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Reverse Thinking

50
小説第一弾、Reverse Thinking の記事をまとめたマガジン 毎週月水金曜日の21時に更新していました。 全50話です。
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2021年4月の記事一覧

12 春の懇親旅行

12 春の懇親旅行

朝、みんないつもより早く登校し、バスに乗り込む。さあ、懇親旅行が始まった。果たして無事に終わるだろうか…。

エルジーランドに着き、早速自由行動開始だ。

雅也「おーしじゃあまずルビーボルケーノ乗るぞ!」

この遊園地は、ルビーボルケーノ、サファイアオーシャン、エメラルドジャングル、シトリンデザート、アメジストマンション、ダイヤモンドヘブン、この六つのカラーのエリアで分けられている。

ルビーボル

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11 事態が動き出す

11 事態が動き出す

夜中、トイレで目が覚めた。トイレへ向かう途中、話し声が聞こえた。大輔さんは父さんと同じ部屋で寝ている。何を話しているのかと思って聞き耳を立てた。

大輔「大丈夫?一輝くんいるのに。」
一輝の父「大丈夫だって。さっき様子見に行ったけど、もう寝てたよ。」
大輔「そう?ま、じゃあ大丈夫か。」

一輝の父「ああ。大輔〜大好き〜。」
大輔「竜一くん…。俺もだよ。」

聞かなければ良かった。なんかもはや男同士

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10 目の当たりにして

10 目の当たりにして

ある日、また大輔さんが家にやってきた。

大輔「こんばんは、一輝くん。今日はお家に泊まらせてもらうけど、よろしくね。」
一輝「あ、はい、こんばんは。」

俺ももう慣れてきた。大輔さん自体はいい人だから、同性愛の世の中に慣れれば大輔さんにも慣れるのは当然だ。
だから父さんも前ほど大輔さんのことで俺を心配する様子はなくなった。

3人で夕食を食べながら俺はいくつか質問をした。

一輝「父さんと大輔さん

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9 周りの声

9 周りの声

翌日。俺は、朝の教室で周りのやつらの聞きたくない声を浴びてしまった。

同級生A「なあ、昨日のおしゃべり見たか?」
同級生B「ああ見た見た、嬉しんじだろ。ホントにノンケなんだな。」
同級生A「やべぇよな、あのエピソード。」

同級生B「嬉しんじは別にいいけど近くにはいてほしくないかな。」
同級生A「いや俺は存在自体無理だけどな。」
同級生B「そんなにか?」

聞こえてるよ。ここに存在してんだよ、ノ

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8 家族とテレビを見るリスク

8 家族とテレビを見るリスク

心がザワッとした。嬉しんじは今話題の"ノンケタレント"。ノンケの意味はここ数日で学んだ。異性愛者のことだ。この世界にはノンケは俺だけかと思っていたけど、少なくともテレビの中にはいるみたいだ。

俺はまだこの人しか自分以外のノンケを知らない。他にも何人かいるんだろうか。この人はノンケの知り合いがいるんだろうか。会ってみたいけど、とても出来ない。

だけど、今考えるべきはこの状況だ。一人でテレビを見て

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7 危険な情報収集

ある日、学校で俊と2人になる瞬間があった。ファミレスで喋ったときに出てきたオケ専の意味をずっと誰かに聞きたかったけど、聞くなら俊が一番安全だと思っていたから今のタイミングだと思って聞いた。

一輝「なあ、この前ファミレスで康太が言ってたオケ専ってどういう意味なんだ?」

俊「え、一輝知らなかったのか。オケ専ってのは、棺桶に入るぐらい歳をとった人が好きな人のことだよ。老け専のさらに高齢版みたいな。」

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6 上手く生きていく術

6 上手く生きていく術

一輝「いやっ、そんなことねーよ!」
雅也「聞いたか?今のぎこちない感じ。」
俊「なんか慣れてない感じだったな。」
雅也「お前、今まで恋バナとかしたことなかったのか?」

いや、恋バナぐらいしたことはある。もちろん好きなタイプもいる。俺のタイプは黒髪ロングの清楚系。もちろん女子。

でもそれは言えない。女子の話なら普通に出来るけど、男子の話なんか出来るはずがない。でも今は男子の話をしないといけない。

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5 避けられない話

5 避けられない話

教室に入った。もしみんなの視線が集まったらと思うと怖かったけど、特に見られることもなかった。

誠慈とは一瞬目が合ったけどすぐにお互い目を逸らした。気まずいけど、席は離れてるからとりあえずは問題ないだろう。

席にすわると、隣の男子が話しかけてきた。

俊「おはよう。俺、俊。よろしくな!」
一輝「あ、おう。俺一輝。よろしく。」

すごく気さくに話しかけてくれた。どうやら誠慈はバラさないでいてくれて

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4 話せない想い

4 話せない想い

大輔「はじめまして、一輝くん。竜一さんとお付き合いさせてもらってる大輔です。よろしくね。」
一輝「あ…はい…。」

まともな会話も出来ないまま、俺はたまらず自分の部屋に逃げ込んでしまった。

なんでだよ、なんでだよ!母さんと結婚してたじゃん!俺を産んでくれたじゃん!なんで当たり前のように男を好きになってんだよ!

こんな態度、大輔さんに失礼なのは分かってる。でも、無理だ。こんなの、受け入れられるは

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3 異変の正体

3 異変の正体

一輝「…は?男同士で結婚?どうなってんの?」

意味が分からなかった。でも、ニュースは当たり前のように話を続ける。

キャスター「かねてから交際の噂はありましたが、この度めでたく…。」

他のチャンネルに変えてもニュースは同じだった。どこもこの男性俳優同士の結婚を当然のように祝福していた。

一輝「なんだこれ…ドッキリか?」

目の前の状況に戸惑いながら、ふと家の端っこに積まれたチラシに目がいった

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2 晴れない入学式

2 晴れない入学式

一輝「え?だから彼女ほしいなって…。」

誠慈の顔が引きつる。

誠慈「…あっ、一輝ってそういう感じだったんだ?すげー普通に言うんだな…。」

誠慈の足が早くなる。

誠慈「俺そういうのちょっと無理だから…。じゃあな…。」

誠慈の姿が遠くなる。

一輝「え…、おい、ちょっと待てよ!」

急な事態にわけも分からず、そのまま一人、モヤモヤした気持ちで登校し、クラス表を見て教室に行った。誠慈とは1-A

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1 ある日、突然、世界は変わった

俺は中学時代、同級生をいじめていた。
その同級生は、ゲイだった。

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俺は一輝。見た目も体型もいたって普通の男だ。今日は会珠(かいじゅ)高校の入学式。俺は今日から高校生として楽しい青春を送れるのを楽しみにしていた。

朝 目が覚めたとき、なんとなく違和感を感じた。いつもと同じ世界なのに、何かが違うような。

一輝の父「おはよう一輝。今日から高校生だな!3年間だけの高校生活、思いっきり楽

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