【追悼コラム】アルフォンス・デーケン上智大名誉教授―「死」のタブーへ果敢に挑戦し続けた
―“巨星墜つ”そんな使い古された言葉はこの人のためにあるのだろう
「死生学」の上智大名誉教授アルフォンス・デーケンさんが、6日に肺炎で亡くなられた。88歳だったそうである。各媒体に大きく取り上げられている。
優しい語り口にその佇まいは、一般に想像されるキリスト者を絵に描いたような方だった。ただただ、清冽なだけではなく、たっぷりのユーモアも決して忘れない人だった。
大学入試を経験したことのある多くの人が、一度はデーケン先生の文章に触れているはずである。大学入試の現代文では