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素材があるから編集できる


2023年12月25日(月)朝の6:00になりました。

うれしそうな並木道をどこへ向かうの、すれ違う人はみんな知らない顔で。

どうも、高倉大希です。




1本の動画を作成しようと思ったら、まずは素材を集めます。

必然的に素材の尺は、本編よりも長くなければなりません。


素材からいらないところをカットして、上手に組み合わせて本編を作ります。

あとになって、素材が足りないことに気がつくパターンがもっとも厄介です。


再びおなじ条件をそろえて、不足している素材を撮り直さなければなりません。

だからこそ素材となる映像は、できるだけ長めに回すのが基本です。


幼稚園から中学まで10年近くピアノ教室に通ったのに、今では「ねこふんじゃった」も弾けない。書道を習ったのに字は下手。英会話も駄目。絵画に至っては学んだ記憶自体が失われている。でも、無駄とは思っていない。何故なら、それぞれの方面において自分には才能がないことを確認できたからだ。

穂村弘(2023)「蛸足ノート」中央公論新社


切り捨てる映像があるからこそ、本編でつかう映像が決まります。

素材の尺と本編の尺が限りなく近づいていくのは、よほど熟練してからの話です。


だからこそ、わたしたちは切り捨てられるだけの素材を集めなければなりません。

必要なときに必要なものを集めているようでは、とても間に合わないのです。


10の素材から生まれた10と、20の素材から生まれた10とではわけが違います。

多くの書き手が「書くことがない」と悩む理由も、結局はここにあります。


幼稚園から中学まで10年近くピアノ教室に通ったのに、今では「ねこふんじゃった」も弾けない。書道を習ったのに字は下手。英会話も駄目。絵画に至っては学んだ記憶自体が失われている。でも、無駄とは思っていない。何故なら、それぞれの方面において自分には才能がないことを確認できたからだ。

穂村弘(2023)「蛸足ノート」中央公論新社


ときどき、よくわからないタイトルの本を読んでいる人と出会います。

難しい本ではなく「なんでそれを読んでいるの?」と聞きたくなるような本です。


専門分野でもないのに、科学の本を読んでいたり。

健康に異常はないはずなのに、医療の本を読んでいたり。


きっとこの人たちは、あたり前のように素材を集めているのだと思います。

役に立つかどうかなんて大した問題ではないことを、よく知っているのです。


力が抜けて姿勢が維持できている状態を私たちは「自然体」と呼んでいる。ただ力を抜けば簡単にできそうなものだが、経験を積み技術を高めなければ自然体には到達できない。(中略)「リラックスする」「脱力する」ということの本当の意味は「姿勢維持に必要な部分のみに力を入れ、それ以外の力を抜く」ことである。

為末大(2023)「熟達論」新潮社


毎朝投稿をはじめて、今日でちょうど359日が経過しました。

毎日だれかの言葉を引用している理由も、結局はここにあります。


素材がなければ、編集することはできません。

日々、編集のトレーニングです。


2023年も、のこり6日となりました。

1年って、ちゃんと365日なんですね。






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