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モン・サン・ミシェルの引力
いろんなところを旅してきたけど、大地が持つ磁場に引き寄せられるって、あると思う。
いくつもあちこちにあるわけではない。思いつくところでは、インドのドンガルカル近くの山だったり、イギリスの湖水地方ケズゥィック近郊の丘。ブルターニュのなぜかたどり着いてしまった小さな村といったところが思い浮かぶけれど、強力なところがモン・サン・ミシェルだった。
思い返せば、ぼくがはじめて聖ミカエルの山=モン・サン・
絵のあるおはなし~三方良しのスモールワールド~
ぼくの描く絵の値段は大方サイズで決まっている。
勝手に決めているわけでもなく、デパートや画廊での個展の過去実績が元になり、1号という絵の世界独特のサイズ(面積)あたりの単価が基準になっている。
美術ウン鑑、美術○データブックなんて厚い業界本にその作家ごとの号単価は載っている。(掲載しない主義の作家さんもいますので、それが全てではありません。念のため)
22㎝×16㎝。これが1号の面積だ。
「あの
「スコットランドの旅・Cain夫妻のこと」
エジンバラに、大好きになった老夫婦がいた。
老夫婦は民宿を営んでいた。
ぼくと妻が若かりし頃、エジンバラで宿を探していると、「うちに泊まる?」と誘ってくれたのが縁だった。
「どこなんですか?」ときくと、舞台女優のように腕をさーっとひらいて、「こちらよ」
窓のすみには小さな四角い白いプレートに「Bed&Breakfast」だけが白抜き。
いかにも安めなB&B。
でも、老婦人の笑顔が特級チャーミング