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人の心を読む、感じ取る方法

塾講師のお客様や、過去にも優れた講師の方の出版に携わってきた中で、やはり、国語は一番大切な科目だと実感しています。

苦手な科目より得意科目を伸ばす。

何より十代に必要な土台は自信をつくること、
というのが僕の考えだけど、
できる限り国語はきちんと学んでほしい。

国語を学ぶ意義をきちんと理解した上で、
教科書を声を出しながら読み進めていく。

あのね、
声を出して読むって意外に大事ですからね

音感を身につけていくと、
人への伝わり方や心地よく受け入れられるか
という感覚みたいなものが自然と分かってくるから。

とにかく、
国語をきちんと身につけられるかによって、
教養も品格も決まるくらい大事
だ。

小説、論文、古典と、教科書だけでも様々なことが学べる。教科書って有難いものです。

小説も論文も、誰かに読んでもらうため、
理解してもらうために書かれていること。
まず、書き手の気持ちに寄り添うこと。
  
文章の基本は、序論・本論・結論という型
で構成され、必ず最初に、この小説は、
論文は、○○について書いていくよという
前提、つまり、ヒントが隠されている。

つまり、テーマです。

など、これらを前提に頭に入れて読むだけでも違うし、出版で磨いたスキルが案外役に立つものだ。

小説なら、架空の話とは言え、登場人物を
通して必ず、書き手の思い、信念や哲学が
込められている。
  
段落ごとに整理して、区切りながら読むと
分かりやすい。一番何を伝えたかったのか
を理解する訓練、これが国語だから。


国語が分かれば、
人とのコミュニケーションにも役に立つ。

言葉の裏側にある心、
思想を読み解く訓練にもなる。
言葉は単独では力を持ちません。

誰が言うか、書くかが大切。

ーーー(これは、自分が何かを人に向けて書くときも忘れてはならない。)
         ⇅

あなただから書ける、
あなたが言うなら信じれるという、
あなたの裏付けとなるストーリーや、
肩書きからイメージされる雰囲気を
きちんと客観視できる力がなければ、
自己満な文章になる危険があるからです。
ーーー

さて、話を戻すと、
国語に正解はないから読み手次第で
いくつもの解が生まれる。
だから面白い。

また、人に読ませる文章は必ず編集という
作業が入り込む。伝わることが大切だから。

論文やニュース記事においては、
編集意図があることを前提に読まないと
良くも悪くも読まされて全体感が見えなくなる。
偏った知識に染められるリスクがあるから
気をつける。

ついでに歴史も学ぶとよいでしょうね。
世界史よりも日本史からの方が日本人には良いでしょう。

歴史を学ぶ意義は、人間を学ぶこと。
ただし、歴史は事実であっても真実ではない。

なぜなら、勝者の記録が歴史だから。

「なぜこの事実があったのか?」
「この事実から何が起きたのか?」
その背景を考える力や
原因と結果をイメージできる力も大切。

(また、事実ではあっても真実ではないから
小説家が活躍できるんですよ。いろんな解釈があり、世界観、人生観がある。)

▶︎勝者の逆側には敗者がいる。
権力の逆側には民衆がいる。
その民衆視点を理解する思考を持てると、
当時流行った文化・芸術の背景が
かすかに見えてくる。

▶︎弥生時代に稲作が朝鮮から渡ってきた。
米を作るには土地が必要になる。
また貯蔵できるようになると人間にどんな
変化が生まれるのか?

当然、力関係が生まれ、権力が生まれ、
弱者・強者に立て分けられていく。
戦いが起きる。喧嘩も増える。
ルールが必要になる。組織が作られて
中心者が必要になる。

その流れからリーダーが誕生し、
大和政権が誕生した。
さらに確固とした政治体制をつくる必要が
生まれ聖徳太子が様々なルールを作った。

▶︎権力者は権威を求めるようになり、
神格化をはじめ、古墳を作った。
また、宗教を政治利用しはじめる。

歴史は角度を変えれば宗教史とも言える。
ヨーロッパを見れば顕著だ。
そして、宗教が権力と結びつき悪用されて
時代が混乱し、また革命が起きる。

▶︎世の乱れには必ず順番がある。
思想・哲学の乱れから人間は愚かな対立、
善悪がハッキリ浮き彫りになっていく。
英雄と奸雄が同時に生まれる。

また、歴史は振り子の原理で動いていく。
乱れれば人は平和を望み、それにかなう
リーダーが求められる。

なぜ聖徳太子が注目されたのか?
なぜ武士の時代になったのか?
なぜ平安時代は平和な期間が長く、
人間らしい文化が華開いたのか?

など、

結局、国語と同じで想像力、考える力が大切。

流れをきちんと理解すれば、
なぜ?が見えてくる。

だから国語と歴史をともに学ぶことは
相性がよいと個人的に考えていて。

教育が難しいのは、「育」の部分であって、
「育」の原点は教える側が面白い!楽しい!
と思うことにある。

混乱と不安が渦巻く現代にあって、
大人が何をし、どんな言動を放ち、
政治家がどんな行動をしていくのか?

未来の子供たちのためにも、
大人が厳しく問われているように感じます。

恥じない生き方を心がけていきたいものです。


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