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映像・画像・音楽の著作権まわりのこと

<2022年10月20日更新>

Youtubeやブログ、音楽制作を並行して進めていると必ずつまづくのが著作権まわりの問題。権利関係ってほんと難しいと思いませんか?

クリエイターの作品は大小問わず立派な知的財産で、慎重な対応が求められます。

ロイヤリティフリーライセンスの購入ユーザーは、ストック素材を使用する権利を得ていると言うことになります。つまり、ロイヤリティフリー素材は独占的にそのストック素材を使用できるということではありません。

モーションエレメンツ

今回は、SNSとも密接な関係にある著作権に関して、いろいろな方面から注意点をご紹介したいと思います。

SNS初心者の方にとっては気づきを得る記事になるかもしれません。素人のため不足部分があるかとは思いますが、メモしていきたいと思います。


画像自動生成AIによる作品の著作権が心配

こちらの法律事務所のホームページを参照しました。

>> Midjourney、Stable Diffusion、mimicなどの画像自動生成AIと著作権

難しいです・・なんとか理解したのは下記2点。

◉作風やスタイルといった抽象的なアイデアは、著作権保護をうけない。

ユーザーの呪文によって既存画像と同一あるいは類似の作品が生成された場合には、既存著作物の複製行為を行ったとみなされる。

他にもさまざまな角度から議論があるようで、半分も理解できませんでした。私の中での結論は、

「グレーな部分がありそうだから商用利用は控えておこう。」

です。簡単な呪文で作成した作品は、類似のリスクがあるのかなと考えました(正解かどうかは不明です)。

著作権の知識

著作権ロイヤルティフリー音楽については、Nash Music Libraryのサービス紹介資料が大変参考になります。→ 著作権ロイヤルティフリー音楽について

音楽利用のチェックフローは次のサイトがわかりやすいです。

音楽だけでなく、言葉を使う文芸作品や、絵画、写真や映画など、新たな作品を生み出すということは、その作者の全人格、つまり「いのち」の発露です。その作品にはお金に換算できない、作者の「人間の尊厳」が秘められているのです。

ミュージッククリエイターハンドブック

Twitterのプロフ写真は大丈夫ですか?

芸能人の写真や漫画家さんの絵をそのままプロフにしてみえる方、たまにいらっしゃいますよね。みんながやっているから良いだろうぐらいの認識かもしれません。

小さなことのようにも思えますが他者の著作物をアップするのは、撮影者や創作した会社等の著作権を侵害するリスクがあります。

たとえば自分の写真を他人が無断でプロフィール写真としてアップしていることを考えたら違和感を覚えるのではないでしょうか。

私は医療関係のツイートに目にすることも多いのですが、医療関係者は芸能人をプロフィールにしている率がそこそこ高いです。しかもアルファツイッタラーだったりします。

建物を写真や動画に撮るときは?

一般的に公開された建物の外観を撮影し、出版物に載せるのは著作権の侵害になりません。ただし広告やパッケージなど商業利用の場合は著作権者の許諾が要ります。

日本写真家協会のサイトを参照しました。)

敷地内や建物内に入って写真を撮影する場合はまた話が別です。許可がもらえるか管理者に確かめましょう。私は昨年、美術館の庭で動画を撮影したことがあり、美術館の担当者へ「動画をYoutubeにあげても良いでしょうか」とメールで確認したことがあります。

具体的には、Youtubeの限定公開URLを担当者へ送り動画をチェックしてもらいました。

非常に親切な担当者で返信には「庭の美術作品が写り込んでおり作者に確認する必要がある」とあり、確認方法まで教えてもらえました。

結局、確認するのが面倒そうだったので動画アップを諦めたのですが・・

写真や動画を撮りたくなるような芸術的な建物や作品は撮影・公開に注意が必要と覚えておくと良さそうです。

ちなみに、動画撮影に使っているカメラはオズモポケットです。手ブレを感じさせない優秀な機能をポケットサイズで。

歌詞は掲載して良いの?

好きな歌の歌詞を調べるとブログがヒットすることがあります。ブログに歌詞を掲載するときは、JASRACへの許諾手続きが必要です。

詳しくはJASRACのサイトをご覧ください。

いつの時代も歌詞を変える「替え歌」がありますが、歌詞の改変についても内容によって名誉毀損になるような場合がありそうです。

noteに楽曲の演奏を載せても良いのでしょうか?

おおまかな答えは自分で作ったオリジナルソングなら良いが既存の楽曲はNGです。Youtubeの場合はJASRACと包括契約が取り交わされているため演奏動画はOKです。

ただ、Youtubeでもお店のカラオケがバックで流れているような動画はNG。

noteはJASRACとの包括契約は取り交わされていません(私が調べた限りの情報では)。

とにかく他人が作ったものを自分の創作物として公開するのはダメと認識するのがポイントです。

業務用通信カラオケと店舗でのカラオケ歌唱の楽曲利用許諾の手続き↓

音楽利用のチェックフローを再掲↓

理解するのにとても時間がかかりますが、音楽・動画を作る人にとってこの辺りは必須知識なので、ルールがあるということだけでも覚えておきたいですね。

Garagebandで作った曲は売っても大丈夫?

Garagebandについてはサポートサイトに下記の記載があります。

個々のオーディオループは、単体により商業的またはその他の方法で頒布することはできず、オーディオサンプル、サウンドエフェクト、ミュージックベッドとして全部または一部分を再パッケージ化することもできません。
https://support.apple.com/ja-jp/HT201808

音源を組み合わせて商用利用するのはOK。

ループがあるからこそ私の楽曲販売が実現可能になっています。Garagebandのループで飽き足らない方はサブスクの音楽素材販売サイト(LANDRなど)を使う手があります。

SoundCloudの曲はダウンロードして使えるの?

残念ながら、どう許諾を得るかまでは調べきれませんでした。Soundcloudを見てみるとフリーのダウンロードボタンが表示されているものと、されていないものがあります。

購入できるかどうかを確認の上でもしあなたが自分の動画に「この音楽を使わせてもらいたいな」と思ったらSoundCloudのコメント欄で直接連絡してみると良いかもしれません。

「気に入ったから使わせてほしい」という連絡をもらったら作曲者は割と喜ぶ気がします。SoundCloudの場合は楽曲毎に販売用の欄がありますのでそちらもチェックしてみてください。

イラストやの画像、使いすぎていませんか?

最強のイラストサイト、イラストや。

見落としがちなのが商用利用には点数制限があること。コンテンツに使いすぎていないか要チェックです。

書籍・チラシ・パンフレット・ウェブ・テレビ・パッケージ・電子書籍・動画・ソフトウェア・パワーポイントでのプレゼン・卒業アルバム・名刺など、媒体を問わず1つの制作物につき20点(重複はまとめて1点)まで商用利用をすることができますよくある質問

イラストサイトを紹介しているブログ

イラストサイトのライセンスや特徴を調べた記事をWordpressで書いています。ご活用ください。

迷ったら確認するところ

何を創作するにしても法令遵守は大前提。知らなかったでは済まされないのが怖いところでもあります。

1つ1つを細かく学ぶのは現実的に難しく、とくに個人で活動していると学ぶ機会は自分で作るしかない。定期的に弁理士さんの研修を受けたいぐらいですね。

繰り返し学習しないと意識が低くなりますしね。写真、動画、音楽を掲載するとき、ちょっとでも迷うことがあれば掲載元のサイトのポリシー利用ガイド、購入ガイドを確認する。

そんな習慣をつけておくことが大切です。

著作権フリーの楽曲をお探しでしたらこちらの記事も参考にしてみてください↓

さいごに(作品をマネタイズするチャンス)

著作権については私自身、まだ勉強中の身です。誰かの権利を侵害していないか、知っていたのに確認を誤ってしまっていないか心配になることがあります。

一方で、著作権があることによってクリエイターは自分の作品をマネタイズするチャンスを持っています。

天才モーツァルトが生涯貧乏だったのと、努力家プッチーニがお金持ちだったことの大きな違いは、知的財産をうまく使っていたかどうかです。

モーツァルトは演奏料や作曲料で生活をしていましたが、プッチーニはそれ以外に稼ぐ仕組みを作り出してお金持ちになったそうです(私はこの本を読むまで知りませんでした)。

これを読んでみると、著作権って難しいけれど自分の作品を守ったり作品を通じて稼いだりするための大切な権利なんだなということがわかります。

読んで下さりありがとうございます。読みやすいコラムを目指します。