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【皆で備えよう!熱中症対策ガイド】第1回 熱中症の仕組みと症状

5月も終わりに近づき、全国的に気温が20度を上回る日が増えてきました。
先日発表された気象庁の3か月予報では、6~8月の平均気温が平年より高い予想になるなど、今年も暑さの厳しい夏になりそうです。
(中には「観測史上1番の暑さになる」という報道も!)

夏本番はまだ先だから・・・と油断せず、今年は特に早めに熱中症対策をすることが大切です!

そこで富士通ゼネラル公式noteでは「みんなで備えよう!熱中症対策ガイド」と題して、熱中症対策に関する情報をまとめたマガジンをはじめます。
このnoteではエアコンだけでなく、熱中症に関するさまざまな情報を皆さんにお伝えします。
ぜひ対策の参考にしていただき、今年の猛暑に備えましょう!

初回は「なぜ熱中症にかかるのか」をテーマに、そのメカニズムと熱中症の症状を紹介します。


熱中症の仕組み

人が体を動かすとき、体の中で熱が作られ、体温が上昇します。通常は自律神経の働きにより熱を体外に放出することで体温を適切に調節します。また、汗をかいた時はその汗が蒸発することで体の表面から熱を奪って体温を下げるはたらきをします。

しかし、気温が高いところや湿気の多い環境下で激しい運動や長時間の滞在をすると、体の中の熱をうまく外に逃がすことができなくなり、体の中に熱がこもったままになってしまいます。大量の汗をかいて体内の水分が減少すると、筋肉や脳、臓器に行きわたる血液量が不十分になり体の不調が起こります。

これが熱中症が起きる仕組みです。

熱中症の症状

熱中症の症状には、以下のようなものがあります。

症状1 めまいや顔のほてり めまい、立ちくらみ、顔のほてりなどが現れたら、熱中症の兆候です。突然意識が遠のいたり、腹痛が起こることもあります。
症状2 筋肉痛や筋肉のけいれん 手足の筋肉がつるなどの症状が生じることがあり、一般的には「こむら返り」と呼ばれます。筋肉がけいれんしたり、硬くなることもあります。
症状3 体のだるさや吐き気 体がだるい、力が入らない。吐き気や嘔吐、頭痛などの症状があることもあります。
症状4 不自然な汗のかき方が見られる 頻繁に汗をかく、または全く汗をかかないなど、汗のかき方が普段と異なる場合は、熱中症のリスクが高まっている可能性があります。
症状5 体温が高い、皮ふの異常 体温が高い、皮ふが熱い、赤く乾燥しているなども熱中症の兆候です。
症状6 呼びかけに反応しない、まっすぐ歩けない 声をかけても反応がない、奇妙な回答をする、体が痙攣したりまっすぐ歩けないなどの異常が見られる場合、深刻な熱中症にかかっている可能性があります。直ちに医療機関を受診してください。
症状7, 水分補給ができない 声をかけても反応がないなど、自力で効果的な水分補給ができない状況は非常に危険です。このような場合、無理に水分を飲ませることは避け、直ちに医療機関を受診してください。


熱中症を引き起こす要因

体調不良の原因となる熱中症のには、いくつかの要因があります。
こうした環境下での活動は特に注意が必要になります。

環境 ・気温が高い ・湿度が高い ・日差しが強い ・風が弱い ・閉め切った屋内 ・エアコンの無い部屋 ・急に暑くなった日 ・熱波の襲来
行動 ・激しい筋肉運動 ・水分補給できない状況 ・慣れない運動 ・屋外作業
身体 ・高齢者や乳幼児、肥満の方 ・下痢やインフルエンザでの脱水症状 ・二日酔いや寝不足といった体調不良 ・糖尿病といった持病 ・低栄養素状態

熱中症は屋外だけでなく屋内にいても発症する可能性があり、救急搬送されたり場合によっては死に至る場合もあり、注意が必要です。

気温が上昇する夏場は、特にこれらの状況をなるべく避けて生活するように心がけましょう。


熱中症対策の第一歩として、事前に熱中症とは何かを理解することが重要です。
熱中症への理解が予防につながりますので、快適な夏を過ごすための準備を今から始めましょう。

次回は「暑熱順化」について紹介します。
皆さんの熱中症対策の参考にぜひ読んでみてください!

参考サイト:
環境省「熱中症予防情報サイト」
日本気象協会「熱中症ゼロへ」