「花はきれい」という感情について
以前、特に深い意味はなくこのようなことを書いたのだが、禅話にこのような話があった。
陸亘(りっこう)大夫、南泉と語話する次(とき)、陸云く、「肇(じょう
)法師道いわく『天地と我れと同根、万物と我れと一体』と。也また甚だ奇怪なり」。南泉、庭前の花を指して、大夫を召して云く、「時の人、此の一株の花を見ること夢の如くに相似たり」(「碧眼録」四十則)
南泉和尚に師事していた陸亘という人が、肇法師の「天地と我と同根、万物我と一体」という一句をさして「何を言っているのかさっぱりだ」