、フェンスの「怒り(表現してる側の)」の純度をさらに高めたような厳しい内容で、もはやデンゼル・ワシントンに食傷してしまいかねない危うさがぼくの中にはあった(ただ、黒人が抱える虐待の記憶はある程度誰かによって紡がれなければならない気はしています)。

イコライザー

においてデンゼル・ワシントンはスキンヘッドを貫いており、ぼくの中のイメージとまるで違っていたことも彼の映画への評価(イコライザーの監督はデンゼルではない)がある程度異なったベクトルとなった理由なのかも知れない。

イコライザーでデンゼルはあるプロを演じているため、確かにスキンヘッドであることに説得力が増すように思う。髪に爆薬が引火したらプロとして負けるための隙を作ってしまうことになる。

この序盤の構図もジョンウィックを彷彿とさせる。ホームセンターで働く奥さんを早くに亡くしてしまった壮年の男。ジョンウィックにおける犬は、気が進まないながら娼婦に身をやつしている若い女だろう。

クロエ・グレース・モレッツ

ところでこの女(アリーナ/クロエ・グレース・モレッツ)は身なりが非常に扇情的であり驚きました。

しょうもない自分語りなどしたくないが、ハリウッドの女の人は性の象徴として描かれる場合が非常に多いものの、ぼくは惹きつけられない事が多いものでした。恐らく基本的には現地で見る人々の、土着の嗜好に合った形で出力されているのでしょう。

アリーナは見た目から声の出し方から非常にいやらしかった。娼婦とはなにか、というような独自研究がそれなりにフルパワーで行われたのだろうと思える。

風評被害を招きたいつもりは微塵もありませんが、二次元で言えば尾丸ポルカ然とした佇まいがある。でぼくは尾丸さんに扇情を感じているわけではないため説明としてずれ・ほころびがあるのですが、ハリウッド版尾丸ポルカをもし描かなければならないとしたら多分あんな感じじゃないだろうかと思えたのでした。明日以降に続きます。

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中村風景
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