音楽家の旅行記 伊勢・奈良編 Part8 -大神神社〜奈良〜夕食-
三輪駅
桜井駅から一駅して三輪駅で下車する。この三輪という場所は三輪素麺で有名な地域であり、駅前の商店街の食堂や定食屋のメニューにはそうめんの文字が並んでいた。この三輪素麺は室町時代には宮廷料理として扱われたこともあるらしくかなり歴史は長いようだ。この時すでに15時を回っており夕食にしては早すぎるのでこの地の三輪素麺はパスしてそのまま大神神社へと向かう。線路を渡り、5分ほど歩くと参道入り口に到着する。
大神神社
どことなく参道の雰囲気は京都の下鴨神社に似ていてやや重めの厳しい雰囲気を感じたが下鴨神社ほどの威圧感はない。その参道も過ぎると大神神社拝殿に到着。
こちらの拝殿の屋根は三重とは違いやはり屋根は日本刀を思わせるカーブが見られる。全体的な雰囲気としては三重よりも重厚感があるが重苦しさは感じられず矛盾しているかもしれないが軽さもどこかにあるような気がするのだ。どっしりしているがその素材は重い硬いものではないというか、ニュアンスを言語化して伝えるのは難しい。
大神神社の御神体は背後の三輪山らしく、戸隠神社の御神体の戸隠山と構図がよく似ている。主祭神は大物主大神であり、因幡の白兎を助けた神様としても知られる。なでうさぎ、めおといわ、狭井神社などなどまだまだ大神神社のスポットはあったものの情報収集不足で拝殿だけ拝み終わってしまった。
お参りもすんで美和駅に戻りそこから奈良を目指す。のはずだったのが間違えて反対側の方面に乗ってしまい桜井駅で下車。改めて奈良を目指す・・・のはずがまさかの40分待ち。JRで県庁所在地に近い場所でこれだけ待つことになるとは思わず、時間も当初15時過ぎに到着するはずが2時間近い大きな寄り道になってしまった。17時を回ったあたりやっとの思いで奈良に到着。
奈良
奈良駅周辺は想像していた以上に都会であったどころか完全に観光地化しており待ちゆく店の看板には英語表記がほとんどデフォルトであったと思う。奈良についたら最初に見たいと思っていたのはかの有名な高速餅つきだった。その和菓子屋まで駆け足で向かったのはいいものの、本日の餅つきは既に終了したとのこと。あそこで電車を間違えてなければ見れたかもしれなかったものの、なんたる不覚。店頭で餅の販売はしていたので今日はそれを購入し餅つきは明日の楽しみにすることに。
店先で頂く。冷めて多少固くなっているがそれでも餅の素材の良さ、あずきの素材の良さ、よもぎの香り、きな粉の風味、それらの材料の素材の良さがよく伝わる。もち米は佐賀県産、あんこは十勝小豆、きな粉とよもぎの原産地は忘れてしまったが店頭に記載があった。また餅つきの現場には大量の天然水の箱がおいてある。おそらくこれで蒸してついているのだろう。素材の厳選が目にとれてやはり良いものは素材から拘っているのだなと改めて思うのだ。これが本当のつきたてだとどんな味わいになるだろうか。あしたもまた試してみないとな、そんな思いでまたお店を後にする。店の後はそのまま宿にチェックインする。古民家の宿は引き戸で庭がありいかにも昔ながらのお家である。今回の旅は珍しくいずれの宿にも自炊用のキッチンはない。チェックインを済ませ、晩御飯を食べに再びに街へと繰り出すのだが、ここで問題が起きる。
日本食に飽きてしまったのである。
そもそも今回の旅の前から、家では自炊で魚を干したり柴漬けやたくあんを作ったり日本食続きだった。その後に三重で日本食が続き、すっかり日本食に飽きてしまった。そこで向かったのは・・・
夕食
マクドナルドである。手軽に安価に外国の味を味わうのには良い場所である。
なんとこのマクドナルド、グランドピアノが置いてあるのだ。弾ける状態ではなかっただが弾くチャンスがあったら喜んで飛びついていただろう。
次回に続く。