マガジンのカバー画像

ものかきのおかしみと哀しみ

767
すれ違った人たち
運営しているクリエイター

#人生のおかしみと哀しみ

がんと生きる、スリッパが消える

がんと生きる、スリッパが消える

とっ散らかっている。いろんなものが思考の端っこで見切れるみたいに引っかかってプラプラしてる感じ。

どれも「そこにある」のはわかってるのだけど、なぜか手が届かない。

まあ、いい感じではない。

こんなこと書くと「具合悪い?」と思われてしまうかもなのだけど、具合がすごく悪いわけではない。そもそもがoverステージⅣのがん患者なので、とりあえず「変わらず」生きてるだけでいいことなのだ(当社比)。

もっとみる
鳴きながら書きました #呑みながら書きました

鳴きながら書きました #呑みながら書きました

ヤギだって泣く鳴く。メェっーたに泣くってないねん。

あ、今回の生牡蠣呑み書きは喜怒哀楽出していいって噂だから。あ、べつに今回に限らずいいんだけど。

何に泣いてるよか。んのんだろう。なんだろう。他社にとかちがえ他者にとかじゃない。どうにもならない自分にだ。

悲しモイのの由来、悲しみの辛い刃、由来ね。悲しみの由来はわかてる。「痛み」だ。ペイン。

痛みがここのことろ常に自分に付きまとってくる。ほ

もっとみる
なんか変だなと思うこと

なんか変だなと思うこと

接客がびよーんと来る。これだと、なんのことかわからない。僕もわからない。

だけど、僕もどうしていいかわからなくなったからここに書いて供養しておきたい。

その日は珍しくリアルのショッピングモールで必要な服を買っていた。

まあ、最近そうかもしれないけど、服でもなんでも圧倒的にネットで買うことが多い。村暮らしだから電車に乗って(いちばん近い駅に歩いて行こうとしたら山を越えてかないと行けない)ルミネ

もっとみる
絶望感について

絶望感について

「ふみぐらさんは、こんなふうになって絶望感とかなかったんですか?」

みんなも知りたいだろうからあえて、という文脈の中で嶋津さんからそんな問いがあった。Spacesの「対話パーティー」で喋ってたときのことだ。

その問いだけ切り取って興味本位の質問みたいな誤解しないでほしいのだけど、いろんな深い話をした上での問い。

んー。絶望感か…。ここでも僕と嶋津さんが好きな沈黙が僅かに流れた。

答えたくな

もっとみる
猫のわからない

猫のわからない

僕は猫を愛している。なぜだかは、わからない。ヤギなのに。

ソクラテスは「わからないことをわからないまま愛すること」の重要さを説いた。

いや、ご存知のとおりソクラテスは生涯にわたって一切「結論」めいたことは話さず、自ら何も書き残さなかった。

だから、さっきの「ことば」は僕が勝手に触れてそう感じてるだけ。

猫は哲学だ。あるいは叡智。尊い。

何を考えてるのか。何を目指してるのか。何を感じてるの

もっとみる
「身体の声」が聴けない僕たち 「ことばのアトリエ」対話録

「身体の声」が聴けない僕たち 「ことばのアトリエ」対話録

僕(ふみぐら)と嶋津さんでつくっている自然発生的なユニットがある。

その名は「ことばのアトリエ」。フランス語のアトリエの源流を辿っていくと「木っ端をつくる者、その場所」という意味がある。

まるで僕らだ。

お互いに「ことばの原木」「ことばにならない断片」みたいなのを持ち寄って、削ったり、磨いたり。そんな作業をふたりの対話、お喋りをとおしてやっている。

だけども、決まった場所、決まった形式では

もっとみる
「嬉しい」は「楽しい」の上位互換だった

「嬉しい」は「楽しい」の上位互換だった

最近、嬉しいことがいくつかあった。楽しいじゃなく嬉しい。

こんなこと書くと読みたくなくなる人もいる。基本、人は他人の困難に反応しても他人の良きことにあまり興味はない。なぜか、そういう設定をされてしまってる。

まあ、そういうものだというのもわかった上での話。

ひとつは何年かぶりに、演劇仲間がお見舞いのお酒やら和ケーキやら果物や胡麻油(すごく旨い!)なんかを携えて信州まで訪ねてきてくれたこと。

もっとみる
やりたいことと「欲」は違う

やりたいことと「欲」は違う

人間は本来無欲なのか。それとも欲まみれなのか。

一般的に人は3大欲からは逃れられないって言う。けど、ほんとにそれが「欲」なのかはよくわからない。

その点、動物は欲のまま欲にストレートに生きてるなって思われがち。

でもよく見てると、欲というより「生きるため」な感じがすごくする。人間が勝手に「欲」と思ってるだけで。

もし生きることそのものが欲なのだとしたら、地球上でもっとも欲深いのは動物ってこ

もっとみる
冷凍マネキンその後

冷凍マネキンその後

「北大阪海流と南大阪海流がぶつかる道頓堀は餌のプランクトンも豊富で、昔から豊かな漁場として知られています」

クルーズ船のアナウンスを聞きながら、僕は冷凍したマネキンの捨て場所をぼんやり考えていた。

そもそもマネキンを凍らせるといいと教えてくれたのは叔父だ。

エアコンが苦手な叔父は、夏になると部屋に何体もの凍らせたマネキンを置いていた。

「こいつらのおかげで涼しいんだ。電気代もかからない」

もっとみる
病人だけど元気です #呑みながら書きました

病人だけど元気です #呑みながら書きました

普段、いいわけ手しないんだ。言い訳。意識してしないようにしてるでもなくて、なんか出て来ない。だからって星人君子じゃないよ。

いや、あのそのこれに貼り油が、リゆが理由がありまして。って言いたくなることはもちろんある。たまに。けど、それは本当に理由というか、相手に伝えないと相手にも不利益を与えてあいまいそうな場面に限られてる。

って、こんあこと書いてる時点で言いわけじゃね? noteの処刑じゅやな

もっとみる
アホな経験で文章がうまくなるのか

アホな経験で文章がうまくなるのか

いまから思えばアホだった。硝子の少年時代。たぶんこの表現通じないな。

あ、「アホ」という表現というか言葉も人によって受け取り方が違うと思う。

大阪弁関西弁ワールドの「アホちゃう」「アホほど~する(めちゃくちゃたくさんの意味)」のニュアンスが伝わると「アホだった」もなんとなく伝わるんだけど。

なんだろう。どこか自分を突き放して客観視したときの「アホさ」みたいなもの。

自分で自分を「アホやなぁ

もっとみる
老後の正解について

老後の正解について

老後がわからない。

言葉としては知ってる。漠然としたイメージもある。だけど実体がよくわからないんだ。

なのに、世間には老後があふれてる。

老後に備えて〇〇をとか、これは老後の楽しみに、老後どうしたらいいか不安とかいろいろ。

いつから、こんなに老後老後言うようになったんだろう。昔からなのか、正解探しが好きな日本は特になのか、いろいろ謎だ。

その時代を生きてないし文献的なエビデンスもないから

もっとみる
結論「旦那いらない」

結論「旦那いらない」

女子更衣室のロッカーに潜んで話を聞いてるみたいだった。いや、実際そんなことはしないけど。比喩。ほんとにしないよ。

なんか言葉を重ねると余計に怪しくなるので困る。まあでも、それに近いシチュエーションには毎回なるわけで。

なんでかというと通院での治療センター(化学療法なんかの患者専用の一角が病院にある)がそうだから。

カーテンで仕切られた半個室みたいなとこで、ビジネスクラスみたいなシートに沈んで

もっとみる