見出し画像

日本国内移住(10年経過)の実態(移住あるある・注意点)と 地方フランス(語)生活

こんにちは。30余年のフランス語経験を基に、効果的なフランス語学習法、フランス・企業・地方移住に関連すること、その他をお伝えさせていただいております。

はじめに

前回の記事 で、このコロナ禍、地方移住ではなく、いっそ フランス短期留学→仏検2級合格? のお話をしました。

今回は、あなたがフランスへ渡ってしまう前に(?)、現在私が実践中(10年目)の、日本の地方への移住の実態と、そこでのフランス・フランス語生活のご紹介です。

フランスとはいかなくても、日本国内の地方への移住、そこでのフランス(語)関連生活をお考えの方、その他移住をお考えの方のヒントになれば幸いです。

私の移住先:東京から1時間ちょっとの県

私が現在住んでいるのは、東京駅から新幹線で1時間ちょっとの、人口20万人弱の、県庁所在地ではありませんが、まあまあ大きめの市です。住居は駅近くの市街地にあり、買い物や公共施設も周りにあるので便利なところではあります。

私はもともと、現在の県と東京の間の県に住んで(実家です)、東京に通学・通勤していました。

10年前、たまたま結婚相手が現在の県在住でそこに根付いた仕事をしていたので、結婚と同時に私が引っ越し(移住)しました。

同時に会社は退職し、いったんは専業主婦になりました。

今の市には、結婚前に観光で来たことがありましたので、全く縁もゆかりも無いところではありませんでしたが、よく知っている、というほどでもありませんでした。

移住の実際1:移住あるある

移住当初は毎日泣きそうでした。住んでみるとやはり予想と違うところが多かったのです。

東京に頻繁に遊びに行くといっても、限度があります。移住前は、ちょっと距離が遠いところに引っ越し・新幹線でしょっちゅう遊びに行けばいい、と思っていましたが、会社の定期もないと交通費ってバカにならないものです。

また、子供が生まれると(私は子供あり)、時間・行ける場所の制約も出てきます(実家に寄って預けて遊びに行く、ができる環境にある方なら、少し行動の制約もなくなるようですけどね)。

車は、主人は運転しますが私は運転できないので、日常の買い物は自宅周辺のお店+通販でなんとかなるものの、車が無いと自由に行けないところもあります(このあたりは、運転ができる方は全く問題にならないところですね)。

田舎特有のつきあいの密さや、噂話云々については、この辺りは転勤族もいるので、それほど感じませんが、ちょっと離れた、農地のある地域などですと、そういうことがあると聞いています。冠婚葬祭も盛んです。

コロナ陽性者の特定もあります。ちなみに発表される感染者数は、県全体で一桁/日、市単位だと今までで数えるほどだと思います(市町ごとの正確な数字は発表されていないのです。感染者への誹謗中傷を避けるため、と県も公言しているので、そういうことだと覚悟がいるかもしれません)。

「移住で困ったこと」、あとは…細かいことですが、

テレビのチャンネルが、番号は東京と同じですが、局名はローカルのものになり、夕方のニュース番組や、CM、番組と番組の間の数分番組(「世界の車窓から」の類)は、違います!それで困る、というわけではないのですが、寂しいものです(テレビ東京は、我が家はケーブルを引いているので見られます)。

あと…電車の車両が5両とか…(私の住んでいたところは15両か11両でした)。まあそれで例えば混んで困る、というわけではないのでいいのですが、中づり広告がなかったり、これも寂しいです。

ただ、ほとんど全て慣れました(進行中の未曽有のコロナ関連以外は)

今は、コロナの影響もありますが、人口密度が低くてのんびりしているのが、心地よいです。

おしゃれなカフェやお店などは、グッと数は減りますが、あるにはあります(車じゃないといけないところもありますけどね。駅の周りなら何かはあります)。

ただ東京でも1つの行きつけのところしか行かないなら、選択肢が少なくても別に困らないと思います。

コロナ禍で通販もさらに充実していますしね。都会にいても買い物はもっぱら通販、という方もいるはずです。

(特に私は若いころに色々買い物したり出かけたりしたので、そろそろ落ち着いてもいいかな、とも思っていたころに移住したこともありますが…)

いわゆるおしゃれなショッピング・モールもコロナちょっと前に郊外にできて(バスもあり)、コロナの前なら足繁く通っていたはずなのに、あまり行かず自分の家にいることが多くなり、なんとも世界も人も変わったものです。

街自体は、街並み外観規制をしているところもあり、東京のゴチャゴチャしている感じや目にうるさい広告は少ないので、落ち着けます。また、人口密度も低いですから、ゆったり歩けていい気持ちです。

移住の実際2:「フランス」は、無い

「フランス風」に関しては、そのようなカフェが1店あったのですが閉店してしまってからは、カフェはありません。パティスリーは微妙なお店が1店。あと「フランス風」と言えば、パン屋さんの「DONQ」と、数軒のフランス料理のお店、あとは本、でしょうか…

(本に関しては、図書館が結構充実していて、買う場合はちょっとした本なら街中の本屋さん・あとはAmazonで足りる、いう感じです。ただ東京の大型ブックセンターや専門書店は懐かしく、私は東京に行くとそういったお店に1つは必ず行きます)

フランス語を使った仕事は?

このように、フランス関連のものは中々見つけられない中、私も専業主婦はやっぱりやめて働き始めようと思い、自分の能力や経験を生かせる仕事…ということで、

結局行きついたのはフランス(語)関連、

それも自分で、まったくのフリーでフランス語を教える+フランスの文化について知らない方々に教えることでした。

フランス語をどこかの企業で使う、ということは、東京に行かない限り、皆無と思ったほうがいいでしょう。

(なお、カルチャースクールへの売り込みもしましたが、私の場合は、生徒さんの問合せがないということで、講座開催には至っていません)

しかし、このあたりはフランス人も住んでいる人がいませんし、他にフランス語のできる日本人もいらっしゃらないようで、よく言えばライバル無し。

「私もできるかも」と思い、HPとしてのBlogを開設して募集を始めた次第です。

その後、徐々にではありましたが、生徒さんの数がありがたいことに増えて、約10年になるところです。

ただ、語学教師というのは、その言葉ができるからといって、教えるのが上手、というわけではなく、安易にできるものではありません。

私は大学院でフランス語教育を専門とし、在学中に中学生・高校生に教える経験もありましたので、なじみのある仕事でした。

移住されて同時に職も探される方は、みなさん、得意な分野でできること・かつ競争相手がいない・少ないこと(これ重要。地方ならでは、かと思います)を始められばいいかと思います。

最初はすぐにはお客様が集まる・または売れないかもしれませんが。

フランス語講師の話に戻ると…

昔取った杵柄とは言っても、15年の会社勤めの後の、久しぶりの再開でしたので、院生の時に参加させて頂いていた研究会などで最近の情報を仕入れ、様々な「今」の教材や教え方を研究し、試行錯誤をしながら、レッスンさせて頂いてきております。

そして、たとえ東京であっても自信を持って提供できるレベルを常に追求して参りました。これは、語学教師のプライドです。地方だからとレベルを下げるのではありません。常に最高のレッスンレベルを追及しております。

フランス語オンライン市場@移住先

オンラインレッスンについては、私は自分個人ではオンラインでもう何年も習っていますので(たまには色々しゃべり続けないとなまってしまうけど、周りにしゃべれる人がいないので)、どういうものかは経験がありました。

(本当は語学は対面が一番だと思うのですが、会話相手が近くにいないし、初心者ではないのでオンラインでもいいか、と選んだ感じです。初心者は特に対面がおすすめです)

コロナが襲い始めたころ、自分でもオンラインレッスンに着手しようかと思いましたが、

私の生徒さんは、

オンラインは望まない・対面レッスン希望

でもコロナで落ち着かないときに、フェイスシールドなどの感染対策をしてまでフランス語レッスンを受ける気にはならない

なのでしばらくお休みする

という方々が多く、今は、本当に少ない人数の方々のみが、それぞれ、感染対策にご協力して下さいながらレッスンを受けて下さっています。

これは、もしかしたら、他の地方都市でも同じような状況かもしれませんので、情報としてシェアさせて頂きます。

オンラインになると、全世界がライバルです。

今、ヨガとかその他いろいろなオンラインレッスンがありますが、今、数ある中から自分のレッスンを選んでもらうには、宣伝での引き込みではなく、

自分のレッスンの圧倒的存在価値(オンラインの技術も含む。you tube での配信の場合は編集の技術も含む)が必要、と考えています。

今、雨後の筍のように、「オンライン」が玉石混交に生えています。私は、オンラインに関しては今は戦略を立てている最中です。

東京都地方の二拠点制について

その他の注意点としては、

「東京と地方の二拠点(頻繁な往復)は考えない方がいい(地方で完結する仕事がよい)」

ということです。

つまりは、同じ県の他の街・他県の街(いずれも別荘地)でもよく起きているのですが、仕事で東京に行ってウイルスをもらってくる件が多発しています。起きるたびに「また東京だよ」と言われています。そして、住まいも特定され引っ越した方もいると聞いています(引っ越しはあくまで噂ですが、特定はよく聞きます)。

一方、別荘地ではなく、東京の遠めのベッドタウンとして栄えて来た街ででは感染者がまとめて出ているかというと、全く出ていない所もあります。「また東京」と言われないために、相当注意して(例えば会食は全くしないなど)通勤されているのだと思います。

以上のような状況をご承知おき下さい。

今後のアップ記事(予定)

フランス語に関しては、仏検一級取得の勉強方法と受かったあとの変化、フランスの企業でフランス語を使って働くこと

など、予定しております。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?