タイトル_健診と検診

「健診」と「検診」目的の違いと選び方

こんにちは。保健サポーターのellieです。

散々、健康管理は健康を確認することから!ケンシンを受けましょう!とお伝えしてきたので、今回は、健康管理の基本の基「ケンシン」についてお伝えいたします。

健診と検診は何が違うのか?

・『健診』とは、尿検査、血液検査、レントゲン検査、心電図検査などを行い、病気かどうかを大まかに選別するための検査。短時間で結果のわかる検査をいくつか組み合わせて行い、疑われる病気によってはそこから精密検査などへ進む。

例:自治体健診、職場健診、人間ドック等

・『検診』とは、特定の疾患を患っていないかをスクリーニングする検査。自治体や企業等では、好発年齢に達した人を対象に実施し、特定疾患の早期発見・早期治療を目的としている。

例:胃がん検診、肺がん検診、子宮頸がん検診、乳がん検診等


どこで受けるべきか?

市区町村から案内のある自治体健診を受けるのか、人間ドックを受けるのかは、それぞれ予算も異なるため、ご自身の予算にあった健診方法をご選択いただければと思います。それぞれのメリット・デメリット及び私、個人がおすすめする受診場所の選択基準についてお伝えいたします。


・自治体健診の場合

各市町村の国民健康保険に加入している場合、年に1回長い医療機関リストとともに、健診チケットが送付されてくるかと思います。多くの場合、その中に、大きく分けて、市中医療機関(街中クリニック)と健診センターの2タイプがあります。

1)健診センター

メリット:風邪等を患っている患者さんが受診していないので、感染リスクが低いことです。健診に特化しているので、導線がスムーズでベルトコンベアのように、次はなんの検査で何番ドアの前で待つようにと指示がされるので賞味1時間もあれば、ほぼ全ての検査が終了します。

デメリット:ベルトコンベア感があるので、時としてやや塩対応な印象を受けかねません。また、住んでいる自治体から遠い健診センターが指定される場合があります。

2)街中クリニック

メリット:自分の住んでいる地域の医療機関の下見ができる。言い換えれば、風邪をひいた時等、体調に変化があった時に、かかりたい医療機関の医師の診療の様子や機材の新しさ、清潔感、受付の対応などの下見ができる。下見を兼ねているので、個人的には、整形外科や外科、を標榜している医療機関よりも内科(消化器内科や呼吸器内科等)を専門に掲げている医療機関をお勧めいたします。

デメリット:風邪症状などで受診している人もいるため、病気で受診しているわけでは無いのに、待合室等で風邪をもらってきてしまう、感染リスクが生じます。


・人間ドックの場合

メリット:検査項目が豊富でがん検診等のスクリーニング項目が含まれているプランが用意されている場合が多いです。また、人間ドックのプランによっては、健診後に高級ホテルのレストランが併設されており、無料で食べられたり、高級ホテルのお食事券がもらえたりもします。

デメリット:自治体健診は無料または、安価なのに比べて、3~10万と高額な場合がほとんどです。

また、人間ドックを受けられる場合は、個人的には、病院付属の健診センターの人間ドックを選択されることをお勧めいたします。

人間ドック専門で実施している健診センターは多くありますが、万が一精密検査が必要となった場合、提携医療機関にて検査をする必要が出てきます。再度、医療機関の場所を調べて、交通手段を調べてという手間が生じてしまいます。(個人的には、このルート検索とスケジューリングをする時間が最も面倒なステップだと思っていることもあり、人間ドック専門機関はあまりお勧めいたしません。)病院付属の健診センターであれば、カルテ連携もされていることから、なんの書類も健診結果も持っていく必要もなく、精密検査の予約が取れますし、一度行ったことのある場所なので、ルート検索の必要も最小限で済みますよね。


・検診について

多くの自治体においては下記の年齢に達したときに、健診票が送られてくるかと思います。それは、疫学上それぞれの疾患の好発年齢より少し前の年齢なので、健診票が送られてきたタイミングで受診をされるのがおすすめです。

1)胃がん検診: 対象 40歳以上(異常がなければ、以降毎年)

  検査方法:胃部X線検査又は胃部内視鏡検査

2)肺がん検診: 対象 40歳以上(異常がなければ、以降毎年)

  検査方法:胸部X線検査、喀痰細胞診

3)子宮頸がん検診: 対象 20歳以上(異常がなければ、以降2年に1度)

 検査方法:視診、内診、子宮頚部細胞診(場合によってはエコー検査)

4)乳がん検診 対象:40歳以上(自治体によっては35歳以上)(異常がなければ、以降2年に一度)

 検査方法:視診、触診、マンモグラフィ、(場合によっては乳房エコー)

人間ドックを受けている場合でも、上記のタイミングから下記のオプションを追加されることをお勧めいたします。

1)胃がん検診→胃カメラ検査

2)肺がん検診→肺のCT検査

3)子宮頸検診→子宮頸がん細胞診

4)乳がん検診→30代までは乳房エコー、40代以降はマンモグラフィ


いつ受ければいいのか

1年に1度は受けましょう!!

と、言っても自治体の健診実施期間は決められており、後半になるほど混むので、自治体健診の場合、健診票が届いたらすぐに予約されることをお勧めいたします。

人間ドックの場合は、いつでも受診可能ですので、お誕生月に受診されることをお勧めいたします。(そうすれば絶対に忘れないですよね?)

時期を置いて、自治体健診と、人間ドックを年に1回ずつ受けることも可能です。その場合、重複する検査(肺のX線検査)等は半年前に異常がなかった場合、過剰な被ばくの原因となってしまうので、人間ドックで免除してもらいましょう(残念ながら、差額は返金されない場合がほとんどですが)


以上、健康であることを大雑把に把握する健診と、特定の疾患の有無をあぶりだす検診の違いについて、またそれぞれどこで受診すべきかについてメリットデメリットをお伝えいたしました。



次回は、健診項目の一つ胃のバリウム検査と胃カメラの検査のメリットデメリットについてお伝えしたいと思います。

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