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【自分用】文学フリマレポート

11/24、文学フリマに「好きにさせろよ」というブースで出店、『36.5度の夜』という小説・エッセイ合同誌を頒布いたしました。

note、Twitterでも宣伝をさせて頂きましたが、予想以上の方にお越し頂くことができました。昨日は疲れすぎてミレービスケットを齧ることしかできなかったのですが、ミレー力(ぢから)をチャージすることができたので、総括も兼ねて当日のレポートを掲載します。

ミレー力(ぢから)とか言ってる時点で察してほしいのですが、この文章は脳直で書いていて、自分が後から読み返して「楽しかった~~」って言う用の日記です。
私以外のメンバーが素敵なレポートを書いてくださったので、まじめな文章をお求めの方はそれを読んでいただき、なんかいい感じのイメージを抱くに留めてください。
あらかじめ言っておくと6000字あります。
暇すぎて眉毛の数を数えるくらいしかすることがない人は読んでください。

当日朝。設営のため、会場である流通センターへは10時到着が目標。自宅からは1時間程度で着くので8時に起きれば間に合います。
普通だったら余裕だと思うんですが、ふだん10時過ぎにしか目覚めない生活をしているので、8時でもだいぶ不安でしたが、無事起床することができました。

みなさん、起床してまずすることといえばなんですか?
そうです、ツイッターですね。
無事目覚めたことに安堵した私は、いつもようにタイムラインをパトロールしていると、こんなものを発見しました。

リカちゃんの服装や髪型を組み合わせてオリジナルリカちゃんを作ることができるのです。
これで今日の服装とかツイートしたらわかりやすいなと思い立った私は、自分に近い髪型と今日着る予定の服装を組み合わせて自分を模したリカちゃんの作成を始めました。
もうちょっとこう……服の形状がこっちのほうが……などと工夫しているうちに15分が経過していました。
その時届くちゃこさんからのLINE。

『すみません、新幹線一本逃しました!30分遅れます!』

その日、ちゃこさんはわざわざ広島から始発の新幹線で来てくれる予定になっていました。
片道4時間です。
30分程度の遅れ、ちゃこさんの起床時間や今日の稼働時間を考えればなんでもありません。
ブースの設営も大変ではないので、一人でも十分可能です。

一人いれば。

その一人こと私は布団でパジャマです。出発予定時刻まであと30分です。
そして、ここまで隠してきましたが、荷造りが終わっていません。昨晩必要なものを床に並べ、そこで満足して就寝しました。

ちゃこさんに罪悪感を抱かせないため、返信内容を考える私。

『大丈夫ですよ!私もリカちゃんで遊んでたので遅刻します』

言えねえ。8時起きの人間が言っていいことではねえ。

『大丈夫ですよ!気をつけていらしてください』

文面だけはクールに振る舞って布団から跳ね起き、床に展示されているものをとにかくトートバッグにぶち込みます。
特に、絶対に忘れてはならないのはこれでした。

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📛です。
前日東急ハンズで見つけて、ちゃこさんと一緒につけようと思って独断で買いました。

何を忘れても、例え出展者向けの入場カードを忘れても(開場時間になれば入れるから)、これだけは忘れるわけにはいきませんでした。
カバンの中で紛失しないよう📛を大事に別ポケットにしまい、家を飛び出します。

飛び出してから2分後、ガスの元栓を締めたか確認するために家に戻りました。
私は2日に一回この行動をして2日に一回電車に乗り遅れます。
お茶目ですか? 照れます。ちなみに元栓は締まっていました。
ちなみに私が作ったリカちゃんはこちらです。

*

いくつか電車を乗り換え、モノレールで東京流通センターへ。過去3度文フリに参加した時もすべて同じ会場だったので、久々ながら親しんだ場所です。
ついたのは10時30分。開場は11時。ほとんどのブースは設営が始まっています。

まずはブースの下に届いている段ボールを開封します。直搬入だったので、この時まで私自身も完成品を見ていませんでした。ここで本ができていなかったり届いていない場合、空白のブースを見せつけることになります。

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で、できてる〜よかった〜!

これで、今日来てくれる方に空白のデスクを見せつける心配はなくなりました。これで私の役目の5割は終了したようなものです。
安心した私は前日東急ハンズで購入したスタンドをカバンから出しました。

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前日に東急ハンズで購入したものです。そこに本を立てます。
立て…。
立…。

本が重くて立たねえ。
何度やっても倒れる。

ケチって二番目に安いやつを買ったのですが、高いものには値段なりの理由があることがわかりました。次からは三番目に安いやつを買おうと思います。
テープで貼り付けたり支えを置いたりしてどうにか体裁を整え、本を並べ、設営完了。ほぼ同時にイベントが開始しました。

一人きりの私。左右のブースは3人ずつくらいいてキャッキャキャッキャ。
友達のいないやつの休み時間です。この歳になってこの気持ちを味わうはめになるとは思いませんでした。5秒おきにTwitterを見ながら広島と東京までの距離徒歩5分になれ!と念じ続けました。

11時少し過ぎ。目の前にやってくる、茶色のゆるふわパーマ(あとから聞いたらパーマじゃなくてナチュラルボーンだった)、柔和な笑み。

note界のシンデレラガールちゃこ〜〜〜!

ちゃこさんがきた瞬間に孤独感が霧散し空気が清浄になり会場の照明が二度明るくなりました。
私は急いで立ち上がり、まっさきにすべきことをしました。
まだコートも脱ぎ終わっていないちゃこさんに「これ付けてください!」と📛を渡すことです。
笑うちゃこさん。ためらいなく📛をつけてくれます。よかった。これで今日の任務は終わったも同然です。

*

この後から私の記憶は急激にまだらになります。
言い忘れていたのですが、私は推しに関すること以外記憶力が5くらいしかありません。以後、時系列などおかしい可能性がありますが、記憶力5の人の書いてることだと思って大目に見てほしいです。

まずしをりさんが来てくれ、再会を喜び合いました。ちなみに半月ほど前にも会ったばかりです。しをりさんと会うのは3度目なのですが、最初に会った時から違和感が全然なくて、勝手にマブダチだと思っています。

それからしばらくして、ブースの前に小柄でかわいい女の子の姿が現れます。
お客さんかな、と思っていたら「お茶です」。

お、お茶さん〜〜!

原稿を寄稿してくれたお茶さんが来てくれました。
説明代わりに、私が大好きなお茶さんのこの文章を置いておくのでこれでお茶さんの良さをすべて察してください。

お茶さん、なんとこの日、文フリのためだけにわざわざ飛行機で来てくれました。
ツイッターでお茶さんが「飛行機取りました」ツイートした時の私の気持ち、わかっていただけるでしょうか。戦慄しました。
「空白のブースを見せるわけにはいかない人」堂々の第一位です。
お茶さんがいなかったら本が落ちていた可能性が30%くらい高かったと思います。
ありがとうお茶さん。そして店番をめっちゃやってもらってすみません。
文フリ、楽しかったでしょうか。
少しでも来たかいがあったと思ってもらえたら嬉しいです。

そこから、ありがたいことにお客さんやnote関連の方やちらほらと来てくれます。
購入してくれる方に、雑談も兼ねて「寄稿者のどなたかご存じだったんですか?」と話しかけます。

「いちとせしをりさんの文章が好きで」
「しをりさんのエッセイが読みたくて」
「しをりさん……」

いちとせしをりすげ~~~~~!!!!

知ってた! 知ってたけど! 本当にすごい!
しをりさん目当てで購入する方が現れるたび、わざわざその方のもとへ向かってお話しするしをりさん。スマホにも終始DMが届き続けていたそうで、ずっとその対応に追われていました。
いちとせしをりパワーを体感した一日でした。

そして、ちゃこさんのコミュ力の高さ。
note界隈の方もたくさん来てくれたのですが、ちゃこさんの顔を見た瞬間みんな笑顔になるなる。
私は愛想も表情筋ととっつきやすさが欠如した人間なので、ちゃこさんがいてくれて本当によかったと思いました。可能ならば私のこの先の人生に発生する他者との交流をすべてちゃこさんに外注したいです。そしたら友達の数がすぐ100倍になると思う。

*

ブース運営が落ち着いたところで、お茶さんが店番をしてくれるというのに甘え、ちゃこさんと共にとあるブースに向かいます。
『異人と同人』を販売している浅生鴨さんのブースです。『異人と同人』と共に我々が求めていたのがスイスイさんです。我々はスイスイさんフォロワーでありスイスイさんに憧れし者です。

「いますかね?」
「今日来るってツイッターで見ましたけど……」

当該ブースに接近する私たち。
そこに座るシュッとしていかにも洗練された女性。

い、いる~~~~~!!

直視できず一旦ブースを通り過ぎる私たち。

(「い、いる!いますよ!」)
(「完全にスイスイさん!」)

「写真を撮ってもらいましょう。私からお願いします」

キリっとした表情でそう言ったちゃこさん。さすがコミュ強、なんと頼もしい。
外交を委託している私はその背後に立って便乗します。

「あの、スイスイさんですよね?」
「はい。……ちゃこさん? noteの人ですよね?」

ちゃこさんスイスイさんに認知されとる!
しかもnoteの代表選手として!

そしたらスイスイさんが私の方を見て、

「みつしま……えりおさん……? 通知で名前見ます。男性だと思ってました」

なぜか私のこともご存知でした。書く人としてではなくですが、認知していただけるならばスイスイさんの書いたものを執拗に読み続けふぁぼり続けてきたかいがありました。

憧れの先輩に群がる女子生徒よろしく順番に写真を撮ってもらい、キャイキャイしながらブースをあとにしました。
そしてこちらをご覧ください。刮目してください。

📛を胸にドヤ顔のちゃこさんと私。
見ましたか?ありがとうございます。これは自慢です。どうか存分に羨んでください。
スイスイさん、浅生鴨さんありがとうございました。
そして、ブース前でうるさくしてしまってすみませんでした。

その後は、しをりさんとちゃこさんと一緒に会場の裏手の藪……? 茂み……? のある校舎裏みたいな……? 場所のでかいコンクリートブロック……? に座ってカレーを食べました。三人でいるとキャッキャしてお昼休みの女子グループみたいになって本当に楽しかったです。現役の学生時代はまったくキャッキャしてなかったので、この二人と高校時代同じクラスだったら楽しかっただろうなと思いました。

*

ブースに戻ってしばらくしたら、チャーミングだけどきりっとした人が現れました。
つきのさんでした。

つきのさん、原稿レイアウトに一番こだわってくれた人です。
本を完成させるお尻をたたいてくれたのがお茶さんの「飛行機のチケット取りました」という戦慄のツイートだとしたら、この本がきちんとした体裁に整ったのはつきのさんのおかげです。
「いい加減なものを作ったら許されねえ」という緊張感をくれました。
ブース裏で色々お話したのですが、文章で読んでいた通り、自分の哲学とプライドを持った人でした。かっこいい人です。
本、どうだったでしょうか。クソ本になっていなかったでしょうか。私は今も緊張しています。

戻ってきて店番してたら、バズりOLのしりひとみさんが差し入れにミレービスケットを携えて来てくれました。

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よっぽど蓋に「しりひとみ寄贈」とサインしてもらって周囲を威圧してやろうという思いが頭をよぎったのですが、どうにか理性で抑えました。
しりさんありがとう。ミレービスケット初めて食べたのですが好きなお菓子トップ10にランクインしました。次に会う時はサインください。

3時前、とある人からLINEがきました。

『今起きた』
『お茶さんがいる時間に間に合わない』

げんちゃんでした。
note酒場で初対面のしりさんから酒代をせしめるというヒモ力を発揮した人物です。起床時間もたいへんヒモ力が高いです。
とはいえせっかくならお茶さんに会ってもらいたい。
16時に帰らなければならないお茶さんと一緒に流通センターの改札前でげんちゃんが来るのを待ちました。短い時間でしたが二人が顔を合わせることができてよかったです。

*

ねえ、今5千文字超えたんですけど正気か?まだ書く気か?
でもまだ書いちゃうもんね~~~。

個人的にめちゃめちゃ嬉しかったのが、ネネネさんとお話できたことです。
ネネネさんの短歌も文章も好きで、実は『36.5度の夜』にもお誘いしたかったのですが、高嶺の花と思ってチキって声をかけられず、ただじっとりと文章を読んでいたのがネネネさんです。

もともとしをりさんと相互だったようでブースに来てくれたのですが、お話した時に「満島さん?音楽の人ですよね?」と言ってくれてめちゃめちゃ嬉しかったです。ネネネさんに読んでもらえてたことも嬉しかったし、音楽の人と認識されてるのも嬉しかった。もっと音楽の文章をたくさんかいてもっと音楽の人になろうと思いました。

ネネネさんの短歌の本も買わせていただいたのですが、一遍一遍が刺さりすぎて一気に読むことができませんでした。たった31文字なのになんでこんなに揺さぶるものが書けるんだろう。毎晩1ページずつ読ませてもらいます。

ああ、満足しました。書き残したかったことは全部書きました。
この後にも撤収したり打ち上げ行ったりしをりさんと別れ際に手をぎゅっと握りあって「また一緒にやりましょう」と約束したりしたのですが、そういう時に感じたことは秘密です。

冒頭にも書いたように、昨日は疲れすぎて昼過ぎまでぼーっとしてしりさんからもらったミレービスケットを齧り、夜には米を炊くのをミスって米を三合無駄にしたりしていました。
そして、ここには楽しかったことしか書きませんが、ミレービスケットを齧ったり米を炊くのをミスったりしながら色々重たいことや暗いことやまじめなことも考えていたのですが、それはまた別の時に、別の機会に書いたり、書かなかったりしようと思います。

文学フリマ、終わりました。
残部につきましては、12月8日のnoハン会に持参するのと、通販もする予定です。
買えなかった、という方は、またご案内しますのでそちらをご利用いただけたらと思います。

*

来てくれた方、買ってくれた方、ありがとうございました。

寄稿してくれたしをりさん、お茶さん、つきのさん、げんちゃん、ありがとうございました。

表紙イラストとデザインを引き受けてくれた雨野よわさん、ありがとうございました。
私はnoteで一番雨野さんの絵が好きな自信がありますが、お会いして柔和な中にあるすさまじいハングリー精神に雨野さん自身もめちゃめちゃ好きになりました。
必ずまた一緒に何か作りましょう。

それからちゃこさん、ちゃこさんと一緒にお祭りができて楽しかったです。
ちゃこさんと比べまだまだだと痛感した一日ですが、きちんと肩を並べられるようにがんばるので、これからもよろしくお願いします。
必ずまた使うので📛は捨てないでください。次はもっと大きく名前書きましょう。あの📛、大きさに対して名前書くところが小さすぎんか?

みんな自分の意志で参加してくれたということは承知であえて言います。
私の我儘に付き合ってくれてありがとうございました。
私は満足です。でももっと貪欲になりました。

また会いましょう。

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