ヨーロッパの美しい図書館その5 オーストリア国立図書館 【オーストリア】
オーストリアの首都ウィーンにはヨーロッパで隆盛を極めたハプスブルク家が600年以上に渡り王宮兼居城として利用してきたホーフブルク(王宮)があります。
そしてハプスブルク家はその宮殿の中に自らの図書館を持っていました。
それがオーストリア国立図書館(Österreichische Nationalbibliothek)です。
オーストリア国立図書館(プルンクザール)
このバロック様式の図書館は神聖ローマ皇帝カール6世によって1730年に建てられました。
16世紀以降に記されたおよそ20万冊の書物が収蔵されており、間違いなくオーストリア最大の図書館です。
もともとは帝国図書館と呼ばれていましたが、1920年にオーストリア国立図書館という名称に改められ、一般人にも観賞用図書館として解放されました。
一般人への本の貸与はされていません。
建物の扉を入り、チケットを購入して階段を登って入場するとこの眺めです。
…ため息が漏れるほど美しいです。
少し進むとこの大広間に出ます。
ここはプルンクザール(大広間)と呼ばれ、オーストリア国立図書館の代名詞となっています。
昔は本とそれによって得られる知識は一部の上流階級だけが持つことが許されたものでした(識字率も低かったですし)。
それをこれだけの規模で収められる図書館を建てたということから、ハプスブルク家がいかに絶大な権力を保持していたかが分かります。
素晴らしいのは装飾だけではないのですね。
プルンクザールの高さは約20mあります。
ちなみに図書館全体の奥行きは77.7m、幅14.2mです。
届かないところにある本は台に乗ってとります。
(一般人が本に触れることは許されていません)
図書館再奥から。
天井にはフレスコ画が描かれています。
この彫像はカール6世よりもちょっと背が高いそうです。
今も昔もこういうところは変わらないですね。
だんだんと人が多くなってきたので、帰ることにしました。
アクセス
オーストリア国立図書館はウィーンのホーフブルク王宮前のミヒャエル広場から南南東に向かった先の広場に入り口があります。
入り口は少し見つけにくいかもしれません。
入場料は8ユーロで、6月~9月の間は毎日10時から18時まで、10月~5月は月曜を除く毎日10時から18時までです。
人が多くなるとどうしても荘厳な雰囲気が乱されますので、なるべく10時より前に行き、誰よりも先に入場することをお勧めします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
⭐️ヨーロッパの美しい図書館シリーズ
・その1 ストラホフ修道院図書館 【チェコ】
・その2 デンマーク王立図書館 【デンマーク】
・その3 ストックホルム市立図書館 【スウェーデン】
・その4 ザンクト・フロリアン修道院図書館 【オーストリア】
・その5 オーストリア国立図書館 【オーストリア】
・その6 アドモント修道院図書館 【オーストリア】
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