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探り合いのコミュニケーションをすっ飛ばしたい


2024年9月13日(金)朝の6:00になりました。

言葉によるコミュニケーションは、出尽くした。

どうも、高倉大希です。




場の雰囲気を和ませて、緊張をほぐす。

アイスブレイクという言葉が、随分と一般的になりました。


昔から、このアイスブレイクが苦手です。

出身地とか、誕生日とか、血液型とか、趣味とか。


そんなものはどうでもいいんだよと、ついつい思ってしまいます。

仲良くなることを目的とした、つくられた場ほど苦しいものはありません。


それぞれの人間がそれぞれの場所で違った生き方をしていても、その根を深く深くおろしてゆくと、地球の中心というところで、すべてが一点において交わることができるわけである。もっともこれは理想であって、それほど深くすすむことはほとんど不可能にしても、国際的とやらで根無し草のようにふらふらするよりも、自分の根を深く深く追求することによって、他と交わることを考えるべきであろう。

河合隼雄(1998)「こころの処方箋」新潮社


共通点を探すという意味合いをもっていることは、もちろん理解しています。

共通点がきっかけとなって話が弾むということも、よくわかっているつもりです。


それでもこの探り合いの時間が、どうしても好きになれません。

外側だけをやんわりと撫で合っているようで、ぞわっとしてしまいます。


そんなことはいいからさ、あなたのくせを聞かせてくれよ。

探り合いのコミュニケーションなんて、すっ飛ばしたくなるのです。


自分の言葉が相手に理解されているかどうかについて鋭敏な感覚をもち、理解されていないことを嫌がらずに謙虚に受け止め、理解してもらうにはどうすればよいかを本気で考える。何度も何度も、そんな経験を繰り返さなければならないを何度も、何度も。

野矢茂樹(2018)「大人のための国語ゼミ」筑摩書房


だから、先に出しておく。

それが、この note です。


この note を読んでくださっている方と話すのは、とてもおもしろい経験です。

はじめて話すはずなのに、はじめてのような気がしません。


嫌なアイスブレイクをすっ飛ばして、話をはじめることができます。

共通点なんて探さなくても、くせの話ができるのです。


言語ゲームにおいて、間違えた一手を打った場合の最大のペナルティは何かというと、「もう、あなたとはこのゲームを続けられません」という退場宣告です。僕らはこのペナルティを恐れる。言語ゲームにおける疎外を恐れる。疎外を恐れるがゆえに、僕らはその言語ゲームの正解が書かれている「マニュアル」、「ルールブック」を求める。言い換えれば「劇の台本」を欲しがってしまうということです。

近内悠太(2024)「利他・ケア・傷の倫理学」晶文社


現在進行形で、ふたつの企画を走らせています。

ひとつは、はじめての人と20分だけ話をする「20分のはじめまして」。


もうひとつは、お題を決めて話をする「恥ずかしげもなく真面目な話をする会」。

ご興味のある方は、X の DM にご連絡ください。


探り合いのコミュニケーションを、すっ飛ばしたい。

ぜひとも、流れゆく先で会いましょう。






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高倉大希
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