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【2】思春期は超能力な『80s映画』いろいろ

思春期の、不安定だけど爆発的なエネルギーの急上昇。
それを超能力に託して描く映画が大好きです。

◆ 思春期は超能力。な80s映画
私ときどきレッサーパンダ2022(Disney+/Pixer)
………………
ティーンウルフ1985
幻魔大戦 1983
クリスティーン1983
デッドゾーン 1983
スキャナーズ 1981
……………..
スターウォーズ1978
キャリー1976
※今回取り上げた映画の評価、末尾に載せました。ご参考に。

アメリカ映画で出てくるプロムって ぬるい地獄に見えるのは 私だけ?

独断で ぱっと思いつく好きな映画は こんなところです。

思春期の体力 異性への関心 気がついていなかった能力。ある日開花するも、使いこなせず大暴走して時に成長、時に闇堕ちなど 着地も様々。

今話題の " 私ときどきレッサーパンダ(ディズニー)” もティーンウルフあたりを、女子中学生に置き換え、価値観のアップデートも盛り込んだ良い映画でした(メイキングも素晴らしい)とにかく、このジャンルに惹かれます。

MJの”スリラー”の特撮の影響を感じる マイケルJフォックスのコメディ。いい映画。

ティーンウルフ。も 私ときどき。も 変身するのは…血筋。というのが寓話の中の 呪い、業的で共通していて面白いと思った。

キャリー。

闇堕ちする超能力は、キャリー。クリスティーン。
どちらもスティーブンキング原作。


クリスティーン。とは 主人公に恋する"赤い車”の名前。

余談ですが クリスティーンは車が意思を持って暴走するんだけど、ボコボコに壊れてしまったのに、悪魔的な自己治癒能力で回復する場面が最高です。子供の頃TVで見て びっくりしてから大好きに。


スキャナーズ。
クローネンバーグ1981年初期の代表作。

"頭がスイカ割りみたいに ぶしゃー" な場面にびびって先延ばししていた 食わずぎらい指数マックスの超能力映画…先ほど、勇気を出して初のスキャナーズ。

ショッキングシーン以外は クラシカルで職人技が光る世界観。

人と”共有出来る”感覚。人と”共有出来ない”固有の感覚。

人はみんな、これらをグラデーションで、どちらも持ち合わせているけど、少数派に属した時の 孤独や不安は普遍的で… それが圧倒的少数派だったら。と我が事として観ました。

スキャナーズの超能力は
人の頭の中の、思考、情報、感情を読み取る超特殊能力。
スターウォーズのフォースにも少し似ている。

フォースを思い切りダークに、痛みや苦痛、聞きたくないのに人の雑念が聞こえて、頭の中うるさーい。など 能力を持つ者の困り事に力点を置いた世界観。超能力はギフトなのか。それとも"普通” に なれない重荷なのか。

聞きたくないのに聞こえて、頭が うるさい。
それは今。

欲しくない情報や言葉に踊らされ、気が散る世界によく似ている。人の頭をスキャンしなくても、情報の方から やってくる現代は、なかなかに SF的で厄介だと再認識。

冒頭とエンディングに、頭ぶしゃー。
例のショッキングシーンを確認しましたが、私でも観られました笑。インディージョーンズの終わりあたりで出てくる、ちょっとグロテスクな人体の朽ち果て方とか、少しテイスト近いんですかね。そんなもんじゃないか。全体のトーン、撮影は とてもクラシカル。中盤まで、どんより曇ったような色味で、ヨーロッパ映画の感じすら漂う。


デッドゾーン。
クローネンバーグ1982年。原作スティブン・キングの名作。

スキャナーズの翌年に公開されたのが、私の生涯ベスト映画にいつも入れる 間違いない名作デッドゾーン。原作スティーブン・キング。

交通事故の昏睡から目覚めたら…他人に触れると、相手の人生におこる大きなアクシデントがビジョンとして見える超能力を得てしまう主人公。

https://youtu.be/P5zc6ZLNCek

主人公は この能力は ギフトどころか、世の中からモンスター扱いされる事で疲弊しきっている。そんな折、ある男が、ヒトラーに負けず劣らずの破滅的な戦争を起こす人物になる未来を知り"ある思いに"苛まれる。。

この撮り方。シックス・センスに近いと思います。彼は火事のビジョンを見ている。

ちなみに その"ある男"。
言動がドナルド・トランプに似ていて示唆的だと話題になったり、テーマも古びないし切ないけど色々ポップで素晴らしい。

スキャナーズもデッドゾーンも。
どちらの主人公も、水晶のような美しくて儚げなギョロ目が まさに千里眼といった感じで印象的。思春期ではないんだけど…超能力を持て余して 仮免運転中な感じが 私の中では 広い意味で青春映画(こじつけ)

超能力と敵対する相手は…大手企業だったり、戦争したがる政治家だったり。金儲け、戦争、公害、薬害。それらを手厳しく描く、この頃のクローネンバーグの"映画の骨格"が好きですね。だめなものはだめ。変態性が際立たせているのは 青臭いまでの愛だったりする。

クリストファー・ウォーケン。寂しげで ちょっと疲れた感じが素敵。

80年前後に超能力映画を多かったのも面白い。
オカルトブームの引き金が、実際のところ何だったのか。知る良しもないけど、この頃の映画のジャンクフード的高揚感。謝謝

思春期は超能力。な80s映画。

私ときどきレッサーパンダ2022 ・★★★☆☆(ホントは3.5)
……………
ティーンウルフ1985・★★★☆☆(コメディ)
幻魔大戦 1983・★★★☆☆(街描写が最高。少し冗長だけど定期的に鑑賞)
クリスティーン1983 ・★★★★☆(車が生きてる描写 最高)
デッドゾーン 1983・★★★★☆ (中盤 先端恐怖の方注意)
スキャナーズ 1981 ・★★★☆☆(冒頭とエンデインング注意)
……………
スターウォーズ新たなる希望 1977・★★★☆☆
キャリー1976 ・★★★☆☆ (面白いけど いじめと親の支配が つらい)

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