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マリーひとりごと放送局

 わたしはパパの背中が大好きな6歳の女子。とくにソファーにだらだら横になっているパパの背中と背もたれとのあいだにすっぽりはまるとすぐに眠くなるの。

 きょうは朝からパパがソファーでごろごろしているから<にちようび>ってやつ。いっしょのごろごろが終わるとご飯の時間。わたしは食べ終わるとちゃぶ台の上をついベロベロしてしまう。怒られるから少ししか出来ない。

 大好きなお散歩コースは賑やかな<えきのこんこーす>。でも、ここのところ別のコースになって<じゅうい>に挨拶してからの住宅街。パパさんは歩道橋が好きみたいだけどわたしはそうでもない。でも、嫌な顔をしないで付き合ってあげている。

 お散歩の途中に<どっくかふぇ>と呼ばれているところがあって、犬や人間が何組かいる。お店のママさんはいつも熱烈歓迎してくれる。パパは何かを飲んでご機嫌。パパのお気に入りの<いんどかれーや>には一度も連れてってもらっていないけど、ここもきっと美味しいのだろう。

 ママが事件ものの番組が好きなせいかわたしも好き。そのためか、道端に落ちている何かを見つけると無性にそばに行きたくなるの。ときどき落ちている平たい黒い物の正体は、パパママの話からすると剥がれた靴底。何かの犯人が全力ダッシュで逃げるときに剥がれたに違いない。匂いをよく覚えておこう。

 ママのお姉さんはむかし<もうどうけん>という優秀な犬と暮らしていた。わたしもラブラドールなので見倣おう。

 ではバイバイ。

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