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読書note : 2023年振り返り<民藝編>
2023年はあちこち頻繁に旅行に出かけましたが、本もたくさん(自分比)読んだ一年でした。
何かに興味を持つと、一通り本や雑誌を読み漁らないと気がすまないので、いつも積読だらけ。。。
中でも気に入った本、よく読んだ本はこんな感じです。
📗『リーチ先生』/原田マハ
棟方志功にはまった流れで、民藝運動に興味を持って、『もっと知りたい 柳宗悦と民藝運動』のようなムックや、ガイド本で勉強していたのです
「何かが道をやってくる」(1962):レイ・ブラッドベリ (大久保康雄訳/創元SF文庫)
「しかし、ある奇妙な、調子の狂った、暗い、月日の長い年に、万聖節前夜は、いつもより早めにやってきた。 ある年、十月二十四日の真夜中を三時間過ぎたころ、万聖節前夜がおとずれたのである。」(p.10, l.2-4)
ハロウィンはもう過ぎてしまいましたが、晩秋の雰囲気にぴったりな作品。大好きな映画"Something Wicked This Way Comes" (1983)の原作です。ストーリーを詳
Fahrenheit 451 (華氏451)①
レイ・ブラッドベリ「何かか道をやってくる」の感想の記事に、次はこちらの作品の感想を・・・、と書いたので、映画版と原作の両方の感想を。まずは映画から。
★映画観賞note 「華氏451」
フランソワ・トリュフォー監督の1966年版です。(2018年にリメイクされています)小説を読むと未来の話に思えますが、こちらの映画はほぼ当時風で、フューチャリステックな演出は少ないので、今見るとレトロ感ばっち
Fahrenheit 451 (華氏451)②
★「華氏451度〔新訳版〕」(伊藤典夫訳) (ハヤカワ文庫SF)
前回のトリュフォーの映画版に続き、レイ・ブラッドベリの原作の感想を。1953年に出版された作品ですが、今読んでもハッとさせられるところが多い、タイムレスな作品です。
映画版でも登場した、フラットTVを思わせる”ラウンジ壁”とバーチャルリアリティ的な”ラウンジの家族”、それ以外にもiPodやスマホを思わせる”巻貝”、地下鉄の”デナ
*An homage to Syd Barrett*
"The Lyrics of Syd Barrett"という、イギリスのOmnibus Pressという会社から出版されたばかりの、シド・バレットの歌詞集を購入しました。(Amazonでは5月発売になっていますが、イギリスのオンライン書店では、既に発売中)まだちらっと読んだだけですが、デザインもお洒落で、写真も既出ながら良いものをセレクトして掲載していて、シドのファンは必携の一冊と言えるかも。ミッ
もっとみるヴァージニア・ウルフ 『波』 『ある作家の日記』
Virginia Woolf: "The Waves" (1931)
6月に出版されたばかりの『波〔新訳版〕』(森山恵訳/早川書房)を購入し、読みました。「20世紀モダニズム文学の極北」と紹介され、ウルフ作品の中でも特に難しいと言われる作品。以前、図書館で旧訳のほうを借りて読んだので、今回は2回目でしたが、ここ1年くらいの間ブルームズベリー・グループについての本をいろいろと読み漁ったおかげで、
"Goodbye to Berlin" (1939):クリストファー・イシャウッド
11月末から色々と忙しくしていたら、前回からすっかり間が空いてしまいました。映画や読書などインプットは沢山あるのに、なかなかアウトプットできず。。。お正月休みも今日までなので、休み中に読んだ一冊について、書こうと思います。
★"Goodbye to Berlin" by Christpher Isherwood (Vintage Books)
ミュージカル/映画『キャバレー』の原作となった作
『いかさま師ノリス』/クリストファー・イシャウッド(1935)
前回の"Goodbye to Berlin"に続いて、同じ1930年代初めのベルリンが舞台の『いかさま師ノリス』("Mr Norris Changes Trains")(木村政則訳/白水社) を読みました。2021年に出版された新訳です
<白水社HPの作品紹介より>
1930年代、政治と文化が花開くベルリン。ワケありな紳士ノリスは東奔西走で大忙し。ナチス台頭前夜の狂乱の日々を描く予見的傑作。