チズ

チズの世界へようこそ! 横浜のとあるマンション11階で、小説、エッセイ、詩を書いていま…

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チズの世界へようこそ! 横浜のとあるマンション11階で、小説、エッセイ、詩を書いています。俳句も少し。 作品に合わせた画像の作成も・・・あなたの心に届きますように・・ 少しお休みすることもありますが、また復活します。 よろしくおねがいします(*^^*)

マガジン

  • 俳句幼稚園 ~弐~

    • 2,249本

    ⚜️各自note内で俳句を詠み、俳句幼稚園タグ付け&マガジン格納。⚜️【コメント欄は宝物】互いの句をコメント欄で鑑賞し高め合いましょう。(無理せず、自分のペースで) 投句時『意見(甘口・ふつう・辛口)希望』の書込みは任意。⚜️ 超初心者は、🔰マークを俳句につけて下さると有り難いです。🔰マーク基準 : これまでの投句数0〜30句程度(個人判断)🚫誹謗中傷等の発言や、一方的な意見押しつけ、相手の気持ちを推し量れない方には、マガジン退出、コメント自重をお願いすることがあります。 ⚜️退園時は、ご自身のアカウントで「マガジンから脱退する」ボタンを押下願います。⚜️《運営》白・なごみ・橘鶫・中岡はじめ・よねとも ・卯月紫乃 ⚜️責任者&問い合わせ先:卯月紫乃 ⚜️ヘダー画アポロ ラブ&ピース '23.11.

  • 俳句幼稚園 ~壱~('22.11.6.まで)

    • 7,205本

    '22.11.7.より、新マガジン「俳句幼稚園~弐~」へ移行いたしました。

  • エッセイ

    エレベーター・やさしい人(中島みゆきの歌によせて)・分身の術など あれこれ

  • 10の短詩、 画像付き5つの短詩、そのほか

  • ショートショート

    ショートショートの数々、知恵を絞って書いています。

最近の記事

変わる時

変わる時は思いがけなく訪れる。これは紺色が赤に変わった物語・・・ 遠い日のことです。 母がわたしのワンピースを2着縫ってくれました。紺色の布地と赤色の布地を畳の上にパーッと広げ、どっちにしようかな、と言いながら、 結局3本白線の入ったセーラーカラーの同じデザインで色違いを2着。 ミシンを踏む母のそばで、もらった端切れで私はお人形のギャザースカートをチクチク縫っていました。 手先が器用で縫物上手の母の部屋は、どっしりと重いミシンの周りに、奇麗な布や糸やボタンなどの裁縫道具

    • 独立の花#シロクマ文芸部

      始まりは・・・貝母という不思議な名前の花に魅かれた始まりは、随筆家、岡部伊都子のある逸話を知ったことによる。彼女が婚家を身一つで飛び出して独立した時、新しい部屋にこの一輪を挿して独立記念日の花としたというのだ。花の著作も多い達人が選んだ一輪とは、いったいどんな花かと興味深々だった。 貝母という花を見てみたいと、花に詳しい詩の会の友Kさんに話したところ、その花ならうちの庭にあるので、咲いたら「貝母を愛でる会」をしましょう、と話はとんとん拍子に進んで、いよいよその日、彼女の家に

      • 風の電話ボックス

        あの 海を臨む 小高い丘の 風の電話ボックス 今も想い届けているだろうか ちょっと待って いま 感動している 動いたら こぼれそう 本のページを めくるように 日ざしが カーテンに乗って 私の膝にとまる ときどき 記憶は 嘘をつく 騙されたままのほうが いいこともあるけれど 何もしない 私たちが 失うものは何か 手か足か 平和か ----------------- 引っ越しが決まり忙殺されています。 更新はゆ~~っくりになります。 よろしくお願いいたします。<m(

        • イントロ好き

          マツコ・デラックスさんが、「ちょっと聞くだけで歌が分かっちゃうイントロってあるのよね~」と、のたまっていたが、本当にそうだ。 「裕次郎のブランディグラスって、あの忍び泣くようなコーラスから始まるの、たまんないわね~」とも。 ブランディグラスという歌は知らないので調べてみるとなるほど、女心が ふるえる。よかったらイントロだけでも聞いてみてください。 さすがプロの作詞家は落としどころを知っている。 せつないイントロというと、思い浮かぶのが小林明子さんの「恋に落ちて」だ。ほら、

        変わる時

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        • 俳句幼稚園 ~弐~
          2,249本
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          152本
        • 61本
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          124本
        • 俳句
          68本

        記事

          朝焼け#青ブラ文学部

          窓の外の空が白み、ほのかな紅色が広がり始めた。「ああ、朝焼けだ」 生まれて初めて試験勉強で徹夜した朝のことだ。 英文学史の試験には泣かされた。英文が一行書かれていて、これを書いた作家名と作品名を書くという問題がずらり、と並ぶ。 To be or not to be ,That is a guestion. ならば Shakespeare の Hamlet  とすぐ分かるが、こんなに分かりやすい問題はでない。もちろんシェイクスピアのスペリングが間違っても✖だ。 膨大な英文学の

          朝焼け#青ブラ文学部

          春と風#シロクマ文芸部

          春と風は仲良しだ。 春を迎えるために開けられた窓から、風はいろいろなメロディを運んでくる。近くの中学の横を通ると、懐かしいピアノのイントロが聞こえてきた。 それに続き生徒たちのちょっと不ぞろいの歌・・・ 滝廉太郎の「花」だ。なんて美しく、格調高い歌詞だろう。特に「櫂のしずくも花と散る」のフレーズが好きだ。中学生時代、コーラス部にはいっていて、アルトパートを歌っていたので今でも完璧に歌える。 仲間外れにされたり、役員を押しつけられたり、孤独だった14歳だったが 皆と声を合わ

          春と風#シロクマ文芸部

          春にそわそわ

          目を凝らすと 緑の点々つけた やなぎの枝 いつの間にか ひらいた春の扉 空に吸われたように 雪にとけたように 蝋梅の黄色は 清しく透明に 咲き匂っている 匍匐前進 前方警戒 春の蛙は 眩しさに おそるおそる 夕空に 置き雲 みっつほど 金魚を放した 子はだあれ 大切なものを 手の中に包むように ふくらんでいく 白木蓮の つかの間の春 差し込む 一条の光受けて 谷間のねこやなぎは 銀の鈴 鳴らしたような 蕾の ふくらむ気配で くすぐったいのか 枝が そわそわ 芽生

          春にそわそわ

          #あの記事の後日談・グリーンサム2

          虎吉さんの企画「あの記事の後日談」参加させてください。 虎吉さんお世話をおかけしますがよろしくお願いいたします。 上の記事で100均で買ったパキラが成長した、私はグリーンサムかも、と書きましたが、その後の我が家の植木たちのことをお知らせしようと思います。主役はパキラです。 どうです!すごい成長でしょう!脇枝の芽が茂ってきたらもう少しどっしりと植木らしくなる予定。「大きくなぁれ!」と声掛けしています。 次はクロトンの親子です。こちらはスーパーの半額セールで600円くらいで

          #あの記事の後日談・グリーンサム2

          洞窟の奥はお子様ランチ

          太郎兄ちゃんが大きくなったらお医者さんになる、と言い出し お父さんから人体図の書かれた本を買ってもらった。そっと見たら本当に びっくりした。体の中には僕の大好きなお子様ランチのお皿に乗っている ものがいっぱい並んでいるんだ! わぁ、ハンバーグが二つも!オムライスもパスタも、旗の立ったライスも!あ!僕の嫌いなニンジンも・・・これは食べたくないなぁ。 お母さんが話してくれた。 「食べ物はね、口から入って食道っていう洞窟を探検しながら進むの。 二郎には、お子様ランチが見えるの?

          洞窟の奥はお子様ランチ

          フリルブラウス#青ブラ文学部

          山根あきらさんの「青ブラ文学部」に参加させてください。 「春めく」という言葉を使った、俳句と短歌です。 会いたしと友より手紙春めきぬあいたしとともよりてがみはるめきぬ (俳句) 静岡に高校時代からの親友が住んでいます。時々丁寧な細かい文字で びっしり書かれた手紙が届きます。去年の肩の手術の結果も良好とのこと、 春になったら会おうね、と。満開の梅が春を告げている今日この頃、 心のなかも春めいた思いです。 マネキンのはや着せられしブラウスのフリルふるふる売り場春めくまねきん

          フリルブラウス#青ブラ文学部

          梅の花#シロクマ文芸部

          梅の花を見ると叔母を思い出す。梅の花が大好きで、梅模様の着物を何枚も持っていたから。叔母は、母の一番下の妹でしばらく実家に同居していたこともあり、わたしには年の離れた姉のような存在だった。母にいわせると、ちょっと変わった妹で、5歳くらいのころ、夜中に庭を散歩したい、と言い出し外に出て行ってしまった。あとを追うと、実家には広い庭があり松やサツキの木々が植えられていたのだが、それらの木の枝に妖精が止まっている、と見あげながら歩き回っていた、のだそうだ。 わたしが女子大に入学して

          梅の花#シロクマ文芸部

          駅にまつわる思い出の2句

          らべあろ企画参加します。なんと 駅にまつわる思い出の一句・季語、駅名も入れて という超難題。5・7・5の17文字しかないのに、そんなのできる?と 思いつつチャレンジしてみました。以下の2句です。 京うらら君をみつける改札よきょううららきみをみつけるかいさつよ(季語・うらら) うららかな心はずむ春、京都の駅で君を待っている。 あ、来た!とみつけた一瞬。彼もわたしをみつけて ぱっと笑顔になる。そんな場面を詠んでみました。 「うらら」という春の季語に心のはずみやステップした

          駅にまつわる思い出の2句

          答え合わせ#青ブラ文学部

          地下鉄に乗った。向かいの席の女性がなかなかオシャレで気になる。 わたしと同年代だからよけいに。まず髪色がいい。深いベージュ、ハシバミ色だ。肩までの長さで顔の周りに緩やかなウエーブがかかり、横向きになる形のいい鼻がすいとのぞく。 グレイの腰までのダウンジャケットにスリムな白いパンツ、黒いゴワテックスの厚底ブーツは高級そう。黒のリュックの小さいマークはたぶんアニエスベーだ。ちょっと視力の弱ってきたわたしにも、興味のあるところはよく見える。 じろじろ見ては失礼だから、見て見ない

          答え合わせ#青ブラ文学部

          別れの味#シロクマ文芸部

           チョコレートは大好きだ。近所のスーパーで売っているナッツ入りがお気に入り。ちょうど親指と人差し指でつまめる大きさで、隕石のかけらのようなゴツゴツした形、10個くらい入って一袋100円は嬉しい。甘さ控えめ、ナッツの香ばしさとよく合っている。後を引くので、一度に食べ過ぎないよう大事に味わう。  ところがある日、そのナッツチョコをカリリと噛むと、以前治療して金属をかぶせた歯に鈍い痛み・・・鏡でみると歯茎が少し腫れている。仕方ない、すっかりお馴染みになった歯医者に出かけた。  

          別れの味#シロクマ文芸部

          【行列のできるリモコン】のお題で、【青春の香る】ショートショート

          俺はテレビのリモコン。この家じゃ一番古くて体も大きい。いろんな色のボダンも付いてなかなかのシャレ者だ。 この家には、なんとリモコンが多いことか。テレビ、ステレオアンプ、レコーダー、エアコン、ストーブ、天井の照明・・ 色も黒、白、ベージュ、シルバー、ゴールド。好きなところに転がってるから一向に片付かない。 奇麗好きな俺はついに切れて大声で命令した。 「整列!」 さすがに驚いたらしく俺を先頭に一列に並んだリモコン。やればできるじゃないか、悦に入って眺めたら、アンプリモコンの

          【行列のできるリモコン】のお題で、【青春の香る】ショートショート

          青写真#シロクマ文芸部

           青写真を描いていた。30歳までに結婚、子どもは2人、幸せな家庭を築くと。しかし実際は職場でもうだつがが上がらず、結婚したいと思っていた相手からは別れを告げられた。それからは惰性のような毎日・・・  酔っぱらって乗り過ごし初めての駅に降り立ったのは、2月になったばかりの寒い夜だった。ふと見ると「青写真」という看板。地下に降りていくと そこは青い照明にぼんやり照らされたバーだった。 「いらっしゃい。こちらの個室にどうぞ」 招かれた部屋は3畳ほどでテーブルとイスがあるばかり。

          青写真#シロクマ文芸部