「汗水流して働いたのに報われない人」ってどういうひと?

よく言われますよね。

汗水流して働いた人が報われる社会にしよう

とか。
実際に汗を流して働いているかどうかは別として、言い換えると

頑張って働いた人が報われる社会にしよう

ということなんでしょうね。たぶん。

その背景には、頑張って働いているように見える人が、それなりの報酬を手にしていないじゃないか!っていう第三者の見解があるのだと思います。

でも、報われるか、報われないかは本人の感じ方の問題なので、それを第三者が想像して代弁する必要は無いような気がします。

働かされてる感

たぶん「働かされている」という感覚が、そのような報われないイメージを作り出しているのかもしれないですね。

でも仕事って、自分で選べるので、大昔のように強制連行されて強制労働させられている人はほとんどいないと思うのですね。現代は。
仮に一部にそういうことがあったとしても、いま言っているところの「頑張って働いた人が報われる社会にしよう」の対象者は、そこじゃないと思うのです。

お金は幸せの部品の一個

しばしば幸せ・不幸せの判断基準としてお金の有る無しが言われますが、それならば、給料を沢山くれる会社にいれば幸せで、そうじゃない会社にいると不幸せになる、という論理が成立してしまいます。

でも、給料が少なくても、育児休暇や有休はちゃんととらせてくれるとか、副業OKだとか、社長が親身に社員の相談に乗ってくれるとかいう会社があったら、それは不幸せなんですかね?

こう言う人がいると思います。

「それだったら社長はちゃんと給料だせや!」

とね。
まあ、それはある程度そうかもしれないけど、そうできない理由があるから、他のサービスをして社員に長く会社に居てもらおうとしているんじゃないですかね。

それに、そもそも自分がその会社がいいと思って入っているのに、なんで途中から意味もなくそのようなことを言い出すのでしょうね。それが分からない。会社の方針が途中から180°変わったというのだったらまだ分かりますが。

居心地のいい会社と悪い会社は、必ずしも給料の問題じゃないと思うのです。それより人間関係とか、生活との両立感とか、そっちのほうを重要視している人も多いのではないでしょうか。
そういうものは、会社に入る時点では分からないことが多いから、入ってみて、落胆することもあるでしょう。

自分の場合

世間一般的に見ると、自分なんかは「報われていない」部類に入るのかもしれないですが、会社は、自分がいいと思ったところに入ったし、時給も普通より高いです。
ただ、長い時間働かせてもらえないから、手取りが少ないというだけですね。給料に関しては。

その分、他の仕事をして補おうと思っているから、自分的には想定内のことだし、十分、幸せは感じられています。
まだ人並みの生活水準には程遠いから「早く人間になりたい!!」と思っている妖怪みたいなものですが、もし人並みの収入を得ることができたら、自分的にはもうほとんど完璧なライフスタイルだと思うのですね。

報われない人よりありつけない人の方が多いだろう

現代は、仕事を強制され搾取されて報われない人よりも、仕事が無くて困っている人の方が多いのではないかと、僕は感覚的に感じています。

非正規で、フルタイムでは働けない事情のある人もいるでしょうし、頑張りたくても一定の時間しか働かせてもらえない人もいるでしょう。

自営業者も、仕事がなくて、顧客の奪い合いになったり、大手の仕事を不利な条件で請けたばっかりに悲惨なことになっている人もいると思います。

多様性が言われている現代は、個人が自分の好きなように振る舞える時代でもあるけれど、その代わり、享受できる利益が限られる場合があると思います。
それはある意味、仕方のないことだし、逆に自分から仕事を選んでいくという選択も出来る時代でもあるのですね。

副業とか、複業とかが話題になりますが、皆、なんとか生活を豊かにしたいとか、充実感や安定感を持ちたいとか思っていて、それが大っぴらに言える時代です。
分散投資をするのと同じように、自分のスキルを軸にして、使える時間を管理して、仕事を分散して効果的に能力を発揮しようとする。やりがいを持とうとする方向に行っているのだと思います。

仕事がないことの方が怖い

雇用が創出されれば、労働者は選択肢が増えて、好きな仕事につきやすくなると、僕は思います。
自分で、自分の棚卸しや、振り返りや、可能性を考えることを真面目にやれば、今すでに世の中に存在する仕事の中にも、居場所を見つけられると、僕は思いますが。

また、少し見方を変えれば、いくらでもチャンスはあるんだという意識に自然になれるような空気も大事かなと思います。
その意味では、雇用はあるんだという共通認識をどう持つかということも、社会的には考えていく価値はあるのではないかと思うのですね。

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