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海外で前職を活かす

こんにちは。
オーストラリアのワイナリーで働いているフミです🍇


今日は、ワイナリーで働いていて、
会社員時代の経験が役に立った話をします。


私の前職

日本にいた時、某輸入食品ブランドの
マーケティング・販促プランナー
をしていました。


新商品や季節商品、イベントなどを打ち出す際、

どんな方法で認知してもらい、
そして購買行動に繋げるか、

企画し、スケジュールコントロールしながら、
デザイナー、カメラマン、コーディネーター、ライター、モデル、スタジオ、備品など手配し、動かす。

最終的に入稿や配信を行なって、
紙なりWEBなり、かたちを作る。


簡単に言うと、
売るために何するか考える人でした。


ワイナリーに来たって、
過去の私の経験なんて何も活きない、
ネガティブでも何でもなく、
そう思っていました。


ワイナリーにやってきて

そうしてやってきたワイナリーで、
綺麗だな、美味しそうだな、と思うものを
たくさん写真に収めていっていました。

大したことはできないけど、
美大で写真の授業は受けていたし、
なんとなくいい感じの写真を撮れていたと思います。

そこで、スーザン(住み込み先の母)から
「フミは写真がうまいね〜」
と度々褒めてもらえるように。


そのうちに、
庭に咲いた紫陽花や、自家製のジャムなどを、
「いい感じに写真撮ってくれない?」
と頼まれるようになりました。

わたしも、褒めてもらえて、
役に立てるのが嬉しくて、たくさん撮っていました。


わたしの中の会社員精神が降りてきた日

そんなある日、
「新しいワインをリリースするから、
 ワイン4種類、いい感じに撮ってよ」
と頼まれました。

この時、会社員時代の思考が降りてきました。
多分、初めて売り物の写真を頼まれたから。


今までは、何となく素敵ならいい、
と言う気持ちで撮っていたけど、
売り物の写真はそうはいかない。
だって、『買ってもらうため』の写真だから。

どう見せたいのか
何で宣伝するつもりなのか
何円で何本売りたいのか
買う人にどんな商品だと思われたいのか
誰が買うのか

尋問タイムの始まりです。


わたしたちの作戦

スーザンと話し合って決めたのは、
それぞれのワインとどんな食事を楽しんだら良いか
ヒントになるような絵作り。

ワイン4種類はそれぞれ、
魚介や牛肉、スパイスなど、
相性の良い食材がさまざま。

また、ワインのスタイルも様々。
写真から、ワインのイメージが掴めるような
テンションの差をつけていこう。

パップス夫妻とわたし、料理もカメラも素人。
食器もテーブルも家にあるもので。

料理を作って、テーブルを作って、
バタバタしながらも、楽しい時間でした。

バタバタするわたしとマイケル


撮れた写真がこちら

① ブルムー ルーサンヌ

霧がかったルーサンヌ、と名付けられた1本。
わたしが今、このワイナリーで1番好きなワイン!

澱引きの回数が少なく、
濾過もしていないため、
半透明なワイン。

スパイスとの相性がよく、
写真ではペリペリチキンと共に。

爽やかさと親しみやすさがありつつも、
ルーサンヌの気品を感じるワインは、
ラベンダー畑の前にテーブルを置いて撮影。

取り皿とか置いても良かったけど、
ごちゃごちゃしそうだし、
ワインが見えたらいいなと思ったので、
あれこれせず。

チキンを切るナイフくらい
置いておけば良かったかな〜🍴


② エステート シラー

自畑のシラーを使ったワイン。
植え替えをしたため、これがラストビンテージ。

シラーはやっぱりお肉と!

こちらは秋なので、
これから向かう冬のディナーをイメージして、
暗めの中、ろうそくと共に撮影しました。


③ ルーサンヌ

魚介と相性の良い、ルーサンヌ。
ほれぼれする上品さと、
じんわりひろがる旨みがたまりません。

見た人にハードルを感じさせるので
サーモンくらいでいいのでは?

と、内心思っていたけど、
ロブスターで撮る🦞!と盛り上がっていたので、
まあいいか、と何も言わなかった。

テルミドールは、ソースを作るのに
2時間くらいかかった大作。

せっかく高いロブスターを
予約してまで買っていたので、
ロブスターも目立つといいな、と思い
大胆構図で撮ることに。


④ サンソー

クランベリー!って感じの一本。
マイケルが、ボジョレーっぽいって言っていたけど、
本当にそんな感じです。
「週末のお昼に友達とちょっといいランチ食べてる時」って印象でした。

鴨肉のソテーと。

最初に撮ったのがこの一枚。
正直心残りが多いです。

もっとランチくらいの光で撮りたかった。
鴨肉赤み欲しかった。
絵もなんか退屈です。

でも、この1枚からわたしたちは
少しずつ成長できたので、良しとします。


カメラマンってすごいな

あらためて、カメラマンってすごいなと思いました。

たまにいい感じに撮れることと、
頼まれたものをいい感じに撮ることは、
全く別だなと思います。


「え、なんか微妙だね…」
そんな反応になるんじゃないかと
準備してても盛り付けしてても、
ずーっと、ちょっと不安でした。


過去のわたしも、たまに、

「このカットはまあ、
 なんかカメラマンにいい感じにしてもらおう!」

みたいなゆるい感じで
持っていってしまっていたことがあった。

うーん、いまさら反省しました!


なーんの役にも立たない、
そう思っていないで、
できそうなことは100%の積極性を見せてみたら、
ひさびさに燃えた4日間でした🔥

やってみて、良かった!

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