【コロナ後はギリシャでワーケーションしよう】偉大な哲学者・思想家を生んだ土地でインスピレーションをおろす

海外の企業をクライアントに抱え、４年間で世界の88都市を転々と暮らしてきたJuliaです。

ワーケーションって何？

コロナウィルスの感染拡大による旅行業界への打撃とともに、ワーケーションという言葉に注目が集まっています。

ワーケーション＝ワーク (Work)＋バケーション (Vacation)の造語で、各地を旅行しながら仕事をすることを指します。私は2016年頃、会社員時代に会社に交渉してこの働き方を実践してきました。

マガジン "リモートワーク時代到来! さあ、世界で仕事しよう！" では、私が滞在した世界の都市から毎回1都市ピックアップし、滞在方法や快適さ、現地で楽しめる観光地やアトラクション、エピソードなどを紹介しています。

連載5つ目の都市は、偉大な思想家、哲学者を生んだ街ギリシャ・アテネです。

ギリシャのアテネといえば知の巨人を生み出した土地としても有名です。大学時代図書館でプラトンの "愛の饗宴" に出会って以来、プラトン、そしてソクラテスは私の中のスーパースター。彼らに恋をしてしまった私は在学していた大学の哲学の授業の教授に「プラトンといえば上智」と言われ、編入手続きを進めていたくらい（結局アメリカに行きましたが）。写真はシンタグマ駅に飾られていたアート。

ギリシャへ飛ぶ前に私はバンコクにいました。アテネへはシンガポールからスクートで。シンガポール航空のLCCスクートにはアテネ便があるのです！

そういえばアテネに飛ぶ前後にシンクロがありました。バンコクで友人に誘われた食事会にいたアメリカ人が、香港の大学で哲学を教えている教授であったということ。アテネに3日後に飛び立つというと、プラトンとアリストテレスの対峙する思考法について教えてもらいました。プラトンは右脳派、アリストテレスは左脳派ですね。もともとアリストテレスはプラトンの弟子なんですけど。

さらにギリシャの後に訪れたイスタンブールのAirbnbのホストヤンさんが、トルコの政権の話をしていた時に、例え話に突然プラトンのイデア論の洞窟の比喩を持ち出したんですよね、あら不思議。

今回の旅はプラトンが導いてくれているのかも？大好きな本 "アルケミスト" の影響もあり、旅中はそんな予兆を探してしまいます。

アテネでどこに滞在する？

ギリシャのAirbnbは個室を利用しました。私が実際利用したお部屋を紹介しようと思ったのですが、Airbnbの宿泊記録になぜか残っていない。。。Airbnbはオーナーが物件を削除しちゃうと、宿泊記録も消えちゃうのですね。

ギリシャは西ヨーロッパの中では滞在費は安価です。例えばこの物件はまるまる貸切で1泊3200円。私が滞在したお部屋も同じような間取りでした。

アテネで何が楽しめる？

アテネの観光地といえば古代遺跡。その雄大な景色を眺めるだけで、ギリシャ神話の神々たちがそこに暮らしているのではないかという気分になります。

・アクロポリスのパルテノン神殿を訪れる

あまりにも有名なパルテノン神殿は、アテナイの守護神であるギリシア神話の女神アテーナーを祀る神殿。アテーナは戦争の女神として知られています。

アテネを訪れる前に、ギリシャ神話をおさらいしておくとより深く楽しめるでしょう。ちなみにパルテノン神殿観光は暑さに注意！夏に訪れる場合は、水を持参していかないと倒れます！とんでもない日差しです。

できれば帽子も持参しましょう！私はここへ登っている間にペットボトル1本、そして降りてからすぐにレモネードを一気飲みしました。

・古代アゴラ遺跡で涼む

アクロポリスに並ぶ古代遺跡アゴラにも行ってみました。ここは木陰の下にベンチがあり、アクロポリスに比べるとやたら涼しかった気がします。

猫ちゃんが気持ち良さそうに寝ています。よだれが垂れていて可愛い。博物館もあるので、興味がある人はのぞいてみてもいいかも。

・ソクラテス像、プラトン像の間で写真を撮る

左手はソクラテス、右手はプラトン、そして真ん中のパー子は私です。偉人2人に挟まれて写真が撮れる興奮といったら！この場所で興奮しているのはマニアックな人かもしれません。

ねえ、この写真は何だかソクラテスと話しているように見えませんか？ ソクラテスって頭が良すぎて、彼を論破できる人が誰もいなかった。最後は危険思想だって行って処刑されちゃうんですよ。。。

ちなみに "愛の饗宴" をはじめとするプラトンの著書は、ソクラテスの弟子たちとの対話を書き留めているんですよね。「お師匠さんはこう言いました」みたいな感じで。だから読みやすいのです。

・アテネ中央市場で鮮魚を調理してもらう

アテネの中心部には中央市場があります。鮮魚の写真ばかりですが、お肉やスパイスも売っています。

ここの市場のレストランでは、お店で買った魚介を調理してサーブしてくれます。たしか沖縄の公設市場も同じようなことができたような。

もちろん味はギリシャ風。オリーブオイル、塩胡椒にレモンを絞ってシンプルな味付けですが美味しいです。

この時はギリシャ名物ウゾも一緒にいただきました。アルコール40℃のリキュールで、飲むと喉がかぁっと熱くなります。インド料理店などで、食後に出されるハーブアニスで香りづけがされているそう。アニスって確か消化を助けてくれるんですよね。これを飲めばいくらでもギリシャ料理が食べられるということか！

・ギリシャ料理を堪能する

ギリシャ料理と聞くと浮かぶものって何でしょうか？ギリシャサラダ？ムサカ？地理的に近いこともあり、ギリシャ料理にはトルコ料理とかぶるメニューが多くあります。

グリークチーズの入ったグリークサラダをトルコではシェパードサラダと呼んだり、ギリシャでもキョフテやバクラヴァを食べるし、ドルマは呼び方は違いますがどちらの国でも人気です。

アクロポリスの麓にあるプラカ地区には素敵なレストランがたくさんありますよ。グリークサラダもキョフテも美味でした。

私が訪問したレストランの地図も乗っけておこうと思います。

・Airbnbで自炊する

アジア諸国では1日2食外食が多いですが、ヨーロッパでは自炊多めです。特にギリシャは7時をすぎると治安が悪くなります。なので、仕事で遅くなってしまった日などは基本的に買い置いていた食材で自炊をしました。食材の価格はヨーロッパの中の中では安め。

西欧諸国にくると食べたくなるのがトマトサラダと鍋ごはん。鍋ご飯の定番はムール貝（この日はトマトですが）。ヨーロッパのスーパーって必ず冷凍ムール貝があって、日本に比べると安い！（クロアチア、ハンガリーは高かった）Airbnbの食器が可愛いと料理のテンションが上がります。

その国にあう音楽をかけて、ワインを飲みながらの調理は最高です（キッチンドランカー♪）。あ、奥に折りたたみのゴミ箱が写っていますが、ゴミ箱あると便利です。

アテネのどこで仕事する？

アテネは都市なのでカフェはありますが、電源、Wi-fiつきのノマドカフェはというと他の都市に比べて少ない印象です。こちらのカフェ Thinking(c)upは、電源、Wi-Fiともにバッチリでした。居心地も良いので、何時間も作業させてもらいました。

アテネのノマドスコアは？

アテネは西ヨーロッパの他の国と比べると物価は安め。冒頭にも書きましたが、Airbnbの貸切が1泊3〜4000円から泊まることができます（価格帯としてはバンコクくらい）。ギリシャ神話、古代遺跡が好きな人には観光も楽しめるでしょう。交通網はあるのですが、バスが冷房がきいていないのか、めちゃくちゃ暑かったのです。もし夏に訪れるなら防暑対策はバッチリでいきたいところです。ノマドカフェも探せばあるといったところ。

治安に関しては何か被害にあったという訳ではないのですが、スーパー前には必ずホームレスさんがいたり、日が暮れるとちょっとやばそうな人が歩いていたり、夜中は出歩かない方が良さそうでした。

ノマドスコアは西ヨーロッパの中では低めですが、スコアで測れないのが経験です。アテネは偉大なる思想家を生んだ土地。私もこれに漏れず、恩恵を受け取っていたよう。いつも私は小さなノートを持ち歩いて、ふと思いついたことなどを書き留めているのですが、ギリシャで書いたページには一言

"マクトゥーブ" は、"全てはすでに書かれている" という意味をもつコーランの言葉のようです。あれ？なぜイスラム？

アテネを訪れれば、あなたもきっと先の人生の手がかりとなるインスピレーションが得られることでしょう。