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日本のDXを成功させる

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最も大事な事を置き去りにしてきてしまったのにそれに気づいていない日本のDX(デジタルトランスフォーメーション)を真っ当に実行し、国際的にも競争力を高めていく企業改革をテーマとして…
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記事一覧

「リーダーシップとフォロワーシップ」

「リーダーシップとフォロワーシップ」

人が社会生活を送っていくうえでは、ありとあらゆる場面で他者との関わりが、その濃淡はあれども様々あります。
家庭での日常における家族とはもちろん、各種サービス関係者をはじめ、地域活動や学校関係、職場での同僚や上司部下との連携や協働、仕事上の取引先との連携や協働、友人や仲間と活動など、本当に沢山の他者との関わりをもって社会生活を送っています。

リーダーシップとフォロワーシップその社会生活を主体的・能

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「DX成功の鍵:社員を蛸壺から引き揚げる」

「DX成功の鍵:社員を蛸壺から引き揚げる」

明治の富国強兵政策の一環で作られた知識詰め込み型教育システムの弊害が、主体的な思考力の欠如として顕在化し、今の日本の国際競争力低下という形で現れていると言っても過言ではないと思います。

この、思考力訓練を全く行わない教育システムにおいて、思考力は知識修得の過程で副次的なものでしかなく、為政者や収奪系経営者のいいなりで優秀なワーカーを量産するシステムとして最適だったと言えるでしょう。

そしていま

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「主客合一とメタ認知と非連続成長」

「主客合一とメタ認知と非連続成長」

先日、以下の「問いをもって暮らそう」という記事を紹介したSNSに、「AIではなく師匠と呼べる人との対話を通じて”主客合一”など様々な事を学ばせてもらっている。」というコメントを頂きました。

はじめて聞く言葉だったので、早速Chat GPT4にその概念について聞いてみました。

また、Wikipediaによれば、

なるほど。これは要するにレベル2以上のメタ認知の獲得と向上や成長力発揮の理論やアダ

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「メタ認知の5段階」

「メタ認知の5段階」

メタ認知の重要性私は、「継続的な学習や思考による行動変容を伴った自己変革力」を成長力と言って、最も大事なことだと断言しています。
しかしながら、メタ認知なしには成長力は獲得できません。そして、そのメタ認知がなかなか難しいことのようです。心理学的には、認知的不協和、すごく簡単に言うと心の中の違和感てことになるのですが、「自己を正当化したい心理」「間違いを認めたくない心理」「弱さを認めたくない心理」「

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「メタ認知の全体像」

「メタ認知の全体像」


メタ認知の重要性私は、「継続的な学習や思考による行動変容を伴った自己変革力」を成長力と言って、最も大事なことだと断言しています。
しかしながら、メタ認知なしには成長力は獲得できません。そして、そのメタ認知がなかなか難しいことのようです。心理学的には、認知的不協和、すごく簡単に言うと心の中の違和感てことになるのですが、「自己を正当化したい心理」「間違いを認めたくない心理」「弱さを認めたくない心理」

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「字は読めるけど文章が理解できない人たち」

「字は読めるけど文章が理解できない人たち」

先日、ちょくちょく会って一緒に遊んだりする友人(上場企業の役員や関連会社の社長を歴任後、今は悠々自適な生活をしている)や仲間たちと、日本人のメタ認知の欠如や、明治維新から変わらない知識詰め込み型教育の弊害、同調依存、境界知能の問題などについて話しをしていると、「関係するかどうかわからないけど、日本人って識字率は高いし、文章は読めるんだけど、その文章の意味が理解できない人が3割いるらしく、実際に何人

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「DXの本質:総力戦体制への転換」

「DXの本質:総力戦体制への転換」

以前、DX成功の鍵の一つとして、総力戦を戦うための型について言及しました。

また、最近、論理的思考力を身に付けて、メソドロジーを使いこなすことについて言及しました。

そして、企業体としての共通認識を作っていくデータガバナンスの重要性についても言及しました。

他の記事でも触れていますが、DXの本質は未来においても価値ある存在として生き残るために、一人ひとりの力を結集し、総力戦を戦う体制を整える

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「DX成功の鍵:見えないもの触れないものに焦点を当てる」

「DX成功の鍵:見えないもの触れないものに焦点を当てる」

日本人は目に見えないものや触れないものに意識が向きにくいという記事を読んだことあります。
これはやや古い日経ビジネスの記事ですが、筆者によるともっと前から書いているとのことなので、他にもあるのでしょうし、他の方の別メディアでも同様の問題意識について書かれた記事を読んだことがあります。

つまり、日本人は目に見えるものや触れるもの、つまり現物を磨いていくことは得意でも、目に見えないものや触れないもの

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「安定(停滞)か変化(成長)か」

「安定(停滞)か変化(成長)か」

情報技術は目まぐるしいスピードで進歩し、情報の流通量とスピードが一気に拡大しているだけでなく、その膨大な情報を学習したAIが生活者の日常にも浸透し始めています。また、気候変動などの環境変化も強く体感できるようになり、(その良し悪しは別として)社会常識も大きく変化してきています。

安定派それでも、昨日と同じ今日、今日と同じ明日があるだろうと思える安心感を求める心理状態にある人が多いように思いますが

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「人を過去に縛る、失敗と成功のdogma」

「人を過去に縛る、失敗と成功のdogma」

心理学的に言えば、「認知的不協和」と「不確実性の恐怖」を乗り越えられないことが、現状維持バイアスの根幹にあり、良いと思ったことでも行動変容できない人が多い残念な現実を如実に表していると思います。
今が酷い状態であっても、今までの自分を正当化したい「認識的不協和」と、失敗つまり思ったようにならないことを過度に嫌がる「不確実性の恐怖」は行動変容を阻む強力な心理的障壁であることは間違いないでしょう。

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「DX成功の鍵:Methodologyの使いこなし」

「DX成功の鍵:Methodologyの使いこなし」

大概の日本企業≒日本人の国際競争力が日々低下している原因は、IT化の遅れにあると言って過言ではないと思います。そして「何故IT化が遅れているのか?」と言うと、戦争に負け、社会システムがリセットされたことによって知の断層が生まれてしまったこと。

そして、30年以上前のコンピュータの本格的活用、つまり大型ホスト機によって、全国統一オンラインリアルタイム化が可能になった時期に、国内時差がないことによっ

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「DX成功の鍵:IT子会社の解散」

「DX成功の鍵:IT子会社の解散」

決してIT子会社の人達が悪いわけではありませんが、IT子会社を抱えているという伝統的な日本企業の構造がDXのボトルネックになっている現実から、経営者は目を背けないで欲しいと思います。

経営者を筆頭にして、システム/ITの事はよくわからないと言って憚らない親会社やグループ会社の人達と、彼らにシステムの事を丸投げされて請け負うことを営みとしているIT子会社の人達という構造で、DXなど上手く行くわけが

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「DX成功の鍵:ギブ・アンド・ギブンの組織文化」

「DX成功の鍵:ギブ・アンド・ギブンの組織文化」

テイカーとDXの相性は最悪人は、善良なるギバー(Givers)と狡猾な収奪者たるテイカー(Takers)に大別できます。バランスを取ろうとするマッチャー(Machers)もいますが、損得をベースにしている以上、私のなかでははテイカーに分類しています。

そして、残念なことに、多くの場合、狡猾な収奪者たるテイカーがギバー達を踏み台にしてピラミッド上部を独占しているようです。日本でも業績が伸び悩んでい

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「2023年の気づき」

「2023年の気づき」

145本の動機2022年7月から始めたnoteですが、今年はこの記事を含めて145本の記事を公開しました。普段考えていることはもとより、感じたこと、気付いたこと、学んだことを文字や図表にすることで、それらはより鮮明な輪郭とより詳細な粒度をもつモノに進化し、脳みそにフィードバックされ、過去の出来事の記憶や知識とぶつかって新たな気づきの塊が生まれます。それは自立と理屈と成長を大切にしている私にとってと

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