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働きがいの高い企業が行っていること

「働きがいのある会社ランキング」を行っているGreat Place to WorkジャパンのHP上で、「海外の働きがいの高い企業がコロナ禍において従業員に対して行っていること」という記事を発信していて、目に留まりました。
同記事では、上記の題目に対し、3つのテーマに沿って事例付きで説明しています(以下同記事を一部抜粋・加筆)。

・会社(経営・管理者層)と従業員のつながりを維持・強化する
先が見えない状況であり、かつ、在宅勤務の機会の増加などにより従業員と会社との距離は希薄になりがち。これまで以上に経営・管理者層と従業員のつながりを意識した取り組みは重要。
-経営陣が主催する毎週の全社ウェブミーティング(全社集会)の開催
-日々の従業員の状態を把握するためのパルスサーベイの実施

・従業員の心身の健康をサポートする
コロナ禍においては、慣れない在宅での勤務の増加、将来の自身の仕事への不安など、従業員は多くのストレスにさらされている。従業員のケアはこれまで以上に重要。
-従業員が「セルフケア」できるように支援する
-従業員同士で、働き方や過ごし方を共有し合う

・人事施策や福利厚生の充実化を図る
コロナ禍で離れて働く従業員同士のコミュニケーションを支援したり、子供をもつ従業員への支援を追加したりするなど、これまでの制度や人事施策を強化するような取り組みが有効。
-リモートワークの状況で活躍した社員の表彰制度
-子供向けのバーチャルラーニング環境の提供
-子供をもつ従業員への金銭的な補助

事例として、「通常行う意識調査に加え、健康面や現状を従業員がどう感じているかを問う新しいアンケートを頻繁に行う」「ヨガや瞑想に取り組めるようなコンテンツを提供し定期的に従業員が「セルフケア」の時間をとるよう促す」「どのように1日の仕事を組み立てているか、家族との時間をどうすごしているかなど、仕事内容にかかわらず情報を交換し合い、お互いのヒントにしている」などを紹介しています。

前回の投稿では、個のセルフマネジメントがますます必要となる一方で、セルフマネジメントをフォロー・支援する企業はますます選ばれるようになるだろうという視点について取り上げました。

https://note.com/fujimotomasao/n/nc86fda09b7bf

上記の取り組みは、まさに従業員のセルフマネジメントをフォロー・支援する企業の例だと言えるでしょう。そして、そうした企業が、実際に働きがいのある会社ランキング上位に入りやすいというわけです。

上記の記事は、GPTWの米国本部や英国にて情報収集した、コロナ禍での従業員に対する取り組みに基づいています。このことからも、セルフマネジメントをフォロー・支援する企業が選ばれるのというのは、世界的な潮流でもあるだろうことが想定されます。

また、上記の記事では以下のコメントもなされています。

「これらの企業が共通して大切にしている観点は、従業員との「信頼関係」です。このような状況であるため、まずは「従業員の心身の安全とスムーズに働ける環境づくり」を大切にし、メッセージを発信し、従業員の声に耳を傾けています。日々様々な変化があり、物理的に組織と従業員が離れることも多い状況では、信頼関係を壊さない、より向上させることがとても重要です。日本企業の経営層は、海外と比べるとメッセージを従業員に対して頻繁に、かつ直接語り掛けることが苦手な印象がありますが、働き方が大きく変わっている中、従業員とのコミュニケーションはこれまで以上に大切にしていただきたい点です。」

組織に属するメンバーの立場からは、組織がどこに向かおうとしているのかわからない、何を考えているかわからない、というのは大きな不安・不満要因になります。

・従業員のセルフマネジメントをフォロー・支援するという方針であること
・なぜそうするのか、それによりどんな効用があるのかを明確化できていること
・そのことを経営層を中心に明確な言葉で語っていること

これらの要素が揃っている企業は、そうでない企業に比べて、人材に選ばれやすくなり、定着もされやすくなるということが言えそうです。

<まとめ>
経営メッセージを、従来以上に従業員に対して頻繁に、かつ直接語りかける。


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