うつ病を自然音で治してみた

こんにちは。音風景保存家のTakaです。

実は以前相当ヘビーなうつ病を煩ったことがあって、数年に渡ってダウンさせられていたんですけど、運良く自分を取り戻すことが出来たのは自然音が大きな役割を果たしてくれたというお話をします。

それがきっかけで心と身体に優しく浸透してくれる自然音をヒーリング目的で活用したいとも思うようになったわけです。

うつ病って、一切のやる気が起きないんですよね。無気力の極みというか。心ここにあらず的な。ベッドで寝ているか、天井の一点を見つめ続けて一日が終わるっていう。何も食べれない。トイレもしたくない。ましてや音楽なんて聴く気が一切起きない。あんなに毎日聴き込んでいたのに。。。こんな状態が半年ほど続いて、ある日突然やる気がふつふつと湧いてきます。

やっと普通の状態に戻れるのかなと思って、久々に感情の起伏を感じながら翌日目を覚ますと、今までに感じたことのない程の無気力が襲ってきます。笑　この無限ループで何年もノックアウトさせられていました。

ずっとベッドに伏しているのもつらいので、とりあえず自分が生きてて楽しいと感じれるようなことをしたいとは思い始めるようになります。（でも身体は思い通りに動きません（笑））本当に自分に重しでも付いているんじゃないかと思えるぐらい腰が重くなっています。

しかし、丁度母もガン手術のリハビリで散歩とか推奨されてたので、母がこんなに頑張っているのだから自分も頑張らなきゃという気持ちになって初めて身体が動き始めた感覚を覚えました。

そこで、思い切って戸隠高原まで母を連れて行き、早起きしてバードウォッチング兼ネイチャーサウンドツアーガイドをしてあげることにしました。

うつを発症してからパタッと滞っていたネイチャーサウンドレコーディング。何もやる気が起きず自分が本当にやりたいことなんだろうかと疑念まで抱いてしまっていた。それほど自信を失っていた。

しかしながら、母を連れて朝霧が立ちこめる早朝５時、戸隠の新緑フレッシュエアーを胸一杯吸い込み、キツツキのドラミングに耳鼓を打ち、そのバックには渓谷のザーっていう流れの音がリズミカルにグルーヴを醸し出し、３６０°の空間から様々な鳥の歌声が聴こえてくる。何て明るい雰囲気なんだろうかと！

そして双眼鏡越しにアカゲラっていうキツツキとアイコンタクトをすると、なんとも言えない高揚感を感じる。脳みそにに電流が流れるようだ。母の顔を横から覗くと今日は本当に生き生きとした表情をしていた。感動した。

心地よいサウンドを奏でてくれる沢の前で佇み、二人で静かに自然との一体感を楽しんでいると、自然音が自分の頭の中で鳴っている様々なネガティブな音や映像をザーッと言う音でかき消してくれるんですね。そして代わりに脳に入ってくるのは純粋な音色でさえずる鳥の歌声です。笑　本当に肩の力が抜けていきますよ。

それで大変心地が良くてずっと居てしまうんですよね。そうするとハッと気づいた時にはまるで座禅を組んだあとで頭がスッキリした状態になっているんですよ。ぼーっとしてるのではなく、フォーカスが定まっている的な。

これは単にお寺に座禅に行って修行感覚でやるよりも、気軽に遊び感覚で行えるので継続性が期待できます。精神的にきついと感じている方はフレッシュエアーを胸一杯吸えるような森に出かけて佇んでみてください。温泉に浸かるよりも癒されますよ。

それからはリハビリ代わりに森林浴をよくするようになりました。家に戻ってくるとまた無気力状態に戻ってしまうことに煩わしさを覚えますが、辛抱強く森林浴を続けていると、身体の中に溜まっていたノイズ成分が奇麗に除去された感覚をある日突然覚えます。身軽になるというか、あとは全てに感謝する気持ちが沸々と湧いてきますし、将来の目標が自然と頭に浮かんできて勝手に行動するようになりました。

上記のような自然音を活用したうつ病退治活動をやっていたため、自然音が人にポジティブに作用する力に確信を持ち、将来薬代わりにちょっと自然音聴くかとか森に行ってくるっていう時代が近く訪れると僕は思っています。

そんなわけで精神的に困ってる人の役に立ちたいという気持ちが自然と芽生えましたので、癒し目的の自然録音作品もリリースしていこうと思っている次第です。そしてイベント等も開催し、僕が音風景／鳥／自然解説のガイドをやりながら僕の活動に興味を持ってくださる方と一緒に大変魅力的なネイチャーサウンドの世界をご紹介できれば楽しいなと考えています。