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令和の鎌倉殿、合議に至るのか⁉️

令和の鎌倉市において市議会議員をしています、いわゆる令和の鎌倉殿にあたる藤本あさこです🙋‍♀️(??

鎌倉殿の13人を見て、鎌倉時代って荒れてたんだなぁ…と思われた方もいるかと思いますが、鎌倉は令和の時代も荒れています😂

鎌倉市ではここ何年か「市役所機能を移転するか否か」が大きな課題となっています。
(市内の深沢というエリアに関する開発や新駅設置なども大きなトピックですが、本件とはそれぞれ別課題のため今回は言及しません)

で、前のnoteに記しましたが、本議会において突如として「市役所の位置条例の改定議案」が提出されました。
これに関する私の想いを記しますので、普段私を応援してくれているみなさまはぜひお時間ある時に(そうでなくてもご興味ある方がもしいたら)お目通しください。

まずは私は市役所機能について「ここにないといけない!」みたいな思いはないです。
論理的な根拠と、それを実現するプロセスが固まっていれば私は納得できます。
おそらく鎌倉市に住んでいる私を応援してくれているみなさまも、今の場所が便利だなーとか、深沢ってどうやっていくんだろーとか、は多少はあるとは言え、おおよそそんな感じかと思います。(実際に私が議員になってからというもの「役所ってこども産むまで行ったことなかった」という声もたくさん聞いてきました)
あとオンライン手続きができるようになれば出来るだけ役所には行きたくない人も多かったです。
そんな背景を踏まえたうえで、今回の議案(アジェンダ)について感じたこと、思ったことを書いていきます‼️

とにかく事業(プロジェクト)として不安


もう1行、これに尽きます。
一つ前のnoteで書いたように、けっこう進め方がビックリする(特にPM関連経験者には気になってかゆいところが多い)感じです。
この市役所移転に関する費用は180億円超と言われており、みなさまにおかれましては、約200億円規模のプロジェクトを進める時にPM(プロジェクトマネージャー)としてどのように進めるか考えながら読んでいただきたいです。

本改定議案はそもそもこのタイミングを予定されていなかった

これは市長自らお話していたことですが、本議案は実は本議会で提出する予定ではなく、もっと先に出す予定だったとのことです。とはいえそれがいつの予定だったかはわかりませんが…。前のnoteで言えば、営業許可が降りていないまま計画を遂行してしまうということになりますが、なんだかその進め方は怖いなと感じました。これがビックリ1点目。
(実際に12月定例会建設常任委員会でもある議員さんから「承認を先延ばしして計画だけ立てて、もし通らなかったことを考えたら怖くないのか?」という質問も出ていました…)

今回通らなかったら市役所移転は失敗!とか、深沢開発はストップする!みたいな論調もありますが、そんなことがあったら怖いですよね。
通らなかったら通るようにブラッシュアップするか、筋が悪ければ他の手法を検討するわけで、そもそもこんな大型案件では計画策定段階から各マイルストンにおいて分岐のプランは検討されているべきであり、(でないと何かひとつが失敗したらプロジェクト全体がポシャる)このタイミングで否決されてもリカバリーは可能であるよう準備されているはずです。が・・・

プランBが用意されていない

それぞれの分岐でのパターンを想定してプランBを用意しておかないと、このような大型規模プロジェクトは達成出来ないため、これまで5年、今後も6年くらいある本プロジェクトでこれからも発生するマイルストンごとにさまざまなパターンとリカバリースキームが検討されているべきです。
が、鎌倉市としては現状、今回の申請が否決されたら「あとはずるずる延びてしまう」という状況です。
ひとつひとつのマイルストンをしっかりとグリップすることはもちろん、そのリカバリーの方法が考えられていなければ炎上することは皆さんご存じの通りです。

なお、PM視点ですが、例えばこれがクライアントに対するプレゼンだったりする場合、役員が何人かいて、その人たちの合意をとりつける必要がある場合、蓋開けるまでわからない、という持っていき方はせずにおそらく事前にステークホルダーたちにネゴシエーションをかけるかなと思います。

実際に同時期に市役所移転について議論していたさいたま市では、市長が議員40人を説得して回って理解を取り付けたということでした🥺
(まずは見て納得できるアウトプットを準備すべきだが、とはいえ政治は数字だけでない部分もあるので、方向性の理解については対話を繰り返すしかないとは私も思っているところです・・・)

「深沢エリアの開発」と「市役所機能の移転」の課題をごっちゃにした広報


本件に関する声で(そもそも市役所移転の話を知っている/関心がある人は私の周りには少なかったですが)よく聞いてきたのは「市役所移転するから深沢に駅ができるんでしょ⁉️」というもの。
わざとなのか、こうなってしまったのか、とにかくこの議論がごっちゃになって市民が正しい判断をできなくなっている状態も良くないと思いました。

①市役所機能の位置
②深沢エリアの開発
③新駅の設置
これらは全て独立した課題であり、独立して発生する可能性がある現象だと思ってます。例えば
・①はないけど②.③が実現する
もありえるし、
・①と③はないけど②は実現する
もありえます。

なので、ここを正しく理解・把握できないような広報をこれまで続けてきて、そして今2022年12月になって突然「市役所移転の賛否を問う!」みたいなら提案の仕方はなんだか小泉純一郎とか小池百合子的な「劇場型政治」を彷彿とさせると感じました。
市民の方に「正しい背景・状況・経緯の理解」をしていただいて判断してもらえるような情報提供のあり方だったか、選挙で民意は問うた、と言われていますが、この市民理解についてはかなり疑問が残ると言わざるを得ません。

このまま続けてしまうのか

そして、この進め方を今後続けていくとまたさらに市民である私たちは「本当のこと」がわからないまま、流れに流されるしかなくなってしまうのではないでしょうか。

前にも後にもあるのは「不信感」ばかり、このまま進める?

こういったわけで、この話が浮上してきた経緯も、今後の実行フェーズについても不安ばかりです。
今後、市役所機能が今の場所から変わるにしろ、変わらないにしろ、今と近くへの移転になるにしろ、私たちが腹落ちできる結果になると良いですよね。
そのためにも、どのような議論がされているのか、市民のみんなが注目してその経緯を追うことが大事だなと感じています。(少なくとも興味のある方は)

私が議会に入って初めて感じたことは、市民には限定された情報が、限定された角度でしか広報されていなかったんだ、ということです、(少なくとも私はそう感じました)
市に悪意があったとは思いませんが、時に、市民が欲しいという情報と、私たちが提供したほうがいいかな、と思う情報はずれていたりするものです。
なので、これが市民に需要があるかはわからなくても、洗いざらい発信することがベストかなぁと思います。(全部ってのがこれ難しいのだけど・・・)
実際にこのネタも私も果たして私を応援してくれるみんなが興味あるかなぁと心配になりつつ書いているわけですが😂

というわけで、プロジェクトマネジメント的な視点ではこのプロジェクトをそのまま進めることは、鎌倉市の未来に対してかなり不誠実だなと考えます。

進めていく場合には、本プロジェクトを遂行できる人財の投与と、体制整備が必須であると考えます。

これを機に鎌倉市長が政策遂行の仕方を少しでも再考してくれると嬉しいです。


正直、ここに目をつむって、大きな流れに身を任せる方法もありました。多くの人から脅しのような言葉や文章などもいただきました。
ここで反対すると、今後自分のやりたいことが実現しないよ?なども言われました。実際そうなのでしょう、政治っていうのは。

それでも。

私が流れに流された判断をする議員であるのならば、
私が議員になった意味はないと思います。

議員になった意味を改めて考える機会になったので、選挙の時の写真をトップに置いておきます。
定期的に、自分が議員になった意味を見つめなおしていきます。

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