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高校生がカンボジア市場に参入するビジネス アイデアにチャレンジ

フェデックスは今年も、公益社団法人ジュニア・アチーブメント日本と共に、高校生を対象にした英語で行うビジネス アイデア コンテスト(フェデックス エクスプレス/ジュニア・アチーブメント インターナショナル トレード チャレンジ)をオンラインで開催しました。
 
フェデックスは創業以来、イノベーションを重要視していることから、世界中の若者にも起業家精神とグローバルな視点に立った考え方を経験してもらいたいと考え、コンテストの開催を支援しています。
 
15年に渡り開催されているこのコンテストは年々、その革新性も英語のレベルも向上し、今年もテーマの「カンボジア市場に向けた健康に関する製品」に対して素晴らしいアイデアとビジネスプランが提案されました。その中から上位3チームのアイデアを紹介します。

優勝チーム:田口樹さん、吉田恵子さん(広尾学園高等学校)

田口さんと吉田さんはまず、カンボジア市場についてリサーチし、糖尿病患者と貧血の症状を持つ人の多さに着目しました。これらの症状は他の深刻な病気の原因ともなり、改善が必要とのことですが、その原因が食習慣にあることに気づき、日常生活で栄養状態の改善をサポートする製品を提案しました。
 
提案した製品LifeSverは、家庭での調理の際に鍋に入れて繰り返し使うことで、鉄分の補給ができる鉄球です。Sverとはカンボジアのクメール語で球体を意味するそうです。さらにその中には血糖値を下げる効果が期待される桑の葉の成分が入ったボールが入っていて、その成分も摂取できます。メリットは、家庭料理の味を変えることなく、必要な栄養を加えることができる点です。LifeSverをプロモーションするため、特に都市部から離れた地域の女性を購入層ターゲットとしたマーケティングプランも提案されました。

準優勝と第三位のチームはともに、カンボジアの女性の衛生状態に関して、改善の必要性と現時点での課題がもたらす様々なリスクに着目し、サポートする製品を提案しました。

準優勝:小西里奈さん(広尾学園高等学校)、アルジュンワドカル・カナックさん(清泉インターナショナルスクール)

小西さんとカナックさんは、Kamiという生理用品を提案しました。Kamiは特に収入の低い地方に居住する女性が直面する、経済的理由で生理用品が購入できないか、教育の機会がないために正しい対処が分からず、代わりに布等を使ってしのいでいる状況の改善を目指して、購入しやすい価格で販売するそうです。また、既存製品に使用されるプラスチックのごみ問題も改善する製品にしました。
 
Kamiにはプラスチックの代替としてバナナの繊維を用い、かわいらしいパッケージには和紙を使用することで環境に配慮しています。また、原料となるバナナの繊維はインドから輸入し、その生産地域の経済や人々への貢献も期待します。
 
このビジネスコンテストでは、同級生や同じ高校の友人とペアを組んで出場するチームが多い中、小西さんとカナックさんは別の高校に通うペアで、今回の挑戦を機に友情を育むことができたと話していました。

第三位: 菊地真莉佳さん、中原彩葉さん(広尾学園小石川高等学校)

菊池さんと中原さんは、女性の体を清潔に保つことができるウエットシートを提案しました。カンボジアの一部地域では伝統的に、女性の生理はタブーあるいは隠しておくものとされ、教育を受けず衛生面の知識がない特に若年層は、感染症などのリスクに晒されることもあるそうです。
 
この製品も、収入が低い地方に居住する女性をターゲットにし、現在のカンボジアの状況に合わせて安価で使いやすいものが提案されました。生分解性の素材を使用して使用後には人に見られることなく廃棄でき、パッケージにはイラストを用いて、識字率の低い地域でも分かりやすく受け入れられるようにしました。シートにはドクダミの成分を使用して、肌に優しく抗菌効果が期待できるそうです。
 
このビジネス コンテストは、日本以外にもアジアで9つの国と地域で開催され、各国の代表は8月にオンラインで開催される世界大会に出場します。日本からはこの6人が勝ち進み、世界大会では別の国の代表者とランダムにペアを組んで、新たなビジネスのテーマに挑戦します。
 
コンテスト形式の大会ですが、勝敗だけに着目するのではなく、このプログラムに参加したすべての生徒さんにとって、この経験がさらなる学びのきっかけになることを願っています。

フェデックス エクスプレス/ジュニア・アチーブメント インターナショナル トレード チャレンジの詳細は、こちらをご覧ください。
 
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