わたしとごはん、日々のこと

今日あったこと、笑ったこと、食べたものを見せびらかしています。

わたしとごはん、日々のこと

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最近の記事

27歳のこんな感じ

こんなに気温が上がりきってるような日が何日か続いて、まだ蝉の鳴き声が聞こえないせいで夏だと言い出せないみたい。 冷たいものしか体に取り入れたくなくて、お昼は麺の確率がぐんとあがり、毎日同じものでなければ良いというルールが自然とできる。 蕎麦、そうめん、うどん、冷やし中華のローテーションで1週間がおわり、1か月がおわり、それを夏の終わりまでやる。 これをもう何年もやっている。 気付けばひとつ前の季節に歳を重ねて27歳になった。 私的、年頃の女性だ。 同世代の女性の「もうこん

    • 景品を横取りする

      最近のわたしはというと、良いことそうじゃないことがあって、ほっとひと息つくと、そうじゃない方に引っ張られた。 随分と前から子宮頚がんを患っていたおばが若くしてこの世を去り、「若くして」が、かなしい気持ちに言葉にできないような苦しみを含ませた。 もう言葉を交わすことができない彼女を愛おしそうに抱きしめたあと、おじが照れながら言っていた。 「結構、いい嫁だったよなぁ」 子はおらず、2人で完結している生活の中で、家事はどちらかというとおじの方が得意だったと聞いていた。 キャ

      • 華金を華木と言い換える

        わたしは週の後半にいくにつれて忙しくなっていく仕事をしていて、そのせいで「華金」をどうしても我慢できない時がある。 木曜あたりから誰とどんな話をしたい気分だとか、ぼんやり目星をつけては金曜に仕事が終わったタイミングで、相手にとっては突然の、わたしにとっては前日から予定していたその一本の連絡を入れる。 希望が通る確率は大体半分に満たないくらいだ。 今週はゴールデンウィークを控えていたので、まだ木曜のうちに「華金」ができてしまい、いつもよりたった1日早く訪れる休日に社会人(わ

        • 金曜の夜、洗濯機を2回まわす

          今週の1週間は瞬く間に過ぎて行って、たまにこういう週がある。 今週は水曜日に仕事を定時で切り上げて赤羽まで飲みに行ったことが疲労の発散作用になったからで、金曜日の夜のわりに穏やかな気持ちだ。 もう春にも慣れた頃なのに突然外は寒いし、小雨すぎる雨が降っているせいで朝ぐるぐるに巻いた髪はとっくにストレートになったことだし、大人しく家路に着くことにして、夜ご飯は何を作ろうとか、いつもより少し贅沢な入浴剤でのんびりお風呂に入ろうとか、ノンアルコールな金曜も贅沢な華金なのだ。 質の

          「18時ちょっと前に」

          土曜の昼間、歩行者天国の大きく開けた道路をいざ目の前にすると、真ん中を歩かずにはいられなかった。 つい欲しい量の1.25倍くらいを皿に盛ってしまう ビュッフェみたいな感覚で、己の、どうせなら感にあやかり、自然といつもより背筋が伸びたまま、ゆっくりと端から端までただ歩いた。 そもそも目的地があったのだが、行ってみると改装中の張り紙がしてあり、初夏頃にリニューアルオープン予定だそうだ。楽しみが先延ばしになったのだと思えるまで、わたしはご機嫌で、それほど久しぶりの歩行者天国が快適

          「流されるというよりは、日常を感じたい。」

          ・・・・・・・・・・・・ 【書かないことへの罪悪感も薄れていった頃、そろそろと思い、こうしてまた時が戻ったみたいに書き始める。 平気で書かずにいたこの数ヶ月もの間、人生の転機と信じている出来事があって、私は些細なことを特別に思ってしまう癖があり、3年連続で『今年は特に』と年末振り返っている。今年の末もそうなるだろうか。 最近あるモデルがSNSで 「自分は日常に流されるようにして生きている。あなたの目にはこの世界はどう写っていますか」 というファンからの少々影がうかがえる

          「流されるというよりは、日常を感じたい。」

          納豆の辛子のはなし

          もうこんな時間か。 やけに身体が重くて、時計を見ても動じないくらいには起きる気も失せていた。 このまましばらくは居たかったが、1時間も経たないうちに空腹に耐えかね、ひどく寝癖のついた髪をくくりながら部屋を出る。 布団に未練があるせいで、不本意に顔を洗い、歯を磨いた。 ここでやっと人間としての朝を迎え、欲求を満たしにリビングへ出かける。 我が家の冷蔵庫事情は、ヨーグルトと納豆だけは絶対に切らしてはならないという掟があり、主である母は忠実にそれを守っているが故、わたしのご飯は

          インナーカラーのはなし

          昔から身に纏うものは冒険しない種類の人だ。つまらないと言われればそれまでだが、わたしは普通を好き好んでいる。 もちろんカラフルな髪の人をみても少しもときめかなかったわたしだが、何を隠そう、今わたしの耳周りのほんの少しの量の髪がピンクの色をしているのだ。 今日は初めてのインナーカラーのはなしをする。 まだ汚れ知らずで伸びたての真っ黒な地毛が河童のお皿みたいで鏡を見ては焦ったかった。明日、美容院の予約がやっとのことで希望の時間で取れ、普通を好んでいるとはいえど、平凡な日常に痺れ

          インナーカラーのはなし

          レッドグローブのはなし

          たったの10分でテレポーテーションしたみたいだった。今乗っていたのは間違いなく総武線の車輌なのに、突然にそれの10倍くらい値段のかかる乗り物に乗っている気分を味わえたのでラッキーだった。車内の換気のために開けていた窓から吹き立ての風がぐわっと入ってきたのと、河川敷の緑が揺れている景色のせいだ。 降りるとさっきの心地よかった風は、褒められたからと調子に乗って新小岩の街をぶいぶい言わせている。葛飾区には県境がどうのという理由でヤンキーが他と比べると多く居ると聞いた。当然、そのせ

          レッドグローブのはなし

          ゴールドの指輪のはなし

          今日は何をしよう。今月いっぱい会社が休みなので、残りの自粛を有意義にのんびりと過ごしている。 春がきてすぐの頃は突然の孤独の訪れにいても立ってもいられず、かといって誰にでもスマートに連絡を取れるほどの爽やかさは、わたしには備わっていないのだ。毎日繋がりに飢えては空を仰いでいた。 そんな時期も束の間に峠を越え、今ではひとり時間の充実の味を占めて、ついにはこんな記事まで書き始めてしまい、わたしはこうして生きている。 紺色のTシャツにラベンダー色のテーパードパンツを合わせたら思

          ゴールドの指輪のはなし

          AirPods Proをもらったはなし

          先日誕生日を迎え、そのお祝いだと言ってAirPods Proをプレゼントしてもらい、はしゃいだのが昨夜の出来事である。 たった昨日まで、せっかちなわたしは片耳にイヤホンをかけて音を聞きながら、犠牲にされたもう片方のコードだけに頑張らせて、どうにか元どおりにしたところでやっと十分に聴けた。 それが不便とも疑わず、なぜなら世の中にはもっともどかしいと感じていることがわたしには検討がついていたからだ。 ついこの間までは、ワイヤレスの最新のイヤホンに特別関心もなく、家族や友人も使

          AirPods Proをもらったはなし

          近所の運動場のはなし

          わたしはいつも何かを考えて生きているタイプではないので、もちろん頭が空っぽの時間もあるし、なんなら割合は五分五分だ。 いや、もう少し、6対4くらいには。 口にしてから改めて考えて、訂正することもよくあり、誰も気に留めていないのは承知の上に、わたしが許してくれないのだ。 晴れた日曜日。 なんの予定がないことも気にならないくらい気持ちが軽かった。なんかいいことあったっけ、と思ったけれども、姪っ子(生後4ヶ月の妹の子で昨日から実家に泊まりに来ている)効果かもしれない。 指を握られ

          近所の運動場のはなし

          ついむきになったはなし

          私は些細なことで胸が苦しくなる節があり、身の周りのどうだっていいことにも、ついむきになってしまうこの性格だ。 一体どこでどんな経験がこうさせたのか。 まあまあ愚問だ。 今日は雨予報だったのでのんびり起きたのに(いつも通り)カーテンを開けて世の中を覗くと、なんてこった!洗濯物、いけそうじゃんか。 なんだか騙されて損をした気分だった。結局起きた時間はいつも通りなのに、話が違うではないか!と、もう独り言をその世の中に放ってしまい、完全に揚げ足をとった。 ああ、ちがう、あなたは悪

          ついむきになったはなし

          信号待ちをする兄弟のはなし

          べつに急いでいるわけでもなく、なんなら時間を手持ち無沙汰にしていたし、運動も兼ねて散歩に出掛けた。 信号のライフが減るのを見つけて、飛びついたように、だけど周りには悟られないように助走から早歩きして渡るわたしだ。 駆け込み乗車をした時に、なんだか小っ恥ずかしくて飛び乗ったドアの2つ先のドアまで歩く羞恥心とよく似ている。 というか同じだ。 そうならないための、早めの早歩きなのだ。 わたしがそうして半分くらいきたところで、前から小学校低学年くらいの兄弟が、まだまだ下手くそな

          信号待ちをする兄弟のはなし