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【男性育休】取得するつもりはございません!と言い切ったアラフィフ社員の変化

今や男性育休は当たり前の時代。

と思いたいのですが、まだ認知度が低かたり、特に業種・年代などによっては「男性が育休を取得するなんて恥ずかしい」「仕事に負担がかかる」「男は働いて稼がなくてはならない」など、すんなりと受け入れられない場合もあります。

弊社のような地方の中小企業の建設会社にもそのような昔ながらの傾向がありました。
そこで、それを打破するために男性育休100%取得に向けて取り組むことにしました。


リーダー会議にて

社内結婚で産休に入った女性社員の旦那さまであるアラフィフ男性社員:Oさんがいたので、会議の中で

私)「男性育休、いつから取得されるんですか?」
と何気なく聞くと、

Oさん)「取得するつもりはございません!」
との返答。

私)「えーーーーーーっ!?」
と思わず声がでてしまいました。

その時、社長が「人事は男性育休取得率上げないといけないもんね」とフォローをしてくれたのですが、取得率を上げるどころか男性育休100%宣言をしています。

男性育休の印象

確かに40代以上の方でお子さん誕生時に男性育休を取られた方は弊社にはまだ誰もいません。その年代の方の当時はこのような男性育休制度がなかったこともありますし、周囲の同年代の方も育児は女性、男性が働くのが普通と思っている方が多いのではないかと思われます。

弊社のような建設業は男性社会というイメージがあるので、ますます男性育休を取得することを不安に感じてしまう方もいらっしゃると思います。

男性育休取得率(R4雇用均等基本調査)は過去最高になったとはいえども、建設業の男性育休取得率は15.49%。企業規模が大きいほど取得率が高い傾向にあるので、弊社のような地方の中小企業である建設業ではさらに男性育休取得について理解を深めてもらわなければならない状態です。

女性の育児によるストレス、キャリアロス期間の短縮、そして幸せな家庭を築くためにも男性の育児参入は必要。

奥様である社員にもスムーズに職場復帰をしてもらうためにも男性育休を取得してもらうためにできることをしてみました。

男性育休パンフレットを渡して意識改革

育休ガイドブック


こちらは県の方にいただいたパンフレットなのですが、男性育休についてわかりやすくて見やすく記載されており、私も進化する男性育休について学ばせていただきました。

男性も育休を取得してみようと前向きに考えられる内容のため、このパンフレットを渡した後に取得を予定していなかったお二人目のお子さんの育休を取得した男性社員もいます。

私)「このパンフレット、育休についてわかりやすく書かれているので一度目を通してみてください」

Oさん)「僕、育休のことよくわからないんですよ…。見ておきますね。わからないことがあったら教えてください」
と前向きな返答が!

家族ミーティングシートで意欲向上


以前、高知県が開催した職場づくりセミナーで積水ハウス(株)の木原さんに男性育休についてのお話を聞かせていただいた際、家族ミーティングシートあるということをお聞きしました。

私も登壇させていただきました


「会社が家庭のことにまで口をだすのはどうか」という問題点もあったようですが、私は「会社が家庭のことも考えてくれるなんて、とても素敵な会社」という印象を受けました。

HP上にこのシートは公開されていて、利用してOKとのことでしたので、使わせてもらうことにしました。

積水ハウス(株)家族ミーティングシート
育児休業について考えていただける内容です
育児役割の見える化がされています


Oさんに「家庭のことにまで口を出すのはどうかと思われるかもしれませんが、育児にはこんなにたくさんのやらなければいけないことがあって…」などと奥様と同期の人事の女性社員と一緒に渡しに行き、話しをしてみました。

そして、後日


Oさん)「育休を2回に分けて取得しようと考えています」
との返答が!

パンフレットと家族ミーティングシートを渡しただけなのですが
「取得するつもりはない」と断言していた方が「2回に分けて取得」と男性育休の制度を活用した使い方まで考えるようになっていることを嬉しく思いました。

産後パパ育休中

そして、無事お子さんが誕生!
先日、ぺア育休中のお二人(産休中の女性社員と産後パパ育休中の新米パパ社員)Oさん夫妻がベビーちゃんと一緒に会社にきてくれました。

カワイイ♡

私)「かわいくてたまらないですねー!」

Oさん)「ただ、体力が…、腰が…」

と言いながらゆっくり歩いて行かれました。

お二人のお子さん共に育休取得済パパと
新米パパ


男性にとっては仕事をするより育児の方が大変に感じるかもしれませんね。

私も出産時を振り返ると、切迫流産・早産でずっと点滴に繋がれ何か月も入院していたり、子供がNICUに入ったりと、心も体もいっぱいいっぱいで、なりふり構わず必死でしたが、今では赤ちゃんだった我が子と一緒に過ごせたあの頃を懐かしく思います。

育児は義務ではなく、権利です。
誕生から数カ月は本当に成長速度が早く、赤ちゃんと一緒に過ごせるだけでも人生でこの上ないとても幸せないい経験になると思います。

だからこそパパもママと一緒に育児への参入をすることで子どもはさらにかけがえのない大切な存在となり、人生の支えとなって働きがいにも繋がるのではないでしょうか。

新たな男性育休取得候補者も

産後パパ育休から本日復帰されたOさんとエレベーターで一緒になり、

私)「次の育休取得はいつ頃ですか?」

Oさん)「N君の産後パパ育休と同じタイミングになりそう」
とのこと。
N君は20代の若手社員で、この時初めて、私はおめでたい話題を知りました!

このように男性社員が計画的に育休を取得しようとしている姿は女性としてとても心強く感じます。

男性同士が子育てや育休についての話しをしているというのも男性育休の理解が深まり始め、ダイバーシティ&インクルージョン、そしてジェンダーレスが進んできているということを感じています。

引き続き、男性100%取得目指してまいります!










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