第22話 希望の宝石6
運動着から制服に着替え直し、更衣室を後にして教室に戻る。教室には数人の生徒が残っているが、私が教室に入るのを見かけた生徒が一礼するだけで、特に何もなかった。武技の授業の後に何か言われるかと予想していたのでホッとしつつ、私は通学カバンに教科書を詰め、教室を後にしようとした。
「カメリア嬢。」
背後から呼び止める声が聞こえて振り返ると、そこには笑みを浮かべたミッドウェルの姿があった。
「あら、ミッドウェル。何かしら?」
「今日はこの後にマルフィス様に用事もあるので、一緒の馬車に乗