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ITリテラシーが乏しい企業

今やどこの企業でもIT活用が進んでいますが、システムを導入することと、使いこなすこととは、別であり、使いこなせていない企業はまだまだあると思います。
結果として、思うような成果が得られなかったり、生産性が上がらなかったりしている可能性大です。生産性に関しては、逆に落ちているケースもありそうです。

一例として、僕の身近なところで話をします。

求人サイトの使いこなし

求人サイトは、人材を採用する側の企業からお金をもらっています。
よって、企業に対して、求人サイトを活用できるソリューションを数多く提供していると思います。
それらを、企業が正しく、有効に使えているかどうかは、疑問なことがあります。

求職者が、求人サイトで応募すべき企業を見つけて、まずはエントリーをします。
例えば Indeed では、

  1. エントリーに対するやり取りを管理画面でできる

  2. 同時にメール配信もされる

  3. Web履歴書があり、エントリーに添付できる
    (どちらかいうと職務経歴書)

  4. 応募から採用までのステップが管理される

という便利機能がありますが、今まで就職活動をしたなかでは、これらの機能をきちんと使っている企業はごく一部でした。

ありがちなこと

  1. 管理画面でやりとりをしない
    → 電話を使ったりするなど

  2. Web履歴書を使わない
    → エントリーの返信で「履歴書を送れ」と言うなど

  3. ステップ管理の途中で脱落する
    → 採用を電話で告げるなど

返事が来ない

応募者がどうすれば良いかは、最初の案内に書かれていて、

  1. エントリー → 通れば面接 → 採用

  2. エントリー → 通れば履歴書送付 → 通れば面接 → 採用

  3. エントリー時に履歴書送付 → 通れば面接 → 採用

の、いずれかのステップを辿ることになりますが、
エントリーしたあと、返事が来ないケースがしばしばあります。
エントリーしたあと、返事がなければ電話して欲しいと書いている企業さえ、あります。

エントリーには「送信を受け付けた」「後日案内する」旨の自動返信があるため、次のアクションとしては企業が案内を行うのが筋ですが、その案内が無いケースです。

管理画面上のステップとしては、完了せずに途中で放置された形となります。
求人サイトを使いこなしている応募者から見れば、管理画面で企業からのアクションがないことが明白で、もし電話という問い合わせ手段がない場合、再度メッセージを送るのか??という不自然さを抱えてしまいます。

つまり、応募者は求人サイトで管理しているが、採用側はそこでは管理していないというミスマッチが、当たり前のように生じています。

システムを利用するスタンスがミスマッチ

企業は、システムの管理画面を活用できない理由として、いくつもの求人サイトを管理するような煩わしいことはできないと主張すると思います。
しかしその状況は応募者も同じであり、応募者は複数の求人サイトに自らの情報を全て登録して、就職活動をしています。とても面倒な作業ですが、真面目に活動する人は実施しています。

求人サイト共通で、エントリー情報を一元管理できればよいですが、現状ではそうなっていません。
それでも、応募者にとって、例えば Indeed のシステムなどは、かなり効率のよい求職活動ができるのです。

システムが使える前提で、相手を判断する

「求人サイトのシステムを使う」ということは、その使い方に従っていると認識するわけですが、特に採用側は、正しい使い方をせずに、企業のやり方を強要してくるような面があります。
求人システムを、単に広告手段としてしか使っていない状況があります。

そういうことは、システムを使って活動している応募者にとっては、不誠実に感じるし、単に企業がシステムが使いこなせないとは考えないで、むしろ担当者や企業の態度を評価することにつながってしまうのですね。

それは、企業にとっても、ITを活用できる優秀な人材を取りこぼすことになりかねません。

ITを使いこなせる人材が欲しいならシステムを真面目に使って欲しい

これに尽きます。
ITが疎いからIT人材が欲しいという面はあるかと思いますが、システムを使って採用活動をしている以上、そこでの活動は誠実に行うべきではないでしょうか。

ITは苦手と開き直っていては、ますます世間の常識から遠ざかっていくと思います。

以上、一例からそのまま結論に行ってしまいましたが、システムを利用していても、相手の態度や性格が分かることもあるのですね。
ITが得意な人は、その目線で相手の対応を評価しています。

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