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【フォレスト出版チャンネル#255】エンタメ|伸びるインフルエンサーの共通点

このnoteは2021年11月4日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。


「個性を資産化する」次世代型芸能マネジメントの中身

渡部:フォレスト出版チャンネルのパーソナリティの渡部洋平です。本日も昨日に引き続きまして、元ケイダッシュ、現在は芸能プロダクション、株式会社ICH代表取締役社長の川岸一超さんにゲストにお越しいただきました。森上さんとともにお伝えしてまいります。川岸さん、森上さん、今日もよろしくお願いします。

川岸:よろしくお願いします。

森上:お願いします。

渡部:はい。昨日は、川岸さんが15年以上にわたって従事されてきた芸能マネージャーのお仕事や、川岸さんの新たな芸能プロダクション立ち上げの経緯などなど、お伺いしてまいりました。まだお聞きでない場合は、ぜひ昨日の放送もチェックしてみてください。今日は次世代型エンターテイメント・トップサービスをつくることを目標に、株式会社ICHを設立され、次世代型エンターテイメント業界に向けた各種サービスや事業、そして今後のエンタメコンテンツ業界の未来について詳しくお聞きしてまいりたいと思います。

森上:はい。今、ICHさんは、芸能プロダクションというかたちでインフルエンサーさんを抱えつつ、それに派生する事業とかをいろいろとやられているっていう感じなんですか?

川岸:そうですね。昨日もお伝えさせていただいた通りなんですけど、「エンタメ界からスターを出す」っていうことにかかわることであれば、基本的にはいろんなジャンルをやっています。主には、タレントのマネジメント事業と、今はPR事業を行なっています。タレントのマネジメント事業は、タレントさんのマネジメントなんですけど、PR事業に関しては、それこそ企業の商品とかコンテンツを、テレビとかニュースメディアに載せるっていう仕事だったりとか、その商品にタレントをつけてCMをつくったりとかっていうようなことをやっていて、企業からの直接の依頼だったり、広告代理店からお仕事をいただいたりしているんですけど、PR事業をやり続けている理由って、やっぱりメディアとの関係を深めることができるっていうのが大きな理由で、それってスターを出すことに大きくかかわることなので、続けているという感じですね。

森上:なるほど。今は、タレントさんをスカウトされたりとか、そういうお仕事もされたりするんですか?

川岸:やっています、やっています。結構、分社化しているんですけど、2016年にICHを立ち上げて、マネジメント事業とPR事業をやっているんですけど、PR事業はPR会社をまた別でつくったりとか、今、ライバーっていう、ライブ配信。例えば、最近だと17LIVEとか、SHOWROOMとか、ミクチャとか、LINE LIVEとか、いろんなプラットフォームがあると思うんですけど、そのライバーのマネジメントもやっていたりとかします。これもまた、ENPASSっていう、別の会社を持っているんですけど、そこで事業をやっています。

森上:なるほど。具体的には、そういったこれからスターになりそうな卵をいち早く捕まえてという感じで、常にチェックされているんですか?

川岸:そうですね。スカウトっていうのは、実はそんなにやっていなくて、どっちかって言うと、オーディションコンテンツをつくったりとかしていて。

森上:へー!

川岸:例えばENPASSっていう会社でやっているんですけど、「ライバーからスターを出す」っていうプロジェクトをやっていて、「ぼくキミProject」って検索すると、ニュースがいっぱい出てくると思うんですけど、曲を作って、その曲のボーカルオーディションと、ミュージックビデオ出演のオーディションをやったりとかするんですよ。

森上:へー!

川岸:今まで、例えば原宿にスカウトをしに行ったりとか、SNSでそれこそYouTubeとか、Instagramを見て、いい人がいたらスカウトするっていうのを、皆さんはやってきていると思うんですけど、僕らはどっちかって言うと、自分達からベクトルを向けるっていうよりは、そういう1つのコンテンツをつくって、それに出たいっていうインフルエンサーさんを呼びこむっていう、ベクトルをこっち側にどうやって見せつけられるかっていうのを考えていたりしますね。

森上:なるほど。じゃあ、そこは今までの芸能事務所さんとは、大きく違うところですね。

川岸:そうですね。ただ、それこそホリプロスカウトキャラバンとかはまさにそうですよね。

森上:ああ! そっか、そっか。

川岸:ああいうコンテンツをつくって、ベクトルをこっちに向かせるっていうとこの延長線上だったりしますね。

森上:なるほど。今、聞いていらっしゃるリスナーさんもそれに応募できたりとかするんですか?

川岸:もちろんです、もちろんです。

森上:そうですか。それは、定期的に行なわれるのか、随時募集なのか。

川岸:期間ですね。今はもう「ぼくキミProject」の1本目のオーディションは始まっちゃっていて、応募は終了しちゃっているんですけど。今後もどんどんそれは続けていきます。同じ「ぼくキミProject」っていうコンテンツで、最初は歌だったりとか、ミュージックビデオだったりとかするんですけど、今後は、同じプロジェクトの延長線上で、ドラマだったりとか、多方面にジャンルを広げていこうかなというふうに考えています。

森上:そうですか。じゃあ、リスナーさんはその情報はどこでチェックすればいいんですか?

川岸:「ぼくキミProject」で調べたらすぐに出てきますので。

森上:なるほど。そのシリーズで。

川岸:はい。そのシリーズで、今後もやっていこうかなと。

森上:なるほど、なるほど。いやー、すごいですね。

川岸:それに関しては「ライバーからスターを出す」っていうのが根底にあるので、まずはライブ配信をやっていただくっていうことが前提にはなってきます。

森上:確かに。自分で発信するっていうのが、まず前提としてあるということですね。

川岸:そうですね。そういうのをやっていますね。ライバーはライバー、女優は女優っていう、ジャンルごとにやっていかないと、プロモーションの仕方が全然違うので、一概に「こうやって売れば、売れるよ」っていうのは、正解もないので、ジャンルごとに分けてオーディションを行なっていますね。

激動のエンタメ界のこれから

森上:なるほどねー。あと、昨日のお話でもチラッとありましたが、今までのエンタメ界とこれからのエンタメ界の違いみたいなもので、変化って、我々素人から見てもやっぱりコロナ禍が一気にこれを加速させたなという印象があるんですが、実際に川岸さんは芸能プロダクションのお立場から見て、どう感じられていますか?

川岸:いやー、もうビンビン感じていますね(笑)。

森上:大変化を?

川岸:もう大変化も大変化で、このコロナ禍では、特にそうですけど、あっという間の話なんですけど、SNSの普及っていうのは皆さんも言っていると思うんですけど、これによってエンタメ界で何が変わったのかって、具体的に紐解く必要があるなと思っていて、SNSっていう、いわゆる乗り物的なものができたことによって、文化を行き来できるようになったじゃないですか。例えば、芸能界って閉ざされた業界っていうふうに、よく言われると思うんですよ。芸能界って怖い場所なんじゃないかみたいな。

森上:(笑)。

渡部:そうですね(笑)。

川岸:よく言われるじゃないですか。実際、僕らが中にいても、全然そんなことはないんですけど、でも結構そういう文化があったと思うんですけど、今はSNSが普及したことによって、芸能界の暗黙のルールとか、文化みたいなものが表に出るようになったんですよね。表に出ることによって、インフルエンサーが「このルールって本当に正しいんだっけ?」って、疑問を持てるようになったっていうのが、大きなことだと思っていて、今まで事務所が村をつくって、ルールをつくってきたと思うんですけど、SNSっていう乗り物で、他の村、他の事務所のルールも知れるようになったし、そういうのもあって、今は自分で村をつくるっていうインフルエンサーが増えたんじゃないかって思っていて、だから、タレントさんとかインフルエンサーさんとか独立したり、自分で会社を立ち上げたりとかって、多くなってきたじゃないですか。

森上:確かにありますね。

川岸:閉ざされていたときだったら、そんなことはなかったのかなって。いろんな情報収集ができるようになったので、収集した上で自分でも村をつくれるんじゃないか、自分のルールをつくれるんじゃないかって、思っていったっていうのが、結構大きな変化なのかなって思いますね。

森上:それは、芸能事務所、プロデューサーという立場である、川岸さんから見ると、自分の存在価値っていうのは昔とは変わってきてるなぁっていう印象があるということですか? どんなふうに変わったって感じですかね?

川岸:あー、それはすごく大きく変わっているんですけど、とは言えブランディングの仕方とかプロモーションとかもそうなんですけど、芸能プロダクションの今までの強みって、マスメディアに強いことなのかなって思っていて、例えばテレビなんて、まさにそうだと思うんですけど、そういう人脈って強みだったりとかしていて。でも、最近よく「マスメディアに出演する必要はない」っていう声を結構聞きませんか?

森上:確かに。ちょこちょこ聞きます。

川岸:聞きますよね。その言葉って少し雑だなと思っていて、マスメディアって全国に雨を降らせるような影響力がやっぱりあって、認知度を上げるにはやっぱりマスメディアが必要かなって。

森上:なるほど。

川岸:今日まさに、ハラミちゃんっていう、ピアノYouTuberの。

森上:はい、はい。

川岸:彼女って、YouTubeでストリートピアノライブをやってきて、YouTubeっていう自己メディアで、局地的に雨を降らせるじゃないですけど、そこでファンを獲得していって、話題化されていって、それがマスメディアで取り上げられて全国的に認知度を上げて、さらにファンを増やすっていう。この流れって本当に今の売り方と言うか。ブランドの取り方、ポジションの取り方ってすごく合っているなって思ったりするんですよ。だから僕の考え方的には、やっぱりマスメディアに強い芸能プロダクションって、まだまだ今後も必要だなというふうには考えていますね。

森上:なるほどね。それこそ川岸さんが以前所属されていらっしゃった、ケイダッシュさんの人気お笑いコンビのオードリーさんがやっている「あちこちオードリー」。あの番組がスピンオフ企画で、オンラインライブをやられて、いわゆる見逃し配信も含めて、2000円ぐらいのチケットが6万枚以上、8万近く売れたっていう話が出ていて、僕、それを聞いてびっくりして。もちろん人気番組ですし、人気タレントさんだから、そこがあるのかなと言えども、本来の番組の枠が深夜で、11時からの深夜の番組が、スピンオフでオンラインをやっただけで、8万人視聴するって、普通に考えて、やっぱりマスメディアってすごいなって思ったんですよね。オンラインにそのまま降りてきたら、すごい力を発揮するんじゃないかと。

川岸:いや、それは本当にすごいんですけど、ただ認知度とファン、いわゆるお金を払ってまで見たいと思う人の人数って、比例しないんですよね。オードリーとか、サンドウィッチマンさんとかっていうのは、ちゃんと認知度にプラスしてファンが付いているっていうイメージが強いんですけど、名前は挙げれないんですけど、そうじゃないタレントさんって結構いるじゃないですか。実際、イベントを開いたら全然人が来ません、みたいな方も多いと思うんですね。

森上:はいはい。

川岸:オードリーとかは、ちょっと別格ですけど、そこをもうちょっと事務所側が紐解く必要があるのかなっていうふうには思いますね。

森上:なるほどね。やっぱりファンの濃さって、あるってことですかね? コアなファンをどれだけ抱えているかとか。

川岸:確実にそこはありますね。今後はもっとそうなっていくと思うんですよね。YouTubeもそうじゃないですか。広告収入っていうのがなかなか……。あれだけチャンネル数が増えれば、広告単価が下がるのは当たり前で。

森上:そうですよね。

川岸:そのときにYouTubeで、例えばメンバーシップっていう機能があったりとか、やっぱりファンクラブの時代になっていくのかなっていう。それだけコアなファンがいるかっていうのが問われてくるのかなっていうふうには思います。

森上:それとはまた別に、YouTuberがテレビに出始めているのは、テレビのギャランティーとかって別にどうでもよくて、やっぱりマスである、全国的に雨を降らせてくれるマスメディアの強さっていうのを期待して、認知度を上げるために、テレビを使っているって感じの考え方なんですよね?

川岸:そうですね。見込みファンの母数を増やしているっていう。

森上:なるほどね。

インフルエンサーが自由にクリエイティブできる環境づくり

川岸:だから、メディアは本当に変わりましたよね。例えば、テレビとYouTubeを比較すると、テレビって結局テレビスタッフが番組をつくっているじゃないですか。そこにインフルエンサーを出演させていると思うんですけど、YouTubeってンフルエンサー自身が番組をつくって、自ら出演しているじゃないですか。で、新聞とツイッターも一緒で、新聞は新聞記者が書いていて、Twitter上では、インフルエンサーとかユーザーが世の中に起こっていることとかを記事にしたりしているし、雑誌とInstagramもそうだし、ライブ配信もそうなんですけど、ただ今、メディアっていうものがコンプラ管理するだけで、コンテンツづくりはインフルエンサーとユーザーに一任しているような感じの時代に変わってきているなって思っています。その辺りも踏まえて、僕ら芸能プロダクションが、どのポジションにつくかを考える必要があるなと、最近はずっとそればっかり考えていますね。

森上:なるほどね。そこは、一番最初の質問に戻ると、変化を感じている部分になっているんですね?

川岸:そうですね。そこは本当に変化を感じていますね。僕らで言うと、今、インフルエンサーが自由にコンテンツを作れるプラットフォームを作りたいなと思っていて。例えば、オリジナル曲を作りたいとか、ミュージックビデオを作りたいとか、ブランドを作りたいとかっていう。今、ライバーの中では、そういう意見がすごく多いんですけど、それをどうやったら叶えてあげれられるかなと思ったときに、全部が全部事務所で、例えばお金を立て替えるのって、難しいじゃないですか。

森上:うんうん。

川岸:今、実は1個作っているんですけど、「FanReturn (ファンリターン)」っていう、インフルエンサーに特化したクラウドファンディングサービスを開発しているんですけど。

森上:なるほど。

川岸:そういうのも、この背景を踏まえて、この環境を捉えて、一歩目の挑戦だと思って、今、やっていたりします。事務所は、そういうプラットフォームだったりとか、インフルエンサーに与えられるサービスを増やしていかないと、マスメディアに強いっていうだけでは、生き残れないなって思っていますね。

森上:そうなんでしょうね。なるほどね。

川岸:やっぱり吉本さんとか強いですよね、そのへん。すごくやっていますよ。

森上:本当ですよね。それこそ、結構早い頃から、クラファンを立ち上げたりとか、すごかったですね。

川岸:はい。もうあそこは本当にすごく速い、いろんなことに。いっぱい失敗もしているんでしょうけど。でも、あの挑戦の仕方って、やっぱり見習わなきゃ、って思いますね。

伸びるインフルエンサーに共通する3つのこと

森上:なるほどね。実際、リスナーの方で、ビジネスをやられている方とか、副業で、これから起業を考えたりする方って、一つ、テーマであるのが、ブランディング的な話って出てくると思うんですよね。自分の能力を換金化するとかっていうことを考えると。その辺りで、川岸さんがずっと培ってきた知恵、知識を少しでも教えていただきたいなと思うんですが、どういうかたちでブランディングしていくのがいいのか、アドバイスとかありますでしょうか?

川岸:そうですね。ブランディングって言っていいのかわからないですけど、たまにTwitterとかでも書いているんですけど、トップインフルエンサーになる人の特徴って、大きく3つあると思っていて、1個は「クオリティに意識を向けている人」、さっき言っていたスキルですよね。スキルアップに意識を向けている人。要はリーチに意識を向けすぎない人ですね。

森上:なるほど。

川岸:どれだけ拡散するかっていうふうに意識を向けるっていうよりは、クオリティに意識を向けている人というのが1つと、2つ目が「柔軟性のある人」で、3つ目が「ファンを巻き込んだ物語をつくれる人」っていうふうに言っているんですけども。
1個ずつ言うと、「クオリティに意識を向けていること」っていうのが、今も昔も発信の場所が増えただけで、クオリティが求められているというのは変わらないと思っていて、自分の商品とか、商品価値が何なのかっていうのを明確にして、クオリティを上げている人ってやっぱり魅力的なんですよね。応援したいっていうふうにまわりは思うし、ファンもつきやすいし。今は有名になりたいとか、影響力を持ちたいっていうだけの人が結構多かったりとかして、そうすると必ず限界がくるんですよ。ある程度までは実は行けるんですよ。ブランディングとか、言い方とか、見せ方みたいなもので行けたりするんですけど、結局スキルが伴ってないと、どっかで頭打ちがくるっていうのがあって、僕らのライバーとか、インフルエンサーの例で言うと、よくいうのが、農業とかで例えると、農業ができる土地には来たけど、何を育てるか決まってないっていう状況があって。

森上:(笑)。

川岸:米を作るのか、果物を作るのか、商品を決めないと、買う人も、それを代行して売る人も現れない。

森上:確かに。

川岸:何を作るか決まったら、ひたすらそれをおいしく作ることに徹して、おいしくすれば、買う人も売りたい人も寄ってくるので、「そういうようなブランディングの仕方を心掛けてね」っていうことをよく伝えたりはします。

森上:今、所属しているインフルエンサーさんにね。

川岸:そうですね。これが1つ目の「クオリティに意識を向ける」。2つ目の「柔軟性」っていう部分で言うと、売れるっていう保証も正解もない中で、さっき言った農業の話になっちゃうんですけど、おいしくできたら、あとは売れるように改善していくだけだと思っていて、だから「これ!」と思ったら、ひたすら挑戦して、行動して、やってみながら軌道修正して、それを超高速で回転できる人がやっぱり伸びるなっていうふうに。

森上:あー、なるほど。

川岸:これって経営も一緒ですよね。別にインフルエンサー活動に限らず。

森上:いわゆる行動ですよね。行動と検証と改善のスピードですよね。

川岸:そうですね。とにかくできる理由を探す人っていうのが、伸びる人の特徴だったりするなって。今でも「今からインスタやっても、遅いよな」みたいなことを言う人もいるんですけど、そういうことはまったくなくて、「できない理由を並べる前にやったら?」っていう(笑)。

森上:なるほどね。

川岸:あと、3つ目の「ファンを巻き込んだ物語を生みだせる人」っていうのは、これもよく言っているんですけど、ファンもそうだし、一般の方々も、今SNSで発信できるじゃないですか。タレントとファンだったり、タレントとタレント、ファンとファン、それこそ事務所とファンとか。どの角度から見ても双方向の時代なので、一方通行で作品とか、スキルを届ける時代ではもうなくなっている。

森上:なるほど。

川岸:評価する人が無限にいるので、ファンの意見を取り入れながら、活動したりとか、ファンをコンテンツ制作に巻き込んだりとか。だから、それこそキングコングの西野さんとか、めちゃくちゃ最たる例だなと。

森上:めっちゃくちゃそうですよね。

川岸:あの方は本当にすごいなって思います。もうエンタメ界の真芯を捉えているなっていう。上から目線で申し訳ないですけど、本当にすごいなと思いますね。この3つは今、インフルエンサーの方にはよく言っていますね。

森上:いやー、渡部さん、どうですか? 今、3つのポイントについてお聞きしましたが。

渡部:そうですね。すごく本質的なお話をされていると言いますか、変化している部分もあるとは思うんですけど、その中でも変わらない部分っていうのを、しっかりやられているんだなあっていう。先ほど言っていましたけど、SNSとか、そういうツールが発達したからこそ、リーチを伸ばせばいいのかっていうと、そうではなくて、一番大切なところはクオリティだっていう話とかは、本当にそういうところを注意しないといけないんだろうなって、すごく自戒を込めてお話を伺っていました。

川岸:具体的には一人一人、全然プロモーションの仕方とか、マーケティングの仕方が違うので、クオリティが担保されていないと、発信する場所って調べたらいくらでも出てくるじゃないですか。それこそ個人でできると思うんですよ。だから、そうじゃなくて、やっぱり最終的にはプロモーションも、結局掛け算なので、大元のクオリティが1だったら、掛け率はそのXしかなくて、大元のクオリティが高ければ高いほど、プロモーションのベクトルも何倍にもなるっていうふうには感じますね。

森上:いや、本当わかります。だから、言い方が合っているかわかりませんが、飛び道具がいっぱいあると。その飛び道具を中心に考えるっていう人が、増えつつある、見かけるっていうことですよね。今の時代、そういうツールがいっぱいあるだけに。

川岸:本当にそう思います。

森上:それはわかりますね。ちょっと同じかどうかわからないですけ、著者さんをいろいろと探して、魅力的な方に本を書いていただきたいということをやるわけですけども、そのあたりはこちらもすごく慎重に見ますよね。

川岸:そうですよね。本当に中身が伴っているかっていうところですよね。

森上:そうなんですよね。それでお目にかかって、お話を伺うと、それこそ先ほどおっしゃっていた本質的なところ、いわゆるクオリティの部分、トップレベルであるかどうかって、わかりますもんね。

川岸:わかりますよね。話をすれば。

森上:話を聞いているとだいたいわかりますよね。言い方が悪いかもしれませんが、そこに騙されないと言うか。それも、もう視聴者さんだったり、購入者、お客様ももちろん見抜くんだろうなって思いますしね。

川岸:行動を見ていればわかりますよね。特にエンタメって、「歌手になりたいんだったら、歌のレッスンをしているよね?」みたいなところですけど、していない人が結構多かったりとか。何かしら理由をつけていたりとかするので、そういう方はやっぱりなかなか応援しづらいなと。女優とかでもそうですけど、本当にお芝居が好きな人って、ひたすらお芝居の勉強をしているんで、超魅力的ですね。そこまで頑張られたら、僕らも頑張らなきゃって、プレッシャーに追われるくらいなのでね。

森上:あとは、売り方だけで、応援してあげればいい状態の方がいらっしゃるというようなことですね。

川岸:そうですね。文化人のプロモーションの話に戻りますけど、料理ができる人とか、芸を持っている人っていうのは、やっぱり売りやすい、プロモーションしやすい。相手に伝えやすいので。僕らもプロモーションするにあたって、メディアの人たちに、こういう人だって説明するじゃないですか。メディアの人たちも、さっきの森上さんの話じゃないですけど、この人は本物かどうか見極めにくるので、それによって記事の重みが変わってきますね。

注目のオネエ占いタレント

森上:そうなんですね。では、ICHさんでは、いろんな魅力的なインフルエンサーさんがいらっしゃると思うのですが、その中でイチ押しの方を、お一人どなたか挙げていただくことってできますか?

川岸:一押しっていう部分では、たくさんいるんですけど、今、御社にお世話になっているオネエ占い師の「むらっち」ですよね。

森上:これ、ちょっと誘導的になってしまって、すみません!

川岸:いえいえ。「むらっち」って新宿二丁目の会員制のゲイバーで10年、お店を経営している、リアルゲイバーのオーナーなんですけど、この度、フォレスト出版さんから書籍を出させていただくことになったので、超押しています(笑)。

森上:そうですね。今、ちょうどの真っ最中ですね。

川岸:そうですね。彼女のいいところって、それこそ本当にクオリティを追求するところなんですよね。超勉強家ですね。お店の経営もやっているので、当たり前っちゃ当たり前なんですけど、占いとかの勉強をやっているのを見ていても、髪がぐしゃぐしゃになるぐらい勉強しているんで、そのあたりのクオリティを追求することっていうのが、一番魅力的かなと思います。応援したいなって。ここまでやっていれば、人に伝えやすくなるなって、思ったりします。

森上:なるほどね。書籍の『オネエ占い師 むらっち占い』は、24のインドの神様をベースにした、タロットになるんですかね?

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川岸:そうですね。インドの神様カードという、タロットカード的な。

森上:神様カードを使った占いですよね。

川岸:あれ、めちゃくちゃ当たりますよ。

森上:当たりますよね。

川岸:僕もやってもらったんですけども、今年に入って8月まで、事業が結構順調に行っていて、8月にむらっちに占ってもらって、「10月からまた上がっていくけど、9月はトラブルだらけだよ」って言われて、見事に9月がトラブルだらけだったんですよ。

森上:(笑)。

川岸:びっくりするぐらい、「なんでこんなことが起きるんだ!」っていうことがあって、改めて「すげー」と思って(笑)。ファンになっています(笑)。

森上:(笑)。

川岸:むらっちって、占いのクオリティももちろんなんですけど、年間で、それこそ数万人のお客さんをゲイバーで相手にしているじゃないですか。占いの枠を超えた何かパワーを感じるんですよね。

森上:ぜひ、チェックしてみてくださいという感じでしょうかね。

川岸:ぜひぜひ、お願いします。

森上:渡部さん、以上です。

渡部:はい。ありがとうございます。今日も川岸さんから熱いお話を聞けたなと個人的には思っています。何かが好きでというお話があったと思うんですけど、川岸さんのお話を聞いていると、やっぱり川岸さんはこういうお仕事を本気で好きでやられているから、こんなにイキイキとお話をされているんだろうなあっていうのは、リスナーの皆さんにも伝わったんじゃないかなと思いました。ありがとうございました。本当にいろいろと興味深いお話をしていただいたんですけれども、それでは最後に、川岸さんから、皆さんにメッセージをお願いしたいと思います。

川岸:はい。拙い話だったと思いますけど、ありがとうございました。こうやっていろんなことを取材していただけると、改めて思うとこうだったなみたいな、いろんな気付きがあって、楽しかったです。今後ともICHとENPASSをよろしくお願いします。

渡部:では、本日は川岸さん、ご出演いただきまして、本当にありがとうございました。

川岸:ありがとうございました。

(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)

 

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