見出し画像

4月24日、屋上から見上げた空は綺麗すぎるほど青かった

忘れもしない去年の4月24日、私は屋上にいた。
何の味も感じられない朝食を一口食べて、
鉛のように重い身体を何とか引きずって、
屋上への階段を登りきったその先は、
まるで天国かの様に私の気持ちは軽くて、
ふふふって気づいたら笑っていた。

この頃の私は完全に壊れていた。
不眠症に食欲不振に重度のうつ。
そして、毎日毎日抑えられない希死念慮。
誰かの"生きて"という必死の声すら、何一つ心に響かなかった。どんな言葉も右から左へ流れていって、"私は明日生きてるんだろうか?"なんて疑問を引きずりながら、どうやって死のうかずっと考えていた。

そもそも何故こんなに追い詰められてしまったのか?そこについて1年ぶりに回想してみた。
まず、受験を終えたことによる燃え尽き症候群、多忙なバイトに教習所、そして慣れない大学生活、毎日の様に起こる母親のヒステリック。これらが運悪く同時期に重なったのが、何よりの原因だったと思う。
相談相手は何人かいた。でも、極限状態にいる私を支えることは、そう簡単な事ではなかったらしい。事実、私は日に日に狂っていったし、いつ自殺してもおかしくない状態だった。

▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷

①人に頼るのがずっと苦手だった

私は幼い頃から両親と仲が悪かった。優等生でいる事が唯一私が褒められる必要な条件だった。
・人に弱音を吐くのはかっこ悪い
・心が病んでることは周りに悟られてはいけない
・希死念慮に襲われても成績は保つ
そんなルールが自然と私を縛っていったし、どんどん私の心を傷つけていったのだと思う。
だからこそ、自殺寸前になっても精神科に行くことは出来なかった。まず、両親に心が病んでいることを打ち明けられないと思った。どんな反応をされるのか怖くて、言い出せなかった。
なんの治療もしないまま、私は10年間たった独りで希死念慮と闘って生きてきてしまったらしい。
今から考えるとよく生きてきたね…と思う。そんな自分を今日は精一杯抱きしめようと思う。

②絶望の底からは光は見えない

私は人より知ってしまったことがある。人間は絶望の奥底に沈んでいる時、光など一切視界に入らないということだ。本当は幸せは些細なところに沢山落ちている。でも、絶望の底にいる人間にそれらを拾うことは出来ない。私もそうだった。
「生きてればいつか…」なんて言葉、何度聞いてきただろう。その"いつか"っていつになったら来るの?無責任なこと言わないで…と当時は思ってた。
でも、何度か死に損なってからやっと見えてきた光がある。私はわたしだ、私のペースで自由に歩みたい道を歩んでいけばいい。そう思った。
親に何と言われようと、周りにどんなに軽蔑されようと、私は私らしい人生を生きていくんだ。
今思うのは、幸せは日常のほんの些細なところに転がってるということ。今の私には沢山の幸せが見えている。勿論、沢山の絶望も同時に見えている。それでも、何となく毎日生きて、何となく幸せだな…って思える日々を過ごしている私は、1年前の私より遥かに幸せになったはずだ。

③いま幸せな人も死にたい人も一緒に。

きっといま、この世の中には幸せを噛み締めている人達もいれば、死にたい消えたいと心の底から願っている人達もいる。残酷だけど、この社会はなかなか後者の方に目を向けてはくれない。
自ら、助けて!わたし死にたいくらい苦しいの…と訴えて必死に伸ばしたその手さえ、払い除けてしまう人達が沢山いる。
私のモットーである"一緒に生きていこうよ"は、なかなか大きな輪で実現するのは難しい。だから、私は小さな輪でそれを実現することに決めた。私の周りにいる人たち、私に救いの手を伸ばしてきてくれた人達と一緒に今日も生きていく。私も闘病中の身だから、無力な時だってある。望まれてもしてあげられないこともある。それでも良い?私と一緒に生きていこうよ。今日も明日も明後日も、私とお話しながらなーんか今日も生きちゃったねって言い合おうよ。そんなことを思った1年後の私から1年前の私に送る手紙。わたし、生きててくれてありがとう。

▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷

最後まで読んでくれた皆さん、いつもtwitterで支えてくれている皆さん、本当にありがとうございます。私は日々色々な人に助けられながら、いま幸せを感じて生きています。
ちょうど1年前、死のうとしたわたし。
その後も、2度の薬の大量服薬によって緊急入院を経て、いまの私がいます。私はこれからも自らの病気と寄り添い、私の周りにいる人たちの傍に居たいと思っています。心が揺れ動く私だけど、これからも宜しくお願いします。

2020.4.24    いずみ

この記事が参加している募集

自己紹介

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?