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山本淳子(1960.8.27- )・林真理子(1954.4.1- ) 『誰も教えてくれなかった『源氏物語』本当の面白さ(小学館101新書)』小学館 2008.10 192ページ

山本淳子(1960.8.27- )
林真理子(1954.4.1- )
『誰も教えてくれなかった『源氏物語』本当の面白さ
(小学館101新書)』
小学館 2008年10月刊
192ページ
https://www.amazon.co.jp/dp/4098250020
「林真理子と山本淳子による源氏物語対談集
源氏物語千年紀にあたる今年は、源氏物語にますます注目が集まっている。
和樂にて源氏物語の小説連載が始まる作家・林真理子氏と
源氏物語研究のホープとして人気を集める山本淳子氏、
二人の女性の対談集です。」

https://www.shogakukan.co.jp/books/09825002
「月刊誌『和樂』にて源氏物語を題材にした小説を手がける恋愛小説の名手・林真理子氏と気鋭の平安文学研究者・山本淳子氏による「源氏物語」対談集。平安時代の恋、華麗なる登場人物、「源氏物語」の小説としての魅力など、目からウロコの話が満載。「源氏物語」を読んだ方も、これから読もうとする方も、漫画や教科書でしか読んだことがない方も楽しめる「源氏物語」の入門書。」

目次
はじめに 源氏物語は実に奥深くて面白い
序 『源氏物語』を読む前に知っておきたいこと
第1章 『源氏物語』スター千一夜
第2章 『源氏物語』は極上の恋愛サスペンス
第3章 平安時代の男と女
第4章 『源氏物語』はなぜ千年間読み続けられたのか?
あとがきに代えて ほんとうにあった『源氏物語』

2009年9月3日読了
薄い新書の対談で読みやすく、二時間もかかりませんでした。

林真理子という作家はまったく読んだことがありませんが、
対談の先生役の山本淳子が書いた本は、
2009年三月に、
山本淳子『源氏物語の時代
一条天皇と后たちのものがたり
(朝日選書 )』
朝日新聞社 2007.4
https://note.com/fe1955/n/nc07bb6cbfb99

を、面白く読んだことを憶えています。
知らなかったことが色々と語られていますけど、
知っていることも多くて、薄味でした。

「『紫式部日記』の中には、[一条天皇の中宮]彰子(しょうし)の命で『源氏物語』の新本が作られた時、その原稿が流出してしまったことが記されている。
紫式部が自宅から運んで局に隠し置いていたのだが、[藤原]道長が忍び込み、探し当てて次女の東宮后(とうぐうひ)・妍子(けんし)に与えてしまった。だがそれは書き変え前の下原稿だった。
では完成原稿はというと、彰子の新本を製作する作業の中で、散り散りになってしまっている。
新本は高価な紙に能筆が書く豪華本だった。複数の書き手に書き写しを依頼した際、紫式部の完成原稿はその人たちの手元に送られたまま、結局返って来なかった。紫式部の手元には無くなってしまったのだ。
とはいえ彰子と天皇のもとには、紫式部納得の本が残った。だがそのいっぽう、次女妍子のもとには違う本が残り、伝えられることになった。これについて紫式部は「不本意な評判をとったことでございましょうね」と口惜しげに記す。
この記事からは、世に伝えられた『源氏物語』には、紫式部の時点ですでに、彰子の本のもとになった完成版と、盗まれて流出した下原稿版の二種類があったことが知られる。」
p.20
山本淳子
「『源氏物語』を読む前に知っておきたいこと 書き写されて伝えられる」

読書メーター
源氏物語の本棚(登録冊数42冊)
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/1109121

山本淳子の本棚(登録冊数5冊)
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091365

https://note.com/fe1955/n/nc07bb6cbfb99
山本淳子 (1960.8.27- )
『源氏物語の時代
一条天皇と后たちのものがたり
(朝日選書 820)』
朝日新聞社 2007年4月刊
305ページ


https://note.com/fe1955/n/n8a77c09049c5
山本淳子(1960.8.27- )
『私が源氏物語を書いたわけ
紫式部ひとり語り』
角川学芸出版 2011.10
253ページ


https://note.com/fe1955/n/nc3a1160a0123
山本淳子 (1960.8.27- )
『平安人の心で「源氏物語」を読む』
朝日新聞出版  2014.6
328ページ


https://note.com/fe1955/n/n27e6fad89d78
山本淳子(1960.8.27- )
『枕草子のたくらみ
「春はあけぼの」に秘められた思い
(朝日選書)』
朝日新聞出版 2017.4
312ページ


https://note.com/fe1955/n/n8ef90401b665
大塚ひかり(1961.2.7- )
「嫉妬と階級の『源氏物語』
新連載
『源氏物語』は「大河ドラマ」である」
『新潮』2023年1月号


https://note.com/fe1955/n/nd8f3acdc8bc1
大塚ひかり(1961.2.7- )
「嫉妬と階級の『源氏物語』
 第二回 はじめに嫉妬による死があった」
『新潮』2023年2月号


https://note.com/fe1955/n/n333db0b1fcbd
大塚ひかり(1961.2.7- )
「嫉妬と階級の『源氏物語』
 第三回 紫式部の隠された欲望」
『新潮』2023年3月号


https://note.com/fe1955/n/n124d45f52d2b
大塚ひかり(1961.2.7- )
「嫉妬と階級の『源氏物語』
第四回 敗者復活物語としての『源氏物語』」
『新潮』2023年4月号

https://note.com/fe1955/n/n942cb810e109
大塚ひかり(1961.2.7- )
「嫉妬と階級の『源氏物語』
第五回 意図的に描かれる逆転劇」
『新潮』2023年5月号


https://note.com/fe1955/n/ncc2837435432
大塚ひかり(1961 .2.7-)
「嫉妬と階級の『源氏物語』
第六回 身分に応じた愛され方があるという発想」
『新潮』2023年6月号

https://note.com/fe1955/n/nf22b8c134b29
三田村雅子(1948.11.6- )
『源氏物語 天皇になれなかった皇子のものがたり
(とんぼの本)』
新潮社 2008.9
『記憶の中の源氏物語』
新潮社 2008.10


https://note.com/fe1955/n/n2b8658079955
林望(1949.4.20- )
『源氏物語の楽しみかた(祥伝社新書)』
祥伝社 2020.12
『謹訳 源氏物語 私抄 味わいつくす十三の視点』
祥伝社 2014.4
『謹訳 源氏物語 四』
祥伝社 2010.11
『謹訳 源氏物語 五』
祥伝社 2011.2
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
「舟のかよひ路」
『梨のつぶて 文芸評論集』
晶文社 1966.10

https://note.com/fe1955/n/na3ae02ec7a01
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
「昭和が発見したもの」
『一千年目の源氏物語(シリーズ古典再生)』
伊井春樹編  思文閣出版 2008.6
「むらさきの色こき時」
『樹液そして果実』
集英社  2011.7

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