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伝説の経営者がリスペクトする経営者とは?


こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。

どんなに一流の人にも、師匠メンターロールモデルは存在するものです。

それは、同僚や同業者に限らず、他業種や同じ立場の人、親、歴史上の人物、面識がない人でも書籍やメディアを通じて知っている人、はたまた、フィクションやドラマに出てくる登場人物の場合もあるでしょう。

以前、note記事でも触れましたが、当時、高校生だった孫正義さんが、日本マクドナルドの創業者・藤田田さんの著書『ユダヤの商法』を読んで感銘を受け、藤田さん本人に直接会いに行き、「これから人々を動かすのはコンピューターだ。アメリカに行って勉強するならコンピュータがいい」というアドバイスを受けたことが、今につながっているといわれています。ちなみに、その後、藤田さんはソフトバンクの社外取締役を務めたことがあります。

そんな伝説の経営者・藤田田さんが尊敬する経営者が存在します。

その名は、「経営の神様」と呼ばれ、松下電器産業(現パナソニック)創業者・松下幸之助さんです。

日本マクドナルド創業前、中小企業の経営者に過ぎなかった藤田さんが、当時すでに日本を代表する企業の経営者となっていた松下さんに直接会いに行き、松下さんからビジネスの心得を教えてもらったというエピソードが残っています。

その後、日本マクドナルドを創業した藤田さんが、松下幸之助さんに直談判して、あるプロジェクトを立ち上げたという話があります。

その詳細が、9月10日発売予定の新刊『藤田田から教わったお金と時間の不変のルール』(ジーン・中園・著)で触れられています。

 藤田田氏が、日本から米国に輸出しようとした工業製品がある。それが、現代ではどの商店もホテル・店舗も使っているPOSである。これはポイント・オブ・セールスを略したもので、販売時点でその商品情報がデータ化されて、店内のマスターコンピューターにインプットされるという金銭レジスターである。
 私は1979年にカリフォルニア州に派遣された。新しくできた日本マクドナルド社100%所有のマクドナルド・サンタクララ店のカウンターで働いたとき、すでにカウンターの上には米国製のPOSが6台並べられていた。ところが、これがどうしようもない代物だった。というのは、使用中に突然故障するのである。それが1台ではない。それぞれが、いわば順番に故障して、修理までに1週間程度は使用できないという状況が頻繁に起こっていたのである。特に、会計計算中にダウンされるとお手上げだった。そこから電卓を持ち出して、手計算で金銭の授受をしなければならなかった。いわば品質の低い典型的な昔の米国の機械だったのだ。もっと高品質のPOSがどれだけほしいと思ったかわからない。
 藤田田氏はこんな状況を理解していたので、それなら「日本の技術でこのPOSをつくってしまえ。そして高品質な製品を米国に逆上陸させてやろう」と、おもちゃ好きの魂がむくむくと頭をもたげてきたのである。そこで藤田田氏は現パナソニック(松下電器産業)の松下幸之助氏に直談判して、プロジェクトを立ち上げたのである。それから数年かけて、日本の各店舗で実験使用が行われ、そこから上がってくる情報で改善が加えられた。その甲斐あって藤田田氏のPOSは、1994年には米国のマクドナルドの店舗に2万台採用された。1980年初頭には、日本製の製品はまだ米国にはなかった。しかし、時代の進展と共にそれが現実化し、目の前に出現することになった。
 ライト兄弟は飛ぶ鳥を見て飛行機を考えた。これもその時点では世の中にはなかったものだ。しかし、「空飛ぶ機械」は歴史の中で出てくる運命にあったのだ。結果、発明家がそれをつくって世の中に出すことで出現する。
 藤田田氏は、それをよく理解していた。だからさまざまなものを考えて世の中に出していった先駆者であった。モノがすでに世の中にあることを心眼で見ていたのだ。

いかがでしたか?

松下幸之助 → 藤田田 → 孫正義


3人の関係性を下記に整理します。
※時系列的にさかのぼって整理。

孫さんは藤田さんに直接会いに行って、
藤田さんにアドバイスをもらう。

孫さんがソフトバンクを創業して、
藤田さんがソフトバンクの社外取締役になってあげる。

藤田さんは松下さんに直接会いに行って、
松下さんにアドバイスをもらう。

藤田さんが日本マクドナルドを創業して、
松下さんは藤田さんと一緒にプロジェクトを実施してあげる。

このカリスマ経営者としての系譜、関係性を初めて知ったとき、個人的にとてもワクワクしたことを覚えています。

日本マクドナルド創業間もないころから、部下として、ブレーンとして、藤田流の知恵と行動を教え込まれてきたジーン・中園さんによる新刊『藤田田から教わったお金と時間の不変のルール』では、

◎78対22の法則を活用せよ
◎すべては1からスタートする
◎ツキは能力にまさる
◎時間販売業・節約業たれ
◎「朝令朝改」が成功を加速させる
◎カラスは白いを証明せよ
◎お金の喜ぶパーティを開け
◎先に出すことを考えよ
◎お金が好きならお金を集めろ
◎性悪説で対処せよ
◎沈黙は金を知っておけ
◎明日から今日を行動せよ
◎日本一の給与を払え
◎手柄は部下のものとせよ
◎ポジティブがポジティブを生む
◎メモは偉大な力を発揮する

などなど、全58のルールを、藤田さんに18年間仕えてきた元ブレーンの著者だからこそ書けるエピソードを交えながら、わかりやすく解説しています。興味のある方はチェックしてみてください。

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