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知的生活の設計:「10年後の自分」を支える83の戦略(2018/11/24)/堀正岳【読書ノート】

あなたの知的生活は「設計」できる!
不確実な世界でいかに未来を、人生を設計すればいいのか。
その鍵となるのが「知的生活」を「設計」するという考え方です
今日から始めることが「10年後の自分」を支える。
「趣味」「読書」「情報発信+情報整理」「書斎」「アプリ・ツール」「お金」まで……
毎日のちょっとした習慣を積み上げれば、誰でも知的生活を実現できる!

知的生活とは、新しい情報の触れ合いと刺激を楽しみ、新しい情報を生み出して贈り物として発信する生き方であると著者は述べています。この本を読むと、知的生活を豊かにするための実践的なヒントや考え方が満載で、以下のようなアイディアが特に印象的でした。

  1. 手帳やノートにハッシュタグをつけることで情報の探索をスムーズにし、興味や出会った情報を見逃さない。

  2. 興味のある言葉やフレーズを引用することで、自分だけの発見を得る。

  3. 知的活動のために毎月一定の金額を予算として確保する。

読み進めると、普段のエンターテインメント、例えば海外ドラマや映画も、目的や目標を持つことで知的な資産として蓄積することができると感じました。さらに、仕事や日常での経験もアウトプットすることで他者に価値をもたらし、自己成長も図れると認識しました。

前著「ライフハック大全」と、この著作は連続性を持ちながらも、それぞれの特色があり、前者は日常の効率アップに役立つライフハックを、後者はより長期的な視点での人生設計や目標達成の方法を深く探る内容となっています。特に、著者の研究者としての視点での情報との向き合い方や新しい価値を生む方法には多くの示唆を得られました。

全てをすぐに実践するのは難しいかもしれませんが、10年後の自分を想像しながら、これらのヒントや考え方を取り入れてみたいと思います。日々の努力や積み重ねの大切さを強調する著者の言葉は、焦りや不安を感じたときの指南として頼りにしたい一冊です。

目次

SECTION1:知的生活とはなにか
SECTION2:人生を変える「知的積み上げ」の習慣
SECTION3:パーソナルスペースとしての「書斎」設計
SECTION4:情報整理と情報発信の戦略
SECTION5:習慣とツールによる知的生活ハック
SECTION6:知的投資と収入のための「知的ファイナンス」
SECTION7:10年後の人生を設計する

【STRATEGY 01】
趣味、読書、映画鑑賞、ブログ……どんなことでも「積み上げ」ると知的生活に
本書でいう「知的生活」とは、難しくも高尚なものでもなく、なんらかの情報に触れる誰もが実現できる生活です。あなたは本や漫画を読まれるでしょうか?
アニメを楽しんだり、音楽や映画を楽しんだりするでしょうか?
趣味のために、たまに財布に痛い出費をしたり、遠くまで旅をしたりするでしょうか?
そのすべてが「知的生活」の芽を含んでいるといっていいのです。

【STRATEGY 02】
知的生活で「未来に先回りした思考」をしてみる

たとえばみなさんが写真の腕を磨きたいと考えていて、プロの写真家のように何十万枚も撮影することは無理でも、せめて1年に10000枚の写真を撮影したいと考えた場合の活動量は、1日あたり27.4枚になります。こうした「数字」を意識することで、「未来に先回りした思考方法」が可能になります。

【STRATEGY 03】
「遠回り」が、結局は「近道」

私がおすすめしたいのは、初めからわかりやすいメリットや教養を追い求めて知的生活の積み上げを始めるよりも、むしろ、知らずにはいられない趣味や雑学、興味を引くテーマといったものに集中して、長い目でみて着実に価値を生み出してゆくことです。これは近道どころか、確実に遠回りです。しかし遠回りでないような知識や経験は、たいてい誰かがすでに思いついていますし、そうしたものはあなたの個性としては輝きません。

【STRATEGY 04】
情報発信は「まだ見ぬ誰かへの贈り物」と考えよう

そのへんに転がっているありきたりなものを贈られても、それを押し付けられた側は気まずい雰囲気になるだけです。むしろ、あなたの「知的な積み上げ」が生み出した新しい情報・あなただけに見えている世界を、親しい人への手紙がそうであるように、求められる前に先に発信することによって情報発信は贈り物になります。

【STRATEGY 18】
自分の「秘密基地」としての書斎をつくろう

本書では、「書斎」をテーマに一つの章をあて、「書斎のもつ意義」「部屋がない人でもつくれる書斎」「書斎を構築するときの便利な家具」「デジタルな書斎という考え方」などについて触れています。あなたの知的生活の基地として、「書斎」をつくってみませんか?

【STRATEGY 20】
「自分の書斎」を設計してみよう!
 
まずは「書斎の最大容量」を見定めることが肝心です。その際にもし書棚を購入するのなら「イケア」「ニトリ」「無印良品」が候補に。それぞれの特徴と、強みをチェックしてみましょう。

【STRATEGY 50】
「やる気」だって設計できる!
 
歴史上多くの知的生活者、作家、アーティストが実践している、日常の「隠しコマンド」のような習慣として、コーヒー、昼寝、そして散歩などがあります。「隠しコマンド」と表現するのは、それが知的活動にとって本質的でなさそうなのに、その人の活動の縁の下の力持ちのように機能していた可能性が高いからです。自分にはどんな「コマンド」がいいかは、是非、本書のなかで!

【STRATEGY 51&52】
「朝型の知的生活」「夜型の知的生活」――あなたはどっち?
 
朝型と夜型のどちらがよいかについては様々な研究や調査があり、一概にはいえないものの、朝型の人が持っている傾向として「プランニングが得意」「ポジティブで能動的な仕事の仕方をする」といったものがあることが知られています。そして、クリエイティブな朝型人間の生活パターンには共通点があり……


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