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finalventが主催する、無料のゆる〜い読書会です。 (「読書案内とコラム」はこちら⇨ https://note.com/finalvent/m/mea3f2c28d9a8
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2023年3月の記事一覧

読書会 『ゴリオ爺さん』第1章の読み方

いわゆる世界文学になじんでいない方向けに、ごく簡単に、『ゴリオ爺さん』第1章の読み方を説…

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カレンダー・読書会『ゴリオ爺さん』

読書会『ゴリオ爺さん』を次のように進めます。 光文社訳の4章割りで、2023年4月3日(月)か…

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『ゴリオ爺さん』読書会用・登場人物

下宿屋ヴォーケルの下宿人7人と主人と使用人(全10人) 屋根裏部屋(2人) シルヴィ(Sylv…

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ドゥルーズのバートルビー論――不安な上から目線

ドゥルーズの『批評と臨床』の第10章に彼のバートルビー論として、「バートルビー、または決り…

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1年前
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『バートルビー』のテクストに現れる気になる言葉と表現

『バートルビー』のテクストに現れる気になる言葉と表現についてメモしておきたい。 タイトル…

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1年前
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『トニオ・クレーゲル』レジメ:羽川『トニオ・クレエゲル』を読んで(読書会)

羽川さんより、『トニオ・クレエゲル』を読んで(読書会)より。

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読書会『バートルビー』3/27Spaceの編集書き起こし。後編・課題図書『バートルビー』

読書会『バートルビー』3/27Spaceの編集書き起こし。後編・課題図書『バートルビー』 さて、話は今回の課題読書『バートルビー』に移ります。なぜバートルビーなのかと。これは簡単な話で、非常に面白いからです。文学的に非常に面白い。日本の純文学といった含みなしで、かなりド・ストレートに文学的に面白いのです。さらに、短編なので、それほど長編小説を読みこなせない人でも読めてしまう。 現代思想的にもこの作品は定番的な話題にもなっている。ドゥルーズなんかも取り上げています。21世紀

『トニオ・クレーゲル』第2章と第8章の呼応 転倒する力の受容

『トニオ・クレーゲル』がある種、芸術家的志向つまり超越的志向を持つ青年の救済的な共感の魅…

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1年前
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『トニオ・クレーゲル』第8章 亡霊としてのハンスとインゲ

第8章は、デンマークの「オールスゴード」(Aalsgaard:Ålsgårde)のホテルでの話になる。Ålsg…

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『トニオ・クレーゲル』第7章の神話性と心臓の身体性

『トニオ・クレーゲル』第7章は、海上の旅を描いている。神話的な原型は、オデュッセイアであ…

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1年前
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『トニオ・クレーゲル』第5章と第6章の位置づけ

『トニオ・クレーゲル』第5章と第6章は、ソナタ形式の再現部ではある。ハンスとインゲ以外の思…

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1年前
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自由間接話法(Free indirect speech)と『トニオ・クレーゲル』

今回の記事は文学論的・言語学論的なので込み入っています。ご注意。 前回の「『トニオ・クレ…

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1年前
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『トニオ・クレーゲル』における人称叙述(Person narrative)装置の意義

『トニオ・クレーゲル』における人称叙述(Person narrative)の扱いが、どの程度特異なもので…

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1年前
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『トニオ・クレーゲル』第4章 「道に迷った一般人(ein verirrter Bürger)」について

『トニオ・クレーゲル』第4章の最重要用語であり、この作品の最重要用語でもあるのが、「一般人(Bürger)」である。つまるところ、トニオ・クレーゲルという人間は、Bürgerの一種、「道に迷った一般人(ein verirrter Bürger)」だということである。 ここに光文社の浅井訳では、次のように長い注釈として、ドイツ文学者・伊藤白による次の解説がついている。 この箇所の原典の基本的な含みとしては、Bürger にとって進む道があるのに、そこからたまたま Irrwe