#記憶
「海馬/脳は疲れない」を読んで10 偏桃体について
面白いことに、感情の記憶に海馬は関係していない。海馬のない人がヘビに出くわして「怖い目」にあったとしても、ヘビに出会ったこと自体は憶えていない。
しかしそれ以降、会うたびに怖いなということは感じているという。
印象は憶えているけど内容は憶えていない。
その謎を解き明かすカギが偏桃体と言われる部分である。
感情を司るこの偏桃体の「感情の記憶」というのはより本質的で、生命に直接関係があるのでよりい
「海馬/脳は疲れない」を読んで9 海馬の魅力について
脳の記憶の仕方にとって、とても大切な特色は「可塑性」である。
可塑性とは、形が変わること。粘土なんかを想像してもらうと分かりやすい。
脳は変化したものを変化したままにしておく。
例えば、一度「ヘビは怖い」とか「蜂は怖い」という記憶が出来上がると、これをなくすことはできない。
もし克服したいなら、その記憶の上から「怖くない」という回路を作らなければいけない。
それでも、ある時に突然また怖くなって