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Music × English なエッセイ 【38】


今回の動画

Almost Blue

売れた本に因んで言うと、人生は憂鬱が9割?😅

これは響いている音として聴けば単純に、普段聴いているロックやポップの源流の方ですよね。

見事に「クラシック」だと思う。
宮廷音楽のほうではなくて😅。

それら新しい方の音が派生してくる以前の音。味わい深い音。
(下記にどんでん返しがあるので、楽しんでいただけたら😅)


歌詞

[Verse 1]

Almost blue
Almost doing things we used to do
There's a girl here and she's almost you
Almost
All the things that your eyes once promised
I see in hers too
Now your eyes are red from crying
Almost blue

[Bridge]

Flirting with this disaster became me
It named me as the fool who only aimed to be

[Verse 2]

Almost blue
It's almost touching, it will almost do
There is part of me that's always true
Always
Not all good things come to an end
Now it is only a chosen few
I have seen such an unhappy couple

Almost me
Almost you
Almost blue

Almost Blue
Performed by Chet Baker

試訳

大抵は憂鬱だ。
ほとんど、過去に二人がしたことばかり繰り返しているよ。
恋人がここに居ますと。でもそれはほとんど君なわけ。
概ね…君の瞳がかつて約束してくれたようなことを
彼女の眼にも投影しちゃうわけ。
今や君の(当然、今の彼女の?)目は赤くなり泣きだす。
人生の大半がブルー。

この災厄との戯れこそが僕になった。
災厄は、泥沼を目掛けていくだけの阿呆と僕を名付けたよ。

ハッピーは例外だ。
常に身につまされるし、未来もそうだろう。
いつも僕の真実だと思える、自分の一部があるんだ。
常にだよ。
全ての良きものが終わるとは限らないが、
今はその数少ない終わるものであるだけ。
こんな不幸なカップルをこれまでも見たことあるよ。

僕そっくり。
君にもそっくり。
そっくりな憂鬱。


試訳にあたっての雑想

 面白いことに、調べていくうち、時期のどんでん返しがありまして。

 訳をするよりも前、雑想を先に書いていたので、いざ書き足そうとすると、巧く接合できません😅。別枠にして、示します👇。

【蛇足】
 
 ところが調べると、80年代のエルヴィス・コステロが作曲したものを、老いたチェット・ベイカーが演奏してみせたという関係にあるそうで。
 
 普通は50年代以来活躍したチェットが創ったオリジナルを、後輩のコステロがカバーしそうですけど。
 
 ダンスミュージック、テクノミュージックがもう生まれた時代に、こんなムーディーなことやっていたんですね。

 電子音は踊れる音を創り出して、若者たちを新たな音の領域に連れて行ったけれど、反面、対価も払ったという話があります(音楽誌の)。
 
 つまり踊るという機能だけを抽出するわけで、音楽が都市的・無機質になった代わりに、ウェットにもドライにもなりうるめんどくさい歌詞解釈から若者を「解放」した(ついでにその曲の作者も、歌詞がらみのゴシップから解放した)のだと。

 後世の僕から見てもわりかしこの音楽評は正しいと思えます😅。

 邦楽、洋楽問わずに、踊れるか否かで買うかどうか決めるという人、あなたの周りに居ませんか?その人は意味世界じゃなくて、踊れる機能にお金を払ってるわけです。見方によりますけど。 

 僕は後世の機能的な音楽も好きですが、オーガニックな音を聴かないと人間性を失いかねない(大袈裟?)って意味では、後世のダンサブルなものしか聴かないのはもったいないことだと思っています。こういうとこにも歴史をたどる意味はありますね…😅

 今回の曲を、あのメロディメイカーのコステロが後世に作ったとは。コステロのほうも良いのだが、チェットのカバーのほうがより一層、肉声自体に力があって、電子音や補正のギミックがないので深みが違う気がするのです。

 ところが、彼のトランペットは当初から絶賛だったものの、歌声に関しては、当時のジャズ界では酷評だったらしいんですよ。これまた、時の評価とはわからないものですね😅

ジャズやブルース以降から音楽に触れているために、
逆算して知るほかない後世の無知ですね。

チェットが演奏したことで、
ロックやポップスの畑から抜け出て、
ジャズの名曲として化けて歴史に残っているのであって、
不動の位置づけだと感じます。


🔵ご参考

というか、こっちを端的に紹介して感想その他のエッセイにすれば良かったのかな?😅しかし最初に知ったのがチェットのだったし…。

このたび比較ができたので良しとします👍


🔵これまでのまとめはこちら


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