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気付いたときには、ヴィンテージ。

早朝、雨の音で目が覚めました。
久しぶりの強い雨。

でも、出勤するころには止んで。
玄関のドアを開けると、道路の大きな水たまりとどんより曇り空が目に入る。

でも、ふと反対側の空を見ると、白い雲の切れ間から、眩しいくらいのきれいな青空。
山並みに朝陽が当たって、濡れた鮮やかな緑の部分と、影になった深い緑の部分のコントラストが、はっとするような美しさ。


すっかり平日の様子を取り戻した朝の道。
車で混み合う通勤風景が、なんだか明るい青い色に包まれている。

………あちこちの水たまりや濡れた車体に、青空が映ってるからだ。

今日はそんなキラキラした朝でした。



サッカーの試合や早朝出勤が続いていたので、なんだか久しぶりに、家族そろっていつもの時間に朝ごはんを食べた気がします。
朝にコーヒーをいれるのも、久しぶり。


食べ終わったら、長男は自分の使った食器を全部下げるのですが、次男はそのまま。

下げてよー、と言おうとするのですが、いつも空っぽになった食器たちの様子が愛おしくて、そのまま声を飲み込んでしまうのです。

キラキラしてる。

最近、兄弟がいつも気に入って使っているのが、この脚付グラス。(プラスチックだけど。)
本当は、アウトドア用に買ったもの。
子ども心に、特別感ありますよね、ワイングラスみたいなの。


でも、赤ちゃんの頃から、初めのコップくらいしかプラスチックの食器は買っていないかも。
私の好きな食器を、小さいときから使わせてきました。

毎日のように使う食器は、同じものや色違いを買い足して使えるように、iittalaやARABIAのものが多い。
割と丈夫で、シンプルで子どもにもとても使いやすいデザインとサイズ感。
ほんとに何年もずっと、使わない日はないくらい。


あと、食器ではないけれど、Artekのスツールや、チェアも。

決して北欧テイストが好きなわけではないのですが。
いいなと思うものは、やっぱりよい。
そして、長く作られ使われてきたものは、これから先も、作られ使われていくように思うのです。


村上春樹さんが、好きな四字熟語はなんですか、という質問に対して、「三茶池尻」と答えていましたが。余談。

私はと聞かれると、「経年変化」と答えます。笑


「経年変化」について、好きなものを語り出すときりがないです、きっと…。
でも、お金に余裕があるわけでもない我が家で、子どもたちに"長く作られてきたよいもの"、を日常に使わせたいのには密かな理由があります。
それは。


あと10年も20年もたって大人になって、世の中のいろんなものに触れて興味をもって、
あ、そういえば、子どもの頃うちで使っていたあの食器は……イスは……
と気付くときがきてくれたらいいな、という願望です。

別に気付くことがないなら、全然それはそれでいいのです。

でも、もし気付いて、いいなと思ってもらえたら。
そのとき使い込んでヴィンテージになっている(かもしれない)これらを、躊躇なく譲ろうと思っているのです。

そう、そんなささやかな夢。

それとも妄想?エゴ?
いいんです。
結局私が毎日うれしいから。


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