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エグゼクティブ・コーチング、システム・コーチング、ファシリテーションなどのアプローチで組織開発を行っています。 また、ジュニア・サッカーのコーチも始めました。 楽しく複業しています。 組織開発のことや、ジュニアサッカーのコーチで感じたことなどを書いていきます。

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  • エグゼクティブ・コーチによるジュニアサッカー・コーチの記録

最近の記事

ウィズコロナ時代では何が変わるか?(4)これからの組織開発

今日は僕の柱の一つである組織開発について。 これまでの記事で書いた通り、これからの組織は、一言で言うと”自律分散型”に移行していく。 そうすると、組織開発の力点も当然変わっていく。これが僕の仮説だ。 では、その力点はどのように変わっていくのだろうか? まず、これまでの組織開発で力点が置かれていたのは、対話による分断の解消という側面が大きい。 その分断は、製造ー販売ー開発といった機能間の分断もあれば、経営者ー中間管理職ー一般社員という階層間の分断もある。 小集団内では強

    • ウィズコロナ時代では何が変わるか?(3)マネジャーに求められること

      前回、これからの企業のあり方で書いた通り、これからのマネジャーには、管理ではなく、1on1で気づきを促すことがより求められるようになる。 そして、この1on1では相手がどのような経験を有しているか、相手の最近の状態はどうかなど、その時の状況によって、ティーチング(自分の中にある知識などを教える)とコーチング(相手の中にあるものから気づきを引き出す)を切り替えて行わなければならない。相手に対して、より幅の広い関わりをすることが求められるということだ。 ところが、これまで指示

      • 書籍紹介:「リーダーシップの旅」&「選択の科学」

        ※Facebookにアップしている、7日間ブックカバーチャレンジを、せっかくなので、noteにも転載します 【Day6】 リーダーシップといえば、やはり「リーダーシップの旅」。 先週、キングダムの映画を観ながら、久しぶりに何回でも見たい映画だと思ったけど、人気のある漫画の多くは、この本の「Lead the self、Lead the people、Lead the society」に当てはまっています。ドラゴンボール、ワンピース、鬼滅の刃、・・・キリがないけど、映画版の

        • ウィズコロナ時代では何が変わるか?(2)企業のあり方

          前回、働き方に関する記事では、これから一人ひとりは「自宅や地域でのテレワークが中心になり」、「勤務時間は減り」、「複業を推進する」のではないかと書いた。 つまり、企業から見ると、社員は分散する方向だ。普通に考えるとエンゲージメント(企業と個人のつながり)は低下する。 そういう流れになるからこそ、エンゲージメント(企業と個人のつながり)を高められる企業だけが、残っていくことになるだろう。 そして、そういう企業であるための、大きなポイントは3つだと思う。 1.明確なミッショ

        ウィズコロナ時代では何が変わるか?(4)これからの組織開発

        • ウィズコロナ時代では何が変わるか?(3)マネジャーに求められること

        • 書籍紹介:「リーダーシップの旅」&「選択の科学」

        • ウィズコロナ時代では何が変わるか?(2)企業のあり方

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        • エグゼクティブ・コーチによるジュニアサッカー・コーチの記録
          16本

        記事

          ウィズコロナ時代では何が変わるか?(1)働き方

          緊急事態宣言が全都道府県で解除され、週1~2回の交代などで出社する方も増えてきた。クライアントや友人にその様子を聞くと、反応は様々だ。 ・オフィスはやっぱりやりやすい!!ちょっとした相談がすぐできる ・違うフロアの人とふと話して、いい情報もらえた ・通勤時間や、お客さん先への移動時間があることで切り替えができる ・電車の中の一人の時間が実は貴重 ・全員オンラインか全員オフラインのどちらかが会議はしやすい。  オンラインの人とオフラインの人が混ざると温度差が出る ・ちょっと

          ウィズコロナ時代では何が変わるか?(1)働き方

          書籍紹介:「かかわり方のまなび方」

          ※Facebookにアップしている、7日間ブックカバーチャレンジを、せっかくなので、noteにも転載します 【DAY4】 経営全般の次は組織開発に関する本を一冊。 組織開発の分野も勉強になる本が多いのですが、本棚を見ながら、好きな本という観点に立ち返ると、この本がフッと目に飛び込んできました。 10年以上人に関わることを仕事にしていますが、この本に登場するファシリテーターの方々のあり方はとても共感するところが多く、その中でも、《その場で生まれるものがワークショップです

          書籍紹介:「かかわり方のまなび方」

          書籍紹介:「経営を見る眼」

          ※Facebookにアップしている、7日間ブックカバーチャレンジを、せっかくなので、noteにも転載します 【DAY3】 前回の事業創造系に続いて、今回は経営全般がテーマの本。 伊丹先生はMOTで経営戦略や管理会計などを教わり、僕の経営観とか組織観のベースになっていて、紹介したい本がたくさんあるのですが、あえて一つ上げるとやはり「経営を見る眼」になります。 組織にある3つの流れ(情報、カネ、感情)、その流れの中でも感情の流れの重要性、見えざるものを見ること、性弱説(人

          書籍紹介:「経営を見る眼」

          書籍紹介:「ジョブ理論」と「戦略的イノベーション」

          ※Facebookにアップしている、7日間ブックカバーチャレンジを、せっかくなので、noteにも転載します 【Day2】 今日は、事業創造系の本を2冊。 社会が大きく変わろうとしている中で、新たな事業をどのように創造していけばいいか、について大事なことが学べる本です。 「ジョブ理論」(クリステンセン)は、ある特定の状況で顧客が成し遂げようとしている進歩を、機能的、社会的、感情的側面も含めて理解しながら、プロダクト/サービスを創っていくという考え方はとても納得感があるし

          書籍紹介:「ジョブ理論」と「戦略的イノベーション」

          書籍紹介:「下り坂をそろそろと下る」と「わかりあえないことから」

          ※Facebookにアップしている、7日間ブックカバーチャレンジを、せっかくなので、noteにも転載します 【Day1】 平田オリザさんの本を2冊。 「まことに小さな国が、衰退期をむかえようとしている」という絶妙の書き出しから始まる「下り坂をそろそろと下る」。 多様な価値観がある中で人間はそもそもわかり合えない。わかり合えなければコミュニケーションではないと思う必要もないという「わかりあえないことから」。 どちらも2-3年前に読んだ本ですが、まさに今必要な内容。これ

          書籍紹介:「下り坂をそろそろと下る」と「わかりあえないことから」

          好きなことをマネタイズするvol.4   ~自分の好きを発信し、仲間をつくる~

          これまで書いてきたように、好きなことを仕事にして対価を得るためには、誰が、どのような状況で、なぜ買うか?なぜ買わないか?をリアルに考え、その誰かのパートナーになれるように仕事をしていくことが大事だ。 では、その誰かにどのようにリーチすれば良いのだろうか? SNS、web広告、DM、チラシなど広告や営業の手段はいろいろとあるし、そのあたりのことは巷に情報がたくさんあるので横において、今回は仲間づくりについて書きたい。 まずは、以前も出した図に戻ろう。 以前の記事では、①が

          好きなことをマネタイズするvol.4   ~自分の好きを発信し、仲間をつくる~

          好きなことをマネタイズするvol.3   ~自分は誰のパートナーか?~

          引き続き、マネタイズについて。 前回書いたように、好きなことを仕事にして対価を得るためには、顧客の状況や理由を深く考えながら、自分の仕事を作っていくことが大事だ。 加えて、その顧客のパートナーであり続けることの重要性も、今後ますます高まっていくと思う。今回は、そのあたりのことを書いてみたい。 「あなたは誰を見て仕事をしていますか?具体的に思い浮かべてください」と聞かれたら、どんな人を思い浮かべるだろうか? 仕事における関係者がたくさんいる中でも、特に意識が向いているの

          好きなことをマネタイズするvol.3   ~自分は誰のパートナーか?~

          好きなことをマネタイズするvol.2   ~買う理由と買わない理由~

          今回もマネタイズについて。 前回は、以下の2つの方向をイメージしながら、提供内容や顧客について考えてみようということを書いた。 「自分でできるけど、したくない」人たちの代わりに行う。 「自分でできないけど、したい」人たちに教える。 このときに、制約条件を取っ払い幅広く考えるのも大事だが、いい仮説を持つためには、"顧客の理由"を考え抜くことが大事だ。ここで、どれだけ考え抜けるかが成功を左右すると思う。 前回に続いて、農業を例に考えてみよう。 現在、畑で作った野菜を流通を

          好きなことをマネタイズするvol.2   ~買う理由と買わない理由~

          好きなことをマネタイズするvol.1 ~代行するか?教えるか?~

          僕の理想とする世界観、それは75億人の壮大なジグソーパズルがピタッとはまる世界。 それぞれの個性が尊重され、イキイキしていて、全体としてキラキラと輝いている世界。 そして、こういった世界に近づいていくためには、ミッションを持つこと、そしてマネタイズすることの2つが大事だと思っている。 今回からは、後者のマネタイズについて書いてみたい。 好きなことを仕事にしながら、収益モデルを構築し、対価を得ることは生きていく上で欠かせない。そして、対価をいただくことが誰かの喜びに貢献して

          好きなことをマネタイズするvol.1 ~代行するか?教えるか?~

          新たな産業構造への転換(後編)

          前回の続きということで、2つ目のポイントから。 2.単価の倍増 次のポイントは、労働時間を半減しながらも、今まで以上の高い成果を目指そうということだ。 ここでいう成果を厳密に定義すると「インプットした物質が生み出す、単位あたりの価格」ということになる。例えば、木材1kgを使って生み出した商材の価格を倍にしようということだ。 もちろん、単純に値上げしましょう、という話ではない。 そもそも価値のあるものを創り出していくことが必要だ。 一人ひとりがミッションのために働き、自分

          新たな産業構造への転換(後編)

          新たな産業構造への転換(前編)

          次はマネタイズのことを書こうと思っていたところ、前回の記事を読んでくださった大学時代の恩師とのやり取りによって思考が深まったので、前回の続きをもう少し書くことにした。 その前回の結論は「経済成長ではなく、(お金や物質を獲得すること以外で得られる)心の喜びの成長を志向しよう」であり、今回のテーマは「心の喜びの成長を志向した先にある産業構造は?」だ。 結論を先に書いておくと、大きなポイントは3つだ。 1.労働時間の半減 2.単価の倍増 3.サービス消費の爆発 今までの半分

          新たな産業構造への転換(前編)

          経済成長とは何か?

          もう20年以上前、学生だった頃、僕は化学工学を学んでいた。 化学プラントに限らない様々なプラントやシステムの最適な運転を追及する実践的な学問で、この分野に出会って初めて、大学での勉強が楽しくなったのをよく憶えている。 その化学工学には、基本的かつ重要な概念として、”物質収支”というものがある。 原子は消滅したり、新たに生成したりしないという質量保存の法則に基づく概念で、ある系(一つの反応器の場合もあるし、地球全体も一つの系だ)において物質は増えも減りもしないという大原則だ

          経済成長とは何か?