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休憩を思っている以上にもっとこまめにとったほうがいい理由

久々にワクワクする科学ニュースをみた。



スキル向上や記憶力UPに十分な睡眠が必須だというのはもはや常識だし、超一流とされる人々が実践する究極の練習方法について書かれた『PEAK』という本にも、昼寝をする人はスキル向上が速いという研究結果が紹介されている。

今回のニュースのユニークなところは、

睡眠中でもなく、
昼寝中でもなく、
長時間の休憩中でもなく、

短い休憩の間にもスキルは向上していることを発見した点である。



これを日々の学習や練習に応用したい。

例えば習得したいスキルがA,B,C,Dの4種類あるとしたら、

❌A⇒B⇒C⇒D
⭕A休A休A休A

と、同じスキルを細かく何度も休憩を挟んで繰り返し練習する方がより効果的、ということになりそうだ。

あるいは

⭕A⇒α⇒A⇒α⇒A⇒α⇒A⇒α

と、タイプの異なるスキル練習をサンドイッチすることで、互いが互いの休憩の効果を生みながら効率的にスキルUPをはかれる可能性もありそうだ。たとえば

楽器の演奏 と 歌詞の暗記

といった、使う脳がかなり異なりそうなものを組み合わせるとか。



さてここから先はこの研究結果からかなり飛躍した妄想である。根拠はない。


最近、色々なタスクを同時進行で進めるやり方にハマっているのだが、今回の研究結果は、今やってるタスク管理はわりといいかもよ、と言ってくれているようで、たいそう気分がよかったのである。

具体的なやり方はこちらの記事に書いたが、

この記事では家事だけを取り上げているが、実際にはそれ以外の

デスクワーク
執筆
読書
休憩

など全部、同じルールに則ってこなしている。

ルールはいたってシンプル。

・ひとつひとつ終わらせていくのではなく、複数のタスクを同時進行
・ひとつのタスクに飽きたらすぐに別のタスクに切り替える

例えばnoteを書いていて、続く文章が思い浮かばずに手がとまる。そういうときはじっと座って考え続けるよりも、席を立って皿を洗うなり筋トレするなりして戻ってくると、あっさりと続きの文章がでてくることが多い。

この現象を研究になぞらえて説明するなら

①執筆(色んな記憶を呼び出しながら書いている)
②行き詰まる(記憶が渋滞する)
③別の作業に切り替え(休憩。記憶の圧縮と整理)
④執筆再開(整理された文章が出力される)

というプロセスが脳内で働いているのではないか。

③の頭の中の整理を、パソコンに向かって無理矢理やれないこともないのだが、時間がかかるしつかれる。いやむしろ時間もかかるしつかれるからこそ、「一生懸命考えたわー仕事したわー」という感じがするのかもしれない。

しかし実際には、無理せずすっと書けた文章の方が読みやすく、評価が高いなんてことがよくある。(これは悲しいけど創作する人には共感してもらえると思う……。)


・ひとつひとつ終わらせていくのではなく、複数のタスクを同時進行
・ひとつのタスクに飽きたらすぐに別のタスクに切り替える


このやり方を気に入ってる理由がもうひとつあって、それが

「重いタスクに感じる精神的負担が少なく済む」

というところ。

重いタスクとは例えば

・謝罪メールを書く
・滞納している請求書の支払い
・そろそろ締切だがまだ手をつけてない原稿
・転職について考える
・歯医者の予約を入れる

こういうタスクは、

いくら作業手順を細かく分解しようが、
カフェインをたらふく飲もうが、
たっぷり睡眠をとろうが、
運動したり、瞑想したりしたところで

取り掛かるしんどさが軽減することはない。

しかしこういう激重タスクも、すり足でミリでもじわじわと進んでいくことができれば、いつかは必ず終わるのである。

たとえば「歯医者の定期検診の予約を入れる」という、人類史上最も先送りされがちなタスクを攻略するには

①メモ帳(Evernoteの新規作成画面)をひらく

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①’ 休憩 or 別の作業

②タスク名を入れる(誤字など気にしない)
言い間違いは無意識下に抑圧された欲望のあらわれであるとフロイト先生は仰ったが、重いタスクについて何かを書くときも誤入力が増える。

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②’ 休憩 or 別の作業

③心の言葉を吐き出しながら、最初にやるべきタスクを見つける

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③' 休憩 or 別のタスク

④最初のタスクが見えたので、それをこなす
④’ 休憩 or 別のタスク

⑤次にやるべきタスクを③の要領で見つけ出す(以下繰り返し)

こうやってちょっとずつでもタスクと思考を前に進めていけば、思ったよりは早い時点でタスクが終わる。

少なくとも「いつかやろう」のままにしておくよりもずっと早く完了するし、なかなか完了しなくても、少なくとも前には進んでいるという実感が得られるので精神衛生上もずっとラク。

「飽きたりしんどくなったらすぐやめていい」というルールがあるから着手しやすく、飽きたらすぐ逃げればいい。ヒット&アウェイ。

一日のうちに何度もちょっとずつ「歯医者に行く」というタスクに触れることで記憶が再整理され、逃げてる間も脳はきっちり仕事をしてくれているという感覚がある。



自分としてはこのニュースが「同じことを長時間続けることだけが正解じゃない」と言ってくれているようで心地が良かったのだ。

集中力がなくて飽きっぽいことは欠点だと思っていたし、なんとか集中力を高めるために色々やったけどダメで、国家資格の試験も落ちて自己肯定感ダダ下がったりもした。だから

「こまめに休憩を入れた方が、長時間休まずに練習するよりもいいかもしれないよ」

という話は、自分の「気が散りやすい」という特徴を活かして生活する試行錯誤を続けていいんだ、といってもらえた感じがした。


CM

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