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『犬派?猫派?』 山種美術館

『犬派?猫派?ー俵屋宗達、竹内栖鳳、藤田嗣治から山口晃までー』を見に山種美術館に行って参りました。我が家では犬を飼ってますが、個人的には断然、猫派です。

週末の14時頃に訪問したのですが、今までで1番混んでまして、1Fのカフェには待ちの列ができておりました。恐るべしワンちゃんニャンちゃん企画。

若いカップルや、女性二人客の方も多数いて、いつもの静かな山種美術館とは異なり、上野でやってるようなおっきい企画展の雰囲気。たまには良いですね。

入ってすぐの場所には俵屋宗達の《犬図》。可愛らしい子犬が後ろを振り返っている姿なのですが、aiboにそっくり。

その次には伊藤若冲による、子犬がくるまって寝ている姿の《子犬図》と《狗子図》が並んでました。以前見た《鶏図》のときも感じたのですが、若冲って特徴を強調して大胆にデフォルメするのが上手いなーと思います。

 川端龍子の《立秋》《秋縁》は、いずれもデカくて迫力あり。特に《秋縁》の庭からこちらを見てるシェパードは息遣いが聞こえてきそう。

 今回一番大きなスペースに展示されていたのは北村さゆりの《蝉の音》。池?湖畔?の、水面に反射する風景と、うっすら描かれている魚、そしてベンチの下の日陰で休んでる猫。とてもリラックスした気分になれる作品。

そのほか、第2章の「にゃんともかわいい猫」では、速水御舟の《翠苔緑芝》、小林古径の《猫》などお馴染の作品の他、藤田嗣治の《Y夫人の肖像》、山口晃の《捕鶴図》など、アクセントになってる良質の作品もあり。

川合玉堂の《猫》も、なんてことない普通の猫の絵なのですが、その猫が玉堂の膝の上に乗って奥さんと一緒に写っている写真も展示されていて、とても微笑ましく、玉堂が正に猫可愛がりしていたであろう事が伝わってきました。

 少し前の『山種美術館 日本画アワード2024』でも展示されていた、小針あすかの《珊瑚の風》。前回も思ったのですが、この絵の猫ちゃんは凄い賢そうで魅力的。『班猫』の猫に負けないくらい目も毛並みも美しい。

前回の撮影OKだった展覧会で撮影したもの。

で、最後に竹内栖鳳の《班猫》をじっくり拝見。前回見たのが2022年の没後80周年の時でしたが、改めて見ると、おっきいですね。

近くで見ると、こちらに飛び出してきそう。

ドアップ
毛づくろいしてる風だけど舌は出てません

第2展示室には最後(トリ)と鳥をかけて、花鳥画が展示。菱田春草、上村松篁、横山大観と豪華。大観の《木兎》は、自宅の庭に来た木菟を描いた作品ということで、つい先日に自宅であった横山大観記念館を訪問したばかりでしたので、あんな都会のど真ん中に木菟が来ていたのか!と不思議な感覚に。大観は動物好きでロバも飼っていたとキャプションにあり、まじっすか!と心の中で呟きました…。

 展示替えもあるようなので、何とか空いてる平日に《班猫》を見に再訪しようかなと思っております。


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