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大嶋信頼著(2023)『無意識さんの力でぐっすり眠れる本』ダイヤモンド社

無意識というより暗示かな…

個人的には二十数年前に働きながら大学や大学院に通い始めて以来、仕事も夜遅くまでの残業が多かったせいで、寝るのが朝の4時、起きるのが朝の8時前で4時間寝れれば良い感じでした。出勤時間が朝の10時だったので多少恵まれてはいましたが、それでも約4時間睡眠は今でも続いていて、転職の際に人間ドックに行ったところ癌の宣告を受け、以来寝ようとしても寝れない状態が今でも続く有り様です。

アマゾンの本の検索で、たまたま睡眠関係の本のタイトルを色々と眺めていた時に、本書に出会いました。個人的には今の睡眠時間を何とか6時間や8時間に戻していきたい思いが強く、即ポチッと購入した次第です。

個人的には心配性な気質なので、色々考え込みながら眠りにつく感じなので、折角早めに布団に入っても、やっぱり寝れずに本を読んだり考え事を煮詰めてしまうことで結果的に4時間睡眠になったり、徹夜したりしている有り様でしたので、期待せずに楽しみながら読むことにしました。

最初の一文で、「ストレス」と「眠り」は密接に関係していると記載されており、確かにストレスだらけだけど、個人的にはそのストレスが、周りの人が自分に期待してくれているという充実感だったり、仕事を完遂しないといけないという達成感等があるがゆえに自分ではそれをストレスと感じずに、やりがいとして感じてしまうために自分の意識していないストレスが溜まりに溜まって体調の変化や癌にも結びついていたのかも知れないと、読後に感じ、反省しているところです。

本書はまず、そのストレスを意識して改善させる手法を採用しています。責任感が強いと大きなストレスになること。そしてその責任感も相手の不快な感情までも自分事として、自分の責任として感じたりすると説き、その眠れないのは意識をはっきりさせてしまうからこそというロジック。むしろその解決は脳が無意識に整理してくれるのを期待して、いわば脳の整理にストレスを丸投げしてストレス回避することで睡眠を確保した方が、起きたときのすっきり感と記憶の整理が終わっていることでの安心感を得るという面白い考え方でした。

その寝ている際の無意識に頼るということをしていなかったために、自分の頭をフル回転してストレスを溜め込んでいたのに気付かされた感じです。

本書では人それぞれ、そのストレスを溜め込まず眠りにつきやすいフレーズも紹介されていました。個人的にはそれらのフレーズは、眠りの前のストレスを上手く逃がしてくれる自己暗示そのものであると理解しました。

確かにそれらのフレーズを用いて眠りにいざない、込み入ったストレスそのものを寝ている間の無意識に丸投げするというのは試しにやってみる価値はありそう…

ストレスも一種の苦痛ではあるものの、それが充実感や達成感等と微妙に結びついているので自分にとって適度に気持ちの良いものであるという本書の指摘も納得ができた次第。ぐっすり眠るためには、まずはストレスを溜め込まず、それを無意識の脳の整理に丸投げすることで回避するというのが先決だと本書を読んで理解しました。

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