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【映画新作rie】昼の映画参拝。パリ13区。

出てるアジア系の女優が ちょっくら私似⁉と指摘の方の 情報が気になり


『パリ13区』
監督:ジャック・オディアール
脚本:ジャック・オディアール、セリーヌ・シアマレア・ミシウス
出演:ルーシー・チャン、マキタ・サンバ、ノエミ・メルラン
原作:「アンバー・スウィート」「キリング・アンド・ダイング」「バカンスはハワイへ」エイドリアン・トミネ著
(『キリング・アンド・ダイング』『サマーブロンド』収録:国書刊行会)
2021年/フランス/仏語・中国語/105分/モノクロ・カラー
https://longride.jp/paris13/

https://longride.jp/paris13/

生きづらさと奔放さが対象的な二人の女性の話。

R18作品でセクシャルな場面も多いと聞き、若干ゾワゾワしながら映画館へ。ちょっと前まで 子供と大作映画を観に行く事が多かったから ディープな大人のドラマは久しぶり

先日観た" カモンカモン" にも似て、ここ3年程の鬱陶しい空気感を追体験しながら…明るい兆しも感じられ、コッチも救くわれた。どちらもウディ・アレン "マンハッタン" の影響を公言。


今回のタイミングだと、俳優の意思はちゃんと尊重されているのかとか、監督や制作側が権力を持ちすぎていないかは とても気になった。ケアは されていたらしいし、

モノクロのせいか、ポルノ的に なりすぎるは事なく、ドキュメンタリー的でありつつ、これは映画です。という世界観の確立に成功していて、思ったより安心してみられた。これは とても大事なこと。

立ち寄った好きなお店 picnic

古い映画、古いポルノだと女性の側を男目線で撮影するのが長らく基本で あったけれど、ここ何年かで そういう撮り方は だいぶ減ったように思う。

村上春樹を映画化したバーニングも、冒頭に出てくるセクシャルな場面では、男性側をメインで写していて、そのおかげで、バーニングは誰の物語なのかも分かったし、性の切り取り方も変わったんだなと、驚いた事を思い出す。

デジタルタトゥー。フェイク。炎上。
異性や世間から性的な眼差しを向けられるトラウマ。他人との交流が怖い。なども映画のテーマになっているので、インタビューによれば俳優に配慮がなされ撮影しているとのこと。そこを信頼したい。

こじつけっぽいのは承知の上で笑。

ステイホーム期に世界中の人が接触を極力減らしてきた。その反動で、裸と裸でのコミュニケーション、を逆説的に多用し 今現在の空気感を浮き彫りにする意図があったのかなと。個人的には そう感じた。

中国系の女性とアフリカ系の男性が話の中心なところも、普段主役になりにくい人達の生活を意図的にすくいあげているように感じた。この視点も やはり、カモンカモンと共通すると感じた。(全然違う世界観にも関わらず)

R18を映画館で観るの久々で最初ドキドキだったわ
そうそう、きっかけとなった女優ルーシー・チャン。洞口依子さんをちょっと丸顔にしたような雰囲気で素敵な人でした…って、なんか すいません。



あと、あれです。モノクロだと、パリの街も電車の中も、ときどき日本に見えたりして、そこも良かった。異国なのに 知ってる街にみえたり、過去なのか現在なのかが 曖昧になる面白さ。登場人物がみんなチャーミングだった。


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謝謝


denkikanにて

映画『パリ13区』
監督:ジャック・オディアール 『君と歩く世界』『ディーパンの闘い』『ゴールデン・リバー』
脚本:ジャック・オディアール、セリーヌ・シアマ『燃ゆる女の肖像』、レア・ミシウス
出演:ルーシー・チャン、マキタ・サンバ、ノエミ・メルラン『燃ゆる女の肖像』、ジェニー・ベス
原作:「アンバー・スウィート」「キリング・アンド・ダイング」「バカンスはハワイへ」エイドリアン・トミネ著(『キリング・アンド・ダイング』『サマーブロンド』収録:国書刊行会)
2021年/フランス/仏語・中国語/105分/モノクロ・カラー/4K 1.85ビスタ/5.1ch/原題Les Olympiades 英題:Paris, 13th District/日本語字幕:丸山垂穂/R18+
https://longride.jp/paris13/



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