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エグゼクティブ・コーチによるジュニアサッカー・コーチの記録

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記事一覧

書籍からの学び vol.9~グループ・チームでの守備にチャレンジ~

さらに同じシリーズが続きますが、今日は「サッカー新しい守備の教科書(坪井健太郎)」から。

本書は守備における基本的な全体像と戦術コンセプトの紹介、アトレティコなどの守備のプレーモデルの解説など、守備について真面目に考えてこなかった自分にとってはめちゃくちゃ勉強になりました。高校の時に、これくらい考えてサッカーしておけば良かった。。

そういう内容なので基本的には小学生には難易度が高いのですが、ジ

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書籍からの学び vol.8~選手がものごとを習得するプロセス~

「サッカーの新しい教科書(坪井健太郎)」からの学びが続きますが、それくらいこのシリーズは本当に勉強になることが多く、お薦めです。

今回は5つの段階で整理されている選手がものごとを習得するプロセスについて。基本的には仕事でよく言われるPDCAと同じですが、自動化というところまで考えるのか、というのが一つの発見だったので、メモとして残しておきます。

①説明
簡潔かつ明確にメニューを伝える。特に、何

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書籍からの学び vol7~デスマルケを身につけよう~

前回取り上げた「サッカーの新しい教科書(坪井健太郎)」「サッカー新しい攻撃の教科書(坪井健太郎)」では、攻撃におけるアクションであるデスマルケ(マークを外す動き)がしっかりと取り上げられています。

まずは、その目的として挙げられている4項目を確認しましょう。

・敵のマークを無効化する
・ボール保持者のためにパスコースを作り、ポゼッションゲームを
 コントロールする
・攻撃に深さと幅をもたらす

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書籍からの学び vol.6~サッカーにおける戦術~

戦術というのは典型的なビックワードで、ぼんやり使われることが多いように感じていますが、「サッカーの新しい教科書(坪井健太郎)」「サッカー新しい攻撃の教科書(坪井健太郎)」「サッカー新しい守備の教科書(坪井健太郎)」などを参考に自分なりにまとめると、以下のような3段階に整理できます。

(1)チーム戦術(11人全体、ジュニアの場合は8人全体でどのようにプレーするか)

(2)グループ戦術(DFライン

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書籍からの学び vol.5~年代別の指導方針~

大人向けの本からの学びも挟みつつ、ジュニアサッカーの指導という本筋に話すを戻すと、「サッカー年代別トレーニングの教科書(中野吉之伴)」はそれぞれの年代で何を重視してコーチングすべきか?という問いに、いい答えをくれ、非常に参考になりました。

例えば、僕は現在U-9世代を見ているのですが、読んで感じたのは、この年代でサッカーというものが少しづつわかり始めるということ。状況によるドリブルの使い分け(運

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書籍からの学び vol.4~狭小戦術~

「戦術リストランテ(西部謙司)」もまたジュニアサッカーのための本ではなく、戦術トレンドについて書かれた本ですが、サッカーを見る視点が養われます。

その中のちょっとしたコラムで、日本サッカーは《狭小攻撃⇔狭小守備のクローズ戦術》をゲームモデルとして目指すといいんじゃないかということが書かれていました。簡単に言うと、高いテクニックを活かし狭小攻撃で引いた相手も崩す、ボールを奪われたらすぐに狭小守備に

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書籍からの学び vol.3~サッカーで一番大事なことは?~

まず、サッカーで一番大事なことは、テクニックではないということが、一つの結論です。
もちろん、止めて・蹴るが基本なので、基礎練習は疎かにできませんが、テクニックはあくまでサッカーにおける手段ということは忘れないでおきたいところ。

①サッカーで大事なことは"賢さ"

それでは、何が大事かというと、一つは"賢さ"だと感じました。vol.1でも取り上げた村松尚登さんの2つの書籍より引用します。

【サ

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書籍からの学び vol.2 ~トライアングルを身につける~

「モダンサッカーの教科書(レナート・バルディ)」は、ジュニアサッカーのための本ではなく、ペップ・グアルディオラの考え方をベースに最先端の戦術トレンドについて書かれた本ですが、単純に面白いと同時に、サッカーについて改めて勉強になりました。もちろん、ポジショナルプレーを目指すかどうかにもよるのですが、僕自身は自分たちでボールを保持し攻撃を仕掛けるスタイルを取らせてあげたいと思っているので、ペップの考え

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書籍からの学び vol.1

コロナショックによって、チームは活動自粛。せっかく時間があるので、ここ3ヶ月で読んだ本を振り返っています。いろいろ学びがあったのですが、今日はコーチのスタンスとして共感した考え方をまとめておきます。

1.子どもたちが考え、気づくことをサポートする

まず根本的に大事にしたいのは子どもたち自身に気づかせること。池上正さん(「サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法」など)や畑喜美夫さん(「子ども

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審判講習会

先日、4級審判資格の講習会に参加してきました。
サッカー経験者ではあるので、基本的なことは知っていますが、試合で笛を吹く以上、ちゃんと資格を取ろうと思ったのがきっかけです。

 ※内容はざっくりこんな感じ
 ・制度や、県の審判員の現状(人数など)など、背景説明が1時間強
 ・競技規則の説明①が1時間強
 ・(昼休みを挟み)副審のフラッグの使い方の実技講習が1時間強
 ・競技規則の説明②が1時間強

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サッカーって、どんなスポーツ?

ジュニアサッカーを見ていると、当然ですがミスも多く、そのミスを責め合う場面も目にします。
また、周りのことを考えないで独りでプレーをする子がいたり、集中力が切れて走らなくなる子がいたりもします。
子供たちの成長度合いや自己主張の強さなど、個人個人の差が低学年では特に大きいので、普通のことですね。

ただ、そういう様子を見ているうちに、「サッカーって結局こういうスポーツなんだよ!」という軸になる考え

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練習試合の時、どんな話をするか?

サッカーはやっぱり試合をすることで一番成長するし、子供たちにとって試合が一番楽しいと思うので、できるだけ土日のどちらかは試合をしています。

低学年だとまだ公式戦が少ないので、練習試合を組んでいるのですが、さて、試合前、試合中、試合後にどんな話をするか、何を伝えるといいのでしょうか?

何も準備をせずに、、意味のないことや一貫性のないことを話している自分に気づいたので、一度まとめておきたいと思いま

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基本プロセスは課題解決

先日、練習メニューの設計は以下のステップで考えると書きました。

①目標設定:何を目指すか?ありたい姿・目標を明確に設定する
②現状分析:それに対する現状を丁寧に分析する
③概略設計:それらのギャップを埋めるためのステップ・流れを考える
④詳細設計:各ステップの目的に沿って、内容・所要時間を設定する

これとかなり似ていますが、練習と試合を通じた大きな流れの基本は課題解決だと感じています。

①目

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練習メニューはどのように決めればいい? vol.2

今日は前回書いた大きな流れに当てはめて、練習メニュー決定の具体例をメモとして残しておきたいと思います。

①目標設定:何を目指すか?ありたい姿・目標を明確に設定する

例えば、今回は以下のようなありたい姿を設定したとします。

「後方からのビルドアップを行い、ゴール前(アタッキング・サード)で勝負できる状況をつくる。そのために、常に複数のパスコースを作りながら、ボールを前に進めることができるよう、

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